角川歴彦氏、「新藤兼人賞」プロデューサー賞受賞も逡巡「晴れがましい場に出ていいのか」
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「新藤兼人賞2023」授賞式が8日に都内で開催され、角川歴彦氏が映画『月』でプロデューサー賞を獲得。自身が東京オリンピック・パラリンピックのスポンサー問題で起訴され、現在は保釈中の身であることを踏まえて、角川氏は「晴れがましい場に出ていいのか、あるいはこういう賞を受賞していいのかということを逡巡しました」としたうえで、スタッフやキャストへの感謝を語った。
【写真】新藤兼人賞を受賞した角川歴彦氏、小辻陽平監督、佐近圭太郎監督
「新藤兼人賞」は、協同組合 日本映画製作者協会が、今年度公開作品の中から将来性のある新人監督を選出するもの。2023年度は200作品が選考対象となり、最終選考監督10名(10作品)の中より、金賞・銀賞の受賞者が決定された。この日は『曖昧な楽園』で金賞に輝いた小辻陽平監督、『わたしの見ている世界が全て』で銀賞を獲得した佐近圭太郎監督も出席していた。
障害者施設における殺傷事件を描く『月』での受賞に、角川氏は「新藤兼人賞という、僕の尊敬する偉大な先輩の名前が冠された賞をいただきまして、本当に感動しております。ありがとうございます」と喜びのコメント。
また「晴れがましい場に出ていいのか、あるいはこういう賞を受賞していいのかということを逡巡しました。保釈の身でありますから。ですけども、選考してくださった選考委員の皆さんの粋な配慮と、それから大いなる漢気に感謝して、喜んで受賞させていただくことにいたします」と語った。
『月』については「非常に難産な映画でして」としたうえで、石井裕也監督に言及。「いろいろ見ていて、センスの良さとかを感じておりましたけど、今回は脚本も書いてくれましたし、あるいは角川文庫の辺見庸さんの原作のあとがきまで書いてくれて」「後味のいい映画にしてくれたなと思います」と労った。
また、故・河村光庸プロデューサーについては「遺作になったなと思っていてですね。きっとこの賞をですね、天上から喜んでくれていると思っています」とコメント。「映画というのは総合芸術ですから。この映画に参加してくれた4人の主役級の俳優の皆さんとか、また現場の撮影・美術・音楽、そういうスタッフの皆さんにも、この映画に参加してもらって、でき上がったんだと思っております」と感謝を語っていた。
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