アメリカ生まれの双子パンダ 中国でホームシックに

アメリカ生まれの双子のパンダ、メイランとメイファンが、中国でホームシックにかかっているようだ。2013年にアメリカのアトランタ動物園で生まれた二頭は、米国で生まれ生き延びた初の双子のジャイアントパンダ。この11月5日から、中国の成都にあるChengdu Research Base of Giant Panda Breedingに生活拠点を移したところ、大きなカルチャーショックを受けているようなのだ。海外メディアHuffington Postが報じた。
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ホームシックの原因の一つが、スタッフとの言語の壁だ。現地メディア人民日報によると、メイランとメイファンは英語で「Come here(おいで)」などと語りかけられれば反応を示すものの、中国語には全く馴染みがない。
また、蒸しパンなど中国の食事も拒んでいるという。現地メディアによると、二頭の好物はアメリカのクラッカーで、夢中になっているとのこと。そのため、中国のスタッフは、竹、りんご、水に至るまでどのような食事であってもクラッカーを混ぜているそうだ。
こうした中で、この二頭を徐々に欧米の習慣から切り離す努力も行なわれている。クラッカーを少しずつ中国のパンに切り替えているほか、四川省で話されている中国語方言を教え始めているそうだ。成都でブリーダーを務めるルオ・ユンホンは「新しい環境に慣れるまでにはしばらく時間がかかるかもしれない」とコメントしている。
メイランとメイファンが米国で生まれたのは、米中間の“パンダ外交”プログラムの一環であり、国際関係を強めるために中国から米国へとパンダが貸し出されるというもの。パンダは4歳を迎える前に中国へ還されることが求められている。