ジョニー・デップ&エミール・クストリッツァら登場 チャップリン家初の公認ドキュメンタリー映画、予告解禁

喜劇王チャップリンのルーツに迫るドキュメンタリー映画『チャップリン』より、予告編と新場面写真8点が解禁された。
【動画】喜劇王の原点をたどる『チャップリン』予告編
本作は、極貧の少年時代から米国を追放されスイスで過ごした晩年まで、喜劇王チャーリー・チャップリンのルーツに迫る新たな視点の物語。チャップリン家が全面的に協力し公認した唯一のドキュメンタリーである。
ドタバタ喜劇に庶民の哀愁や社会風刺を巧みに組み込んだユーモアあふれる作品を多く生み出し、世界中の人々を魅了してきたチャーリー・チャップリン。ちょびひげにだぶだぶのズボンと大きなドタ靴、ステッキと山高帽がトレードマークの“放浪紳士”にふんし、笑いの中にさみしさや孤独を抱え、社会のなかで弱い立場の人に寄り添う心優しいキャラクターで愛されてきた。そんな放浪紳士に垣間見えるのは、ロマのアイデンティティー。本作では、チャップリンがロマの血を8分の1引き、そのことを誇りに思っていたことが明かされる。
製作を担当し、劇中でチャップリンの足跡をたどるのは息子マイケル・チャップリン。父の名声と親の七光りという重圧に苦しんだマイケルが父子断絶を経て、その関係を見つめ直す。『ドクトル・ジバゴ』(1965)などで知られる俳優で娘のジェラルディン・チャップリンらも出演し、監督は孫のカルメン・チャップリンが務める。
さらに、ジョニー・デップやエミール・クストリッツァら、チャップリンを敬愛する各界の著名人も登場。『キッド』(1921)、『街の灯』(1931)、『独裁者』(1940)、『ライムライト』(1952)など名作の引用に加えて、本邦初公開となる家族が撮影したプライベートフィルムや貴重な記録映像を交えながら、作品に投影されるチャップリンの幼少期の記憶やユダヤ人・共産主義者のレッテル、そして放浪紳士に通じるロマの特徴や文化までをも掘り下げる。
予告編は、『独裁者』(1940)のひげそりシーンで使われている楽曲「ハンガリー舞曲第5番」のリズムに名作や貴重なプライベート映像を乗せた映像で始まり、放浪紳士から父親としてのチャップリンまで、壮大な人生をコミカルに映し出す。
ロマ音楽に影響を受けている作曲家ブラームスの楽曲をアレンジした『黄金狂時代』(1942年サウンド版)のテーマ曲に切り替わると、これまであまり知られてこなかったチャップリンの出自が明かされる。チャップリン一家やジョニー・デップ、映画監督のエミール・クストリッツァらが語る、チャップリンの作品から読み取れるロマのアイデンティティーやその逸話とは。100年以上にわたって世界中の人々の心をつかんできた喜劇王チャップリンの魅力を最大限に感じさせる映像となっている。
新場面写真は8点。チャップリン家の集合写真や家族と過ごすチャップリン、父の足跡をたどる息子マイケル、チャップリンを敬愛するジョニー・デップやエミール・クストリッツァ、『独裁者』のワンシーン、若き日のチャップリンが掲載された新聞記事まで、彼の原点をたどる手がかりを捉えている。
さらに、前売券が10月31日より発売されることが決定。紙券とムビチケオンライン券の2種で、紙券には、本作に登場するチャップリンの名作や貴重な映像を映したフィルム風しおりの特典が付く。
映画『チャップリン』は、12月19日より全国順次公開。