長谷川和彦監督の最期の13年間を追った『GOJI 映画監督 長谷川和彦』一周忌に合わせ公開決定
■監督・森山智亘
2013年の春、長谷川和彦監督と出会った。「ゴジが企画募集中」という記事を見て「新作のメイキングを担当させて欲しい」と恐る恐る連絡をした私に、初対面ですでに泥酔していた憧れの監督は、路上で「お前を企画隊長に命ずる!」と叫んだ。アイデアを捲し立てるその姿に、急いでカメラを回したあの夜から…気づけば13年が過ぎていた。長谷川監督のことを、周囲は皆「ゴジさん」と呼ぶ。でも私は、一度もその愛称を使ったことはなく、いつも「長谷川監督」だった。自分が記録したいのは皆から愛される「ゴジさん」の姿ではなく、「伝説の映画監督の新作誕生の瞬間」であった。その想いは、長谷川監督の死まで変わらなかった。13年間、記録し続けたのは、「映画監督 長谷川和彦」という作品である。その監督は長谷川和彦自身であり、私は助監督に過ぎない。そういう意味では、最初に望んでいた長谷川監督作品のメイキング担当を13年間貫いたし、それは今も終わっていない。もし、「連合赤軍」が動き出したら、私はメイキングを撮ろうとするだろう。「映画監督 長谷川和彦」は今も生き続けているのだ。
