ティルダ・スウィントン、「まさにジョージ・ミラーの映画!」と絶賛 『アラビアンナイト 三千年の願い』インタビュー映像
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ティルダ・スウィントンとイドリス・エルバが出演するジョージ・ミラー監督最新作『アラビアンナイト 三千年の願い』より、ティルダのインタビュー映像が解禁された。
【動画】『アラビアンナイト 三千年の願い』ティルダ・スウィントン、インタビュー映像
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』から8年。ミラー監督の最新作は、「アラジンと魔法のランプ」で有名なイスラムの説話集「アラビアンナイト」をモチーフにした、圧倒的な造形美と絢爛(けんらん)たる色彩美にあふれた壮大な「おとぎ話」だ。
古今東西の物語や神話を研究するナラトロジー=物語論の専門家アリシア(ティルダ)は、講演のためトルコのイスタンブールを訪れた。彼女がバザールで美しいガラス瓶を買ってホテルに戻ると、その瓶の中から突然巨大な魔人・ジン(イドリス)が現れ、瓶から出してくれたお礼に「3つの願い」を叶えようと申し出る。そうすれば呪いが解けて魔人は自由の身になれるのだ。
だが、物語の専門家アリシアは、その誘いに疑念を抱く。願い事の物語はどれも危険でハッピーエンドがないことを知っていたのだ。魔人は彼女の考えを変えさせようと、紀元前からの3000年に及ぶ自身の物語を語り始める。そしてアリシアは、魔人も、さらに自らをも驚かせることになる、ある願い事をするのだった…。
この度、アリシアを演じたティルダ・スウィントンのインタビュー映像が解禁。出演の決め手を聞かれると「1番はジョージ・ミラーが監督を務めること」と答え、「ジョージが作るものには共通点があると思う。確かに本作は、これまでの作品とはまったく違う。でも、どこか同じ雰囲気を感じる。空想というものへの意気込みを。初めて台本を読んだ時、まさにジョージの映画だと感じた」とコメント。『ベイブ』『ハッピーフィート』『マッドマックス』シリーズといった様々なテイストの作品を手掛けてきたミラー監督が、それぞれの作品で描いた“空想の世界”と共通するものを、本作でも感じとった様子を見せる。
さらに「撮影の最初から最後まで夢のようだった。私はジョージの映画の大ファンだから。彼が作ったさまざまな映画を見るとき、私は子どものように反応する。私の世代の役者の大半は、ヒッチコックと働けなかった。でもジョージ・ミラーがいる。彼を“同僚”と呼べるのはとても大きなこと。彼の魔法の箱の中で共に働き、制作過程を見てみると、想像をはるかに超えていてものすごい衝撃を受けた」と熱弁。
そして、ミラー監督の撮影現場について「厳格で熟練度が高いのにとても新鮮で自由に感じた。厳しいルールはないけれど、しっかりとした枠組みがある。彼は絵コンテや撮影リストを使っていて、そのページが色褪せるほど使い込んでいる。彼はそうやって何年もかけて、確立したものを使って撮影している。でも彼に唐突に、“こんなのはどう?”って提案しても、“やってみよう”と言ってくれる。それでも彼が求めていたものとズレることはない」と詳細に説明。
続けて「こういうやり方をする人をほかにも知っている。映画監督であり友人でもあるポン・ジュノ。彼も同じように絵コンテを使って撮影する。彼は編集者をそばに置くから、こちらも目指すことが分かる。ジョージも似ている。枠組みがあるからこそ、自由な演技ができる」と、韓国の巨匠とミラー監督の撮影手法が似ていると語る。
作品のテーマについては「この映画が突き進む道筋には、人類や社会の進化という要素がいくらか含まれている。特に、女性が置かれている境遇が関係している。女性の充足感や願望について描いている」とコメント。
これまで数々の個性的な役柄を演じてきたティルダ。今回演じた、幼い頃から孤独を愛し空想の世界に生きてきたアリシアについて「その現状を受け入れることに必死。物語が好きで、物語で感情を見出したい人物。魔人に出会い願いを聞かれた時も、“願いなんてない”と答える。それを誇らしく思ってた」とその魅力を語っている。
映画『アラビアンナイト 三千年の願い』は、2月23日より全国公開。