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「カメ止め」上田慎一郎監督、新作アピール「前のめりになって見て」

映画

「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019」『イソップの思うツボ』舞台挨拶の様子
「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019」『イソップの思うツボ』舞台挨拶の様子 クランクイン!

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 2018年に話題を博した映画『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督が13日、埼玉県川口市で「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019」内で実施された映画『イソップの思うツボ』の上映前舞台挨拶に登壇。同作について「前のめりになって見てほしい」とアピールした。

【写真】「カメ止め」クリエイター再集結!『イソップの思うツボ』舞台挨拶

 同映画は上田監督、浅沼直也監督、中泉裕矢監督の三人体制で製作された騙し合いバトルロワイヤル。さまざまな境遇の少女三人が、奇想天外な出来事に巻き込まれていく様を描く。今回の映画祭では、オープニング作品に選ばれた。

 同映画祭のオープニング・セレモニー直後に開催された同舞台挨拶には、本作の監督3人のほか、出演者の石川瑠華、井桁弘恵、紅甘、斉藤陽一郎、佐伯日菜子が出席した。

 上田監督は、本作の製作過程について「2016年から本格始動して、2年以上は企画が固まらなかった」と苦労を告白。最終的に「締め切りが…(笑)。『これ以上はアカン!』というラインがあって、そこにたどり着いてしまったのが大きかった」と笑った。

 また「(三監督体制の映画作りは)世界的に見てもほとんど例を見ないこと。『大変だろうな』と思ったけど、まわりの大人とかにも『絶対にうまくいかない。やめとけ』と言われた。『やめとけ』と言われれば言われるほど、やってみたくなってチャレンジした映画」と説明。「序盤からいろんな仕掛けや何やらがある。前のめりになって見てほしい」と自信を見せた。

 “タレント家族”の一人娘・兎草早織を演じた井桁は「三監督は初めて。シーンごとに監督が違うこともあった。分からないことを、どなたに聞けばいいのか分からない。まずどなたに相談したらいいか相談する、みたいな二段階の相談をした」と言って笑いつつ、「いろんなアイデアが出たり、いろんな議論をさせてもらった。充実した現場だった」と話した。

 内気な女子大生・亀田美羽役の石川は「最後のシーンで…」と切り出し始め、すかさず上田監督が「気をつけて。これから上映やからね」と釘を差し、客席を笑わせる一幕も。「あるシーンで、監督が三人とも熱量がバーッと合わさった時があった。今考えると『すごい経験したな』と思う」と述べた。

 それを受けて上田監督は、演出について「基本的には、家族ごとに担当をざっくり決めた。ただそれが、家族ごとに交わるシーンもあるので、その都度話し合った。『ここはオレやらせてくれ』『ここはオレに』ということがあった。一つのシーンの中で、三人がともに監督することもあった」と解説した。

 “復讐代行屋父娘”の娘である戌井小柚に扮した紅甘は、そんな本作の演出について「よく分からなかった」と一刀両断。「“いい意味で”です。監督が三人いるけど、もはや一人もいない」と表現。「(監督)一人に従うという形ではなかったので、そんな印象だった。まだ良く分かってない」と念押しし、会場の笑いを誘った。

 映画『イソップの思うツボ』は、8月16日より全国ロードショー。

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