モニカ・ルインスキー製作『アメリカン・クライム・ストーリー/弾劾裁判』、“性的関係”を完全否定したビル・クリントンを描く予告解禁
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ビル・クリントン元米大統領の弾劾を招いた不倫騒動の顛末を新たな視点から描いた、当事者だったモニカ・ルインスキーが製作に参加したドラマ『アメリカン・クライム・ストーリー/弾劾裁判』(全10話)が、9月9日よりBS10スターチャンネルにて独占日本初放送されることが決定。予告編が解禁された。
【動画】モニカ・ルインスキー自身が製作に参加 『アメリカン・クライム・ストーリー/弾劾裁判』予告編
1998年、ビル・クリントン大統領とモニカ・ルインスキーの不倫騒動が発覚する。クリントンは1月当初関係を否定したが、その後8月ついに公に事件を認め、「彼女と『不適切な関係』を持った」と告白。この「不適切な関係」という表現は、当時の日本でも流行語になった。
この【不適切な関係】事件を題材にした本作は、O・J・シンプソン事件やヴェルサーチ暗殺など、米国で実際に起きた犯罪を克明に描いて世界的ヒットとなった『アメリカン・クライム・ストーリー』のシリーズ第3弾。1998年に露見したビル・クリントン米大統領とホワイトハウスのインターン、モニカ・ルインスキーの不倫騒動の顛末を複数の女性たちの視点から描き、国家中枢やマスコミが一般市民にふるう権力の強大さを浮き彫りにする。
製作にあたり、監督・製作総指揮のライアン・マーフィは、モニカ・ルインスキーに連絡して、事件に関与した女性たちの視点から描くことを提案。ルインスキーはプロデューサーとしてプロジェクトに参加して、脚本やセットなどをはじめとした製作全般のスーパーバイザー役を務めた。「当時の出来事が再現されていくのを見るのはつらかった」としながらも、作品の出来には満足していたという。
本作は、シリーズ第1作『アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件』の原作を書いたジェフリー・トゥービンのベストセラー書「A Vast Conspiracy: The Real Story of the Sex Scandal That Nearly BroughtDown a President(原題)」を基に、戯曲家のサラ・バージェスが脚色。ビル・クリントン大統領とモニカ・ルインスキーの不倫騒動発覚のきっかけを作り出したリンダ・トリップ、そしてアーカンソー州知事時代のクリントンをセクハラのかどで訴えたポーラ・ジョーンズの視点を中心に、“Nearly Brought Down a President=大統領を危うく破滅させそうになった騒動”を多角的に描く。脚本は、2022年のプライムタイム・エミー賞にノミネートされている。
1998年1月。24歳のモニカ・ルインスキーは、ペンタゴン(国防総省)の同僚のリンダ・トリップに呼び出されて近くのショッピング・モールに出向くが、そこで彼女を待ち受けていたのはFBIのエージェントたちだった。ルインスキーは、1995年11月からホワイトハウスでインターンとして働いている間、ビル・クリントン大統領と性的な関係を持つようになっていた。トラブルを懸念した周囲のスタッフたちによってホワイトハウスから転勤させられたルインスキーは、クリントンに会えない不満をトリップに電話で吐露。冴えない政府職員として一発逆転を狙っていたトリップは、著作権エージェントで友人のルシアン・ゴールドバーグに強く勧められ、ルインスキーからの電話を密かに録音し始める…。
ルインスキー役を『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』で圧倒的な存在感を見せたビーニー・フェルドスタイン、不倫騒動発覚のきっかけを作り出した政府職員トリップ役をライアン・マーフィ作品の常連サラ・ポールソンが演じる。
ライアン・マーフィは、脚本の最初の30ページを読んだだけの段階で、サラ・ポールソンに出演オファーの携帯メールを送った。脚本の素晴らしさに感銘したポールソンは、撮影開始前にリンダ・トリップ役を演じる準備を開始。トリップの声音を研究すると同時に医療従事者のアドバイスを受けながら体重を13.6kg増やし、付け鼻を装着。体の動かし方のトレーニングを受けて、本人の立ち居振る舞いを徹底的にマスターした。
マーフィが次に連絡を取ったのはビーニー・フェルドスタイン。モニカ・ルインスキー役には彼女しかいないと考えたからだ。奇遇にもフェルドスタインは、その直前のインタビューで「実在の人物を演じるとしたらルインスキーを演じてみたい」と語っており、さらにルインスキー自身、『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』のフェルドスタインを見た際「高校生時代の自分のようだ」と考えていたという。フェルドスタインとルインスキーは、撮影に入る前に何度か会って親交を深め、フェルドスタインの役作りの大きな助けになったという。
本作のキャストにはそのほか、演技派俳優が多く出演。大統領に対するセクハラ訴訟を起こしたポーラ・ジョーンズを演じるのは、トニー賞最優秀主演女優賞を受賞しているアナリー・アッシュフォード(『バッド・エデュケーション』)。トリップにルインスキーとの会話を録音するよう促す著作権エージェントのルシアン・ゴールドバーグ役には、ベテラン俳優のマーゴ・マーティンデイル(『グッド・ワイフ』)。そしてクリントン大統領には、英国人俳優のクライヴ・オーウェン(『クローサー』)が扮している。オーウェンはアクセント・コーチの指導を受けながら、撮影現場でも常にクリントンの演説に聴き入ったり、クリントンの伝記書を大きな声で読んだりして役作りに励んだ。
予告編は、ホワイトハウス勤務になった若きインターン生、モニカ・ルインスキー(ビーニー・フェルドスタイン)が意気揚々と出勤する姿からスタート。上司から「世界を動かす人たちの下で働くのだ」と晴れやかな言葉がかけられるが、それと同時に、意味深にアイコンタクトを取るルインスキーとクリントン大統領(クライヴ・オーウェン)の親密なカットが映し出される。
続けて、ペンタゴン(国防総省)で働くリンダ・トリップ(サラ・ポールソン)がルインスキーと同僚になり親交を深めるうち、ルインスキーと大統領が不倫関係にあることを知ると、ルインスキーとの通話を録音し、何者かに情報をリークする。マスコミから追われ、世間の好奇の目にさらされたルインスキーは、刻々と窮地に立たされていく。
一方で大統領は、宣誓証言で「その女性と性的関係を持ったことはありません」と、ルインスキーとの“不適切な関係”をきっぱり否定する―。果たして、ルインスキーや、同大統領相手に訴えを起こした女性たちに待ち受ける、あまりにも“ドラマ的”な衝撃の実話の結末は。米大統領の弾劾裁判を完全再現したストーリーに期待が高まる、緊迫の映像となっている。
海外ドラマ『アメリカン・クライム・ストーリー/弾劾裁判』(全10話)は、BS10スターチャンネルにて、9月9日より独占日本初放送開始。《字幕版》は9月9日より毎週月曜23時ほか1話ずつ放送。《吹替版》は9月11日より毎週水曜23時ほか1話ずつ放送。※9月7日17時30分から吹替版第1話先行無料放送。