仲村トオル、ケラ脚本・演出の舞台『グッドバイ』主演 「俺、ほぼナイロン?」

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俳優の仲村トオルが、太宰治原作の舞台『グッドバイ』で主演を務めることが分かった。劇作家・演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下、KERA)が脚本・演出を担当し、2015年9月より上演される。
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小説『グッド・バイ』は、太宰が新聞連載を予定し13回分まで書いた時点で、自身が自殺を遂げ絶筆した小説で、妻子を田舎に残し単身東京に暮らす男・田島周二を中心とした物語。
雑誌編集者という体裁の裏で闇商売でしこたま儲け、はたまた10人もの愛人を抱えているという不埒な男が、田舎の妻子を呼び寄せたいという気持ちから女たちと別れようと四苦八苦する様をシニカルでユーモラスな会話・描写で軽やかに描く。
知性と不純性を併せ持つ主人公・田島演じる仲村トオルをはじめ、田島が数々の浮気相手と別れるべく妻と偽る口の悪い美女・キヌ子を小池栄子が演じる。そのほか、水野美紀、夏帆、門脇麦、町田マリー、緒川たまき、池谷のぶえら女性陣に加え、 萩原聖人、野間口徹、山崎一といった実力派キャストが勢揃いした。
また、KERAの主宰劇団「ナイロン100℃」とはべつに、彼の自由な構想で創られるプロデュース公演「KERA・MAP」の7年ぶりの公演となり、仲村はじめ、多くのキャストがKERA作品の常連。強い信頼で結ばれたスタッフとキャストによる世界観に期待が集まる。
KERAは「どうしてあんな悲観主義者が、最期にこんなユーモラスな作品に取り組んだのかずっと興味深かった」と起用の理由を明かし、「今回私はこれを、スクリューボール・コメディとして成立させようと試みる」と意気込む。
KERA手掛けるドラマ『怪奇恋愛作戦』(2015年1月放送)や上演中の舞台『夕空はれて~よくかきくうきゃく』に出演中の仲村は「夏以降は、俺、ほぼナイロン?のような…」とユーモアたっぷりに新たなKERA作品出演についてコメント。「来年の『グッドバイ』はまだかなり遠い話のようですが、KERAさんに『これでさよなら』と言われないように頑張ります」と意気込みを語った。
舞台『グッドバイ』は2015年9月世田谷パブリックシアターほかで上演。