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池田佑基

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池田佑基の詳細情報・プロフィール

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『言の葉の庭』新海誠×『rain』池田佑基、「雨」のスペシャル対談インタビュー

それは、雨の降る夜の町を舞台に繰り広げられる、姿を失った少年の物語――。“雨”と“迷子”をテーマにした独特の世界観を持つゲーム『rain』のディレクター池田佑基と、同じく“雨”が重要なモチーフであるロングヒット記録したアニメ映画『言の葉の庭』の新海誠監督による「雨」のスペシャル対談が実現!(取材・文・写真:山田井ユウキ)

1973年、長野県生まれ。2002年、個人で作り上げた短編作品『ほしのこえ』で鮮烈なデビューを飾る。『雲のむこう、約束の場所』『秒速5センチメートル』『星を追う子ども』といった作品を発表し、世界中で数々の賞を受賞する。2012年には内閣官房国家戦略室より「世界で活躍し『日本』を発信する日本人」として感謝状を受賞。次世代の監督として、国内外で高い評価と支持を受けている。

1980年、東京都生まれ。特殊造形物の設計及び製作を行う会社で製作やディレクション業務を務めた後、ソニー・コンピュータエンタテインメントが開催していたゲームクリエイター発掘オーディション「ゲームやろうぜ! 2006」でゲーム業界に入る。ディレクターを務めた『100万トンのバラバラ』は文化庁メディア芸術プラザのエンターテインメント部門審査委員会推薦作品にも選ばれた。

美しいゲームだなと思いました

――まずは新海監督に『rain』のプレイ映像をご覧いただいての感想をお伺いします。

新海:最初の印象としては、とても美しいゲームだなと。雨とピアノ曲、空間にそのまま浮かんでくる字幕の雰囲気など、トータルの見せ方がとても美しくて、なるほど、こういう方向を目指している世界観なんだなと思いましたね。あとは、プレイしているところを30分くらい見ただけですが……迷子の少年が雨に打たれているのをずっと見ていて何だか不安な気持ちになってきました(笑)。雨がやむところを見てみたいです。これって、雨はやむんですか?

池田:それはぜひ最後までやっていただければ(笑)。新海監督は普段、ゲームはされるんですか?

新海:それが、今はまったくやらないんですよ。なので、ゲーム画面が綺麗だなという単純な感想になってしまったのですが(笑)。ただ、雨のシーンはどうやって作っているんだろうとか、技術的な部分なんかも気になりましたね。

池田:綺麗といっていただけて嬉しいです(笑)。

新海:子供の頃に読んだ絵本に出てくるヨーロッパの街角のような、少し不思議な世界観だなと感じたのですが、舞台になっているのはどちらなんですか?

池田:あまり限定していないんですよ。この国のこの様式というのは決めずに、なんとなくこのへんの時代のこのあたりという感じで、みんなの原風景になってくれればという思いがあります。

新海:怪物のデザインも印象的ですよね。何かモチーフがあるんですか?

池田:アートディレクターの好みでもあるのですが、無国籍で彫刻的な表現にしています。たとえば神話にひもづくものや土着のものにしてしまうと、そういう世界観に固定されてしまいますから。そうじゃなくて、ちゃんと『rain』として世界観を持ったものにしようと考えましたね。

新海:そうでしたか。何だか有機物と無機物の中間みたいな存在で、怪物には表情が見えないから怖いようにも優しげにも見えますよね。

池田:そのせいでキャラクター商品を売りづらいので、商品としてはどうなんだろうと自問自答したりもしますけどね(笑)。

雨を選んだのは平等だから

――池田さんは新海監督の『言の葉の庭』をご覧になっていかがでしたか?

池田:自分にはない青春が映画の中にあったので辛くなりました(笑) 映像は本当に綺麗で、ハッとさせられるところが多かったですね。舞台となった場所には僕も何度か行ったことがあるので、こういう描き方をされるんだなって。

新海:ありがとうございます。『言の葉の庭』は『rain』の製作中にご覧いただいたんですか?

池田:そうですね。『rain』ができあがってきたくらいの頃だったと思います。雨の描写がすごすぎて、実写じゃないの!? って驚いていました(笑)。新海監督の作品はどれも“背景が語る”という言葉がぴったりですよね。

――同じ「雨」をモチーフにした作品を制作されたお二人ですが、なぜ雨を題材に選ばれたのでしょうか。

池田:『rain』ではまず透明なキャラクターのゲームを作ろうという案があって、そこから雨がモチーフに決まったんですよ。一直線で、正直なものとして雨が使えるなと。雨って中立ですよね。主人公の少年に対しても、敵に対しても。世界観はファンタジーなんだけど、その部分にリアリティがあると感じたんです。

新海:『言の葉の庭』で雨を選んだのも近い理由がありますね。雨は誰にでも降り注ぐ平等なものだから、二人の関係性を描くときに雨を媒介にするといろんな語り方ができるんですよね。自然現象ってそういう側面があります。

池田:商品性として、みんなが原体験として持っている雨が使えるというのはありますよね。『rain』は小さい企画で、普通のゲームは7000円とかで販売して40時間くらいは遊べるところを、1500円で数時間なんです。じゃあどういう内容でそれをアピールするかってなったときに、キャラクターが見えるのが当たり前というところを崩して、その上で姿を見せるのに雨がぴったりだったんです。

新海:『言の葉の庭』もそうなんですが、小規模の作品に一本の軸を持たせようとすると、雨ってふさわしい題材ですよね。ビジュアルとしてもキャッチーだし、良いですよね。

  • 新海誠監督最新作。梅雨の季節に日本庭園で出会った、靴職人を目指す少年と、歩き方を忘れた女性。まるで小説を読むような味わいある人間ドラマを、圧倒的なビジュアルの美しさと情緒あふれる音楽で描き出す。本編約46分+特典約108分。ブルーレイ:6090円(税込)/DVD:3360円(税込)

    <ブルーレイ特典>【封入特典】サウンドトラックCD/ブックレット(16P)【映像特典】新海誠監督&キャストインタビュー(Long Ver.)/ビデオコンテほか【音声特典】新海誠監督オーディオコメンタリー

    発売元:コミックス・ウェーブ・フィルム / 販売元:東宝
    ©Makoto Shinkai / CoMix Wave Films

  • 雨の降る夜の町で迷子になった少年を主人公を操作し、怪物に見つからないよう進んでいくアクションアドベンチャーゲーム。普段は透明だが、雨に濡れると姿が見える独自のゲームシステムと、ヨーロッパ風の町並みやピアノサウンドなどの世界観が発売前から各所で話題を呼んでいる。10月3日発売予定。1500円。PS3ダウンロード専用タイトル。

    【フォーマット】PlayStation3ダウンロード専用タイトル【発売日】2013年10月3日【販売価格】1500 円(税込)【ジャンル】アクションアドベンチャー 【CERO】「A」(全年齢対象)

 
『言の葉の庭』新海誠×『rain』池田佑基、「雨」のスペシャル対談インタビュー

それは、雨の降る夜の町を舞台に繰り広げられる、姿を失った少年の物語――。“雨”と“迷子”をテーマにした独特の世界観を持つゲーム『rain』のディレクター池田佑基と、同じく“雨”が重要なモチーフであるロングヒット記録したアニメ映画『言の葉の庭』の新海誠監督による「雨」のスペシャル対談が実現!(取材・文・写真:山田井ユウキ)

体験の延長上に物語があります

――お二人は雨にまつわる思い出などはありますか?

新海:誰でもそうだと思いますが、土砂降りの経験なんかはいっぱいありますよね。子供の頃の夕立とか。それに好きな人が絡んでいたりする淡い経験はありますね。池田さんはどうですか?

池田:……ないんですよね!(笑) まったくないっていう人もいっぱいいると思うんですよ。でも思い出がなくても、雨ってどうしてそういう素敵なイメージを届けるんでしょうね。

新海:いや、僕も『言の葉の庭』みたいな経験はないですよ(笑)。

池田:よかったです(笑)。でもそれって、どういう感じで内容を考えるんですか?

新海:自分自身の体験を強調して、その延長上にこういうこともありえたかもしれないという感じですね。たとえば外にいたときに雨が降ってきて、雨宿りせざるをえなくなって、小降りになってきたから走って帰るとします。でもそのときに、もし女の子が一緒に雨宿りしていたら何かあったかもしれない……とか、そんな感じです(笑)。

――お二人が作品で特にこだわったところを教えてください。

池田:『rain』では、最初演出にこだわって作っていたんですよ。カメラワークをこうした方がかっこいいなとか。でもテストプレイをしたときに、遊びにくいところも出てきたんです。カメラを凝ると、プレーヤーがキャラクターを見失ったりすることがあるんですよね。もともと見えないゲームなのに、さらにどこに行ったかわからなくなってしまうのは嫌だなと(笑)。それで最後はプレイする上での遊びやすさの方にこだわって作っていきましたね。

新海:たしかにゲームだとレバーを押した瞬間にレスポンスがほしいですよね。アニメだと逆に、キャラクターが動いた瞬間にそれに合わせてカメラを動かすと何かダサくなっちゃうっていうのはあります

池田:ゲームはリアルタイムですからね。じゃあ『言の葉の庭』ではそのあたりにこだわりが?

新海:そうですね。僕は逆にインタラクティブ性が嫌なんですよ。“このシーンではこの音楽のこの旋律が鳴っていてほしい”と思うし、そこをコントロールしたいんですよね。その中でのこだわりとしては、カットが切り替わるたびにハッとしてもらえる部分を入れようとしています。波紋をこう描くんだとか、こんなカメラアングルなのかとか、何でもいいのですが全カットに驚きを入れたかった。雨っていいなと思ってもらえるように描くことにもこだわりましたね。

池田:たしかに。こういう庭園だったら行きたいなって思いましたよ。

新海:実際にはちょっと違いますけどね。あの季節だと湿気とかもすごいし、蚊も出るし(笑)。

池田:『言の葉の庭』の世界には蚊はいないですよね(笑)。

『rain』と『言の葉の庭』のコンセプトは近い

――『rain』はダウンロードオンリーでの発売ですが、それはなぜでしょうか。

池田:ゲーム業界におけるダウンロード市場は、2~3時間で終わるような小さいゲームを作っていく実験の場でもあるんですよ。それはiOSやAndroidもそうだと思うのですが、ここなら面白いものが作れるのかなと思っています。

新海:パッケージだとエッジの立ったものは作れないのですか?

池田:そういうわけではないのですが、ただ今のチームで40時間遊べるものを作ろうとすると、あと4年くらいかかりそうですしね(笑)。

新海:なんとなく、1500円で数時間遊べるというのが、映画に近い感覚なのかなと思いました。ちょっと違う世界に行きたいなってときにちょうどいいのかもしれませんね。

池田:そうですね。ゲーム好きの人であれば、大作と大作をプレイする合間に買ってもらってもいいですし、忙しい社会人でしたら週末を遊ぶために買ってもらいたいですね。

新海:そういう意味では『言の葉の庭』とコンセプトは近いのかもしれません。この作品も劇場公開と同時にダウンロード販売も始めましたし、何時間も続けて時間がとれない人でも、生活の合間に見てほしい作品です。実際に、多くの人に見てもらえましたから、需要はあるんだなと思いました。

――最後に今日初めてお会いしたお互いの印象を聞かせてください。

新海:池田さんはゲームクリエイター発掘オーディションの『ゲームやろうぜ!』から業界に入られたんですよね? そういう意味ではインディペンデントというか、僕の出自と近いのかなと勝手に思っていました。ゲーム業界の方ってもっとクリエイター然としたイメージだったのですが(笑)、優しくお話していただけて嬉しかったです。

池田:新海監督のことは巨匠だと思っています!(笑) そんな中で同じタイミングで雨をテーマに作品を考えたということで、どんな話ができるんだろうって楽しみにしていました。お会いしたらいろいろと興味の方向が共通していたりして、親近感がわきましたね。

  • 新海誠監督最新作。梅雨の季節に日本庭園で出会った、靴職人を目指す少年と、歩き方を忘れた女性。まるで小説を読むような味わいある人間ドラマを、圧倒的なビジュアルの美しさと情緒あふれる音楽で描き出す。本編約46分+特典約108分。ブルーレイ:6090円(税込)/DVD:3360円(税込)

    <ブルーレイ特典>【封入特典】サウンドトラックCD/ブックレット(16P)【映像特典】新海誠監督&キャストインタビュー(Long Ver.)/ビデオコンテほか【音声特典】新海誠監督オーディオコメンタリー

    発売元:コミックス・ウェーブ・フィルム / 販売元:東宝
    ©Makoto Shinkai / CoMix Wave Films

  • 雨の降る夜の町で迷子になった少年を主人公を操作し、怪物に見つからないよう進んでいくアクションアドベンチャーゲーム。普段は透明だが、雨に濡れると姿が見える独自のゲームシステムと、ヨーロッパ風の町並みやピアノサウンドなどの世界観が発売前から各所で話題を呼んでいる。10月3日発売予定。1500円。PS3ダウンロード専用タイトル。

    【フォーマット】PlayStation3ダウンロード専用タイトル【発売日】2013年10月3日【販売価格】1500 円(税込)【ジャンル】アクションアドベンチャー 【CERO】「A」(全年齢対象)

「池田佑基」に関するFAQ

Q.池田佑基の生年月日は?

Q.池田佑基の出身地は?

A.

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