ジョニー・デップ約30年ぶり監督復帰作『モディリアーニ!』、孤高の天才芸術家アメデオ・モディリアーニを捉えた新場面写真解禁
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ジョニー・デップが約30年ぶりに監督復帰を果たした映画『モディリアーニ!』より、孤高の天才芸術家アメデオ・モディリアーニの姿を捉えた新たな場面写真が解禁された。
【写真】アメデオ・モディリアーニの姿を捉えた新場面写真
本作は、長年の友人であるアル・パチーノの声かけによって実現した、『ブレイブ』(1997)以来、約30年ぶりとなるジョニー・デップの監督作。35歳で亡くなったイタリア人芸術家アメデオ・モディリアーニの人生を変えた、激動の3日間を描く。
1916年、戦火に包まれたパリ。才能にあふれながらも批評家に認められず、作品も売れないまま、酒と混乱の日々を送っていた芸術家モディリアーニ。キャリアを捨て、この街を去ろうとしたそのとき、仲間とミューズの存在が彼を引き止める。人生を大きく変える運命とも言うべき、“狂気と情熱の3日間”が幕を開ける。その先に待つのは、破滅か、それとも再生か――。
アメデオ・モディリアーニ(1884ー1920)は、エコール・ド・パリを代表する、20世紀初頭のパリで独自の様式を確立したイタリア人画家・彫刻家。その作品は「一目でモディリアーニとわかる」と評されるほど鮮烈な個性を放ち、細長く引き伸ばされた顔や首、アーモンド形の瞳、そして柔らかな曲線が織りなす官能的な造形は、どこにも属さない孤高の存在感を示している。
イタリア・リヴォルノに生まれたモディリアーニは、パリへ移り住んでから、貧困と病に苦しみながらも、画家・詩人・モデルたちが集うボヘミアン社会の只中で、人物表現に生涯を捧げた。ニーチェに傾倒していた彼の描く人物像は、外見ではなく「内面の本質」をとらえることに重きが置かれており、デフォルメされた身体や空洞のような瞳は、モデルの魂を静かに浮かび上がらせるかのようである。
代表作には、恋人ジャンヌ・エビュテルヌを描いた「ジャンヌ・エビュテルヌの肖像」、そして伸びやかな裸体を大胆に描いた「髪をほどいた横たわる裸婦」などがある。いずれも大胆な造形と静謐な情感が同居し、彼の美意識を象徴する作品群として高く評価されている。
35歳で夭折したモディリアーニは、生前こそ評価されなかったものの、没後に世界的な再評価を受け、現在ではピカソと並ぶ高額取引がなされるなど、20世紀を代表する画家の一人に位置づけられている。その絵画は、憂いと優雅さ、孤独と官能が同時に立ちのぼる、唯一無二の美を宿し続けている。
ジョニー・デップは、「モディリアーニはパンク・ロック・アーティスト。自らの才能と気まぐれな性格に翻弄されていた。他に選べる道がなかったし、他の道を選ぶことを考えもしなかっただろう。彼はそういう道を歩む運命だった。すべてを壊した後でさえ、進むべき道は一つしかなかった…。それは再び創造を始めることだった。なぜなら彼は創造するために生まれてきたのだから。私はそんな彼の苦境に共感した」と語る。
あわせて解禁された場面写真には、何かに怯えるような面持ちで自身の作品に囲まれるモディリアーニの姿をはじめ、恋人でありモデルでもあったベアトリスとのひと幕、さらに親交の深かったモーリスやスーティンと酒場で会話を交わす場面、そしてキャンバスに向かうモディリアーニの姿などが切り取られている。
映画『モディリアーニ!』は、2026年1月16日より全国公開。

