石井裕也 関連記事

  • 映画『町田くんの世界』キャスト

    石井裕也監督『町田くんの世界』、主演に新人2人を抜てき 豪華キャストも集結

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     映画『舟を編む』の石井裕也監督がメガホンを取る人気少女漫画の実写映画版『町田くんの世界』の主要キャストが発表され、1000人以上のオーディションから選ばれた新人の細田佳央太が高校生の主人公・町田一役、関水渚がヒロイン・猪原奈々役をそれぞれ務めることが分かった。さらに、同級生役で岩田剛典、高畑充希、前田敦子、太賀が出演するほか、豪華俳優陣が集結することも発表された。@@cutter 本作は、別冊マーガレット(集英社)で2015年から2018年まで連載された安藤ゆきの同名漫画を実写映画化する青春コメディ。勉強も運動も大の苦手だが、困った人がいると見過ごせない一風変わった真面目一直線の高校生・町田一の破天荒な日常やヒロイン・猪原奈々との恋の行方を笑いと涙満載で描く。先述したキャストに加え、町田くんの世界に関わるキャラクターで池松壮亮、戸田恵梨香、佐藤浩市が出演。さらに両親役には北村有起哉、松嶋菜々子という豪華俳優陣が名を連ねる。  演技未経験の新人から、メディアを賑わす超売れっ子まで、個性豊かな有志が集まったオーディションで、細田と関水に目を奪われたという石井監督。「審査した結果、主人公とヒロインはパブリックイメージのないまっさらな新人でいこうということになったのですが、町田役の細田くんは1人だけ異彩を放っていましたね。オーディションをやると、理屈や経験に関係なく、映画に全人生を捧げられそうな人が必ずいるんですが、彼はその手のタイプだと思いました。16歳ですが、“この人と組めば間違いない”と思わせる強烈なものを秘めていましたね」と絶賛。  一方、猪原役の関水については、演技経験ゼロの伸び代しかない新人。「何百人といるオーディション・メンバーの中で、ちょっと失礼な言い方になるかもしれませんが、とても“奇妙”でした。というのも、オーディションの会場に入ってきたときから号泣していたんです。“なぜ、泣いてたの?”と聞いてみても、その答えが全然腑に落ちなかった。たぶん、緊張して頭が混乱し、何かにすがりつきたかったんじゃないですかね。ところが、その姿に妙な華があって…逆にそれがよかった」と意外な合格理由を明かした。  そんな細田、関水を軸に、今をときめく豪華俳優陣が脇を固めることになるが、この映画全体に流れる青春の不安定さ、不確かさを表現するために、石井監督は、「打てば響く芸達者ぶりを発揮しながら、演じることにまだまだ満足できず、何かを探し求めている役者たちを選んだ」と強調する。「それは自己評価が厳しかったり、向上心の高さであったりもするんですが、岩田くんや池松くん、前田さん、高畑さん、大賀くんなんかにも言えることですが、現状に決してとどまろうとしないところが役者としての面白さ、魅力を生み出している」と分析。さらに、「細田くんや関水さんのように経験のない新人は、予想外の反応や、独特の間(ま)で芝居をしてきたりするので、経験豊かな彼らは危機感を覚えるくらい、大いに刺激されることでしょう。それがまた相乗効果となって、思いがけない芝居を引き出してくれるはず」と自信をのぞかせた。  本作は、昨年7月1日にクランクインし、撮影は約1カ月半に渡って行われた。全編35mmフィルムで撮影されている。町田くんを演じた細田は、撮影を振り返り「本当にあっという間の1か月間でしたけど、自分の中で楽しいことの連続で、体力的にきつくても、お芝居がこんなにも楽しいなんて、という気持ちでした」と初々しくコメント。関水は、「今まで生きてきた中で一番悩み、一番苦しみました。でもそういうことがあったからこそ今までで一番充実していて楽しくて幸せでした」と達成感をにじませた。  未知数の新人と華のある豪華俳優陣が名を連ねる石井監督最新作『町田くんの世界』。それぞれの個性を生かしたキャラクターが、どこまで観客をスクリーンに引き込んでくれるのか。役者魂が呼応する完成作品が楽しみで仕方がない。  映画『町田くんの世界』は6月7日より全国公開。

  • 映画『町田くんの世界』でメガホンを取ることが発表された石井裕也監督

    石井裕也監督、新作は『町田くんの世界』 少女漫画原作に挑戦で「自由を得た」

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     映画『舟を編む』『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』の石井裕也監督が、昨年5月に実写映画化が発表された安藤ゆきの人気少女漫画『町田くんの世界』で、メガホンを取ることが明らかになった。少女漫画の中でもひときわ特異な世界観を、石井監督はどんなアプローチで映像化するのか? プロデューサーを務めた北島直明を交えた囲み取材で、本作に込めた思いを熱く語った。@@cutter アナログ気質で超不器用、勉強も運動も大の苦手だが、困った人がいると見過ごせない。一風変わった真面目一直線の高校生・町田一の破天荒な日常やヒロイン・猪原奈々との恋を描く本作は、少女漫画の中でも異彩を放つ作品だが、『オオカミ少女と黒王子』や『ちはやふる』など漫画原作の映画化で実績を持つ北島プロデューサーは、「同じ材料でも、誰が料理するかで全然違った作品になる。石井監督が“町田くん” という特異なキャラクターを映画として再構築したらどんなものが仕上がるのか、それが観たくてたまらなかった」と監督起用の理由を明かす。 @@insert1  これに対して石井監督は、「このオファーを受けるまで、少女漫画を読んだことがなかったので未知の世界でしたが、少女漫画原作だからこそ得られる自由を感じましたね。人を好きになるとか、恋をするとか、大人になると口に出して言うのもはばかるような気恥ずかしい題材を、なんのてらいもなくやり続ける少女漫画のパワーに僕も乗っかりたいなと思いました」と快諾した旨を笑顔で語る。ただし、「LOVE礼賛映画にだけはしたくない」と強調する石井監督。  「全人類を家族のように愛する少年が、特定の誰かに恋することがなかなかできない…この理屈をどう考えればいいか。仮に町田くんがキリストのような存在だとするならば、この物語では、神様みたいな少年がどんどん人間的になっていく。でも、それが“喜ばしいこと” とは一概には言えない。人間味を帯びていくということは、つまり、何か神聖なものを捨て去ることだし、青春そのものがイノセンスな部分を失っていく期間でもある。延(ひ)いては博愛だった少年が、特定の人を好きなる、ということも決していいことだと言い切れないわけで、そこに人間の“哀しみ” が生まれる。人を好きになるって、必ず痛みを伴うし、責任も引き受けなきゃいけないし…。本作でそういうところまで行き着くことができたらなと思いますね」。  石井監督の本作に対する熱い想いを聞き、一見シリアスな作品になるのではと想像しそうになるが、今回は、『舟を編む』や『あぜ道のダンディ』を彷彿させる笑いがふんだんに盛り込まれている作風なのだとか。「ここのところ“笑い” を忘れていたな、という思いもありましたね。高尚な喜劇みたいなことをずっとやりたいと思っていたんですが、今回の企画で少し肩の力が抜けたというか、“このくらいでもいいんじゃない?” というギャグ的な表現もたくさんあります(笑)。そう言った意味でも、自由を得た感じがしましたね」。 @@insert2  脚本は、映画『夏美のホタル』の片岡翔と石井監督が共同で執筆。構成のしっかりした片岡の脚本に石井監督が手を入れる、という作業を繰り返し、練られていったという。「最終的には人を好きになる力、生命力、みたいなものにゴールに設定したかったので、原作者の安藤さんが作ったもの、片岡さんが作ったものをいい意味で壊していかないとだめだなと思いました。そこからスタートし、生々しい人間味を出さないと絵空事になってしまうし、“映画”として成立しないと思ったので」。  今回の映画化に際し、原作者の安藤は「一人の人間から生まれた小さな作品がたくさんの人が構築する大きな企画になっていくということは、わくわくする一方で不思議な気持ちでいっぱいです。この映画の関係者の一人になれたことを幸福に思います」とコメントを寄せた。  原作ファン、映画ファンのさまざまな思いを乗せた石井監督最新作『町田くんの世界』。まさに夢のコラボとなりそうだが、果たしてどんなキャスティングが発表されるのだろうか? 期待で胸が膨らむばかりだ。  映画『町田くんの世界』は6月7日より全国公開。

  • メ~テレ開局55周年記念ドラマ『乱反射』ポスタービジュアル

    妻夫木聡×井上真央『乱反射』、萩原聖人&三浦貴大ら個性派キャスト集結

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     俳優の妻夫木聡と女優の井上真央が共演するドラマ『乱反射』(メ~テレ・テレビ朝日系/9月22日22時15分)に、萩原聖人、三浦貴大、鶴見辰吾らの出演が発表された。@@cutter 本作は、「日本推理作家協会賞」を受賞した貫井徳郎の同名小説を映像化したミステリードラマ。ある地方都市を舞台に、誰にでも心当たりのある“小さな罪”の連鎖が招いた法では裁けない殺人と、残された家族の苦しみを、『舟を編む』『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』の石井裕也監督のメガホンで描いていく。  樹木医の資格を有し、市の委託を受けて街路樹の診断をする足達道洋役には萩原聖人。妻夫木とは久しぶりの共演となった萩原は「撮影を通して慟哭する妻夫木さんの表現に感慨深く、とても興奮しました」とコメント。また本作について「現代社会に生きる我々にとって、とても重要なテーマが詰まっている作品だと思います」と語っている。  夜間救急外来などのアルバイトを掛け持ちしている内科医・久米川治昭役には三浦貴大をキャスティング。妻夫木と初共演となった三浦は「相対した時の芝居の熱量、そして精密さを目の当たりにし、ただぶつかっていくことしかできませんでしたが、最高に楽しい瞬間でした」と撮影の手応えを明かした。  また本作には、主人公・加山聡(妻夫木)の上司役に北村有起哉、道路管理課職員に光石研、土木会社の社長役に鶴見辰吾、そのほか相楽樹、筒井真理子、梅沢昌代、田山涼成、芹澤興人ら実力派キャストが顔をそろえている。  ドラマ『乱反射』は、メ~テレ・テレビ朝日系にて9月22日22時15分放送。

  • メ~テレ開局55周年記念ドラマ『乱反射』場面写真

    妻夫木聡×井上真央、貫井徳郎ミステリー『乱反射』で初共演

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     俳優の妻夫木聡と女優の井上真央が、「日本推理作家協会賞」を受賞した貫井徳郎の同名ミステリー小説を基にするドラマ『乱反射』(メ~テレ・テレビ朝日系/今秋放送)で初共演することが明らかになった。妻夫木は「井上さんが僕のことを、役の中で愛してくれている実感がありました。それがすごく嬉しかったですね」と撮影を振り返っている。@@cutter 物語は、地方都市に住む幼児が巻き込まれた事故をきっかけに動き出す。原因の真相を追う父親の新聞記者・加山聡(妻夫木)が突き止めたのは、誰にでも心当たりがある小さな罪の連鎖。街路樹伐採の反対運動を起こす主婦、職務怠慢なアルバイト医、事なかれ主義の市役所職員、尊大な定年退職者…。複雑に絡み合ったエゴイズムの果てに、悲劇は起こったのだった。決して法では裁くことができない「殺人」に、残された家族は沈黙するほかないのか──。  主人公の加山に扮する妻夫木は、加山の妻・光恵を演じる井上との共演について「僕が言うのは失礼かもしれないですけど、一緒に演じていて、すごく気持ちがいいというか、波長が合う方だと思いました。初めて芝居させて頂いたのに、初めての感覚が無いような感じで、すごく楽しかったし、気持ちよかったです」と回想。脚本に関しては「それぞれの無神経さや人間自体の感情が交錯する部分が、特に印象的に描かれているなと思いました」と評している。  一方の井上は「妻夫木さんとは初めての共演でしたが、とても居心地がよく、様々な感情を、妻として共有させてもらえた日々でした」と撮影を述懐。「脚本を読んだ時、今の私にどこまで表現できるのだろうと最初は悩みましたが、石井監督と妻夫木さんというお二人の存在が勇気となり、この作品に飛び込むことが出来たように思います」とも話している。  本作の監督は映画『舟を編む』『夜空はいつでも最高密度の青色だ』の石井裕也。脚本は石井とドラマ『嫌われ松子の一生』(TBS)やドラマ『小さな巨人』(TBS)で知られる成瀬活雄が共同で手掛ける。  メ~テレ開局55周年記念ドラマ『乱反射』は、メ~テレ・テレビ朝日系にて今秋放送。

  • 入籍したことがわかった相楽樹(左)と石井裕也監督(右)

    相楽樹が石井裕也監督と結婚&妊娠を報告 ファンは「衝撃すぎる」

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     女優の相楽樹が映画監督の石井裕也と結婚したことが21日、分かった。相楽はブログで「石井裕也さんと入籍いたしました」と報告し、ファンからは祝福の声が届いている。@@cutter 「ご報告」と題した記事を更新した相楽は「私事ではございますが、 この度石井裕也さんと入籍いたしました」と報告。さらに「新しい命も授かることができ、 現在は穏やかな日々を過ごしております」と第1子の妊娠も明かし、「これからの人生を彼と共に過ごし、 家庭を守っていきたいと思います」と抱負を述べている。  相楽は2010年にテレビドラマ『熱海の捜査官』で女優デビュー。NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』で高畑充希演じるヒロインの妹役を演じて注目を集めた。夫となる石井監督は、2009年に映画『川の底からこんにちは』でモントリオール・ファンタジア映画祭の作品賞を受賞。2013年には、松田龍平主演の映画『舟を編む』が、第37回日本アカデミー賞最優秀作品賞や最優秀監督賞など、国内の映画賞を多数受賞している。2010年に女優の満島ひかりと結婚後、2016年に離婚しており、今回は再婚となる。  突然の結婚&おめでたの報告に、SNS上ではファンも「相楽樹さん結婚とかマジかよ」「衝撃すぎる! いつきちゃん、おめでとう!」といった驚きの声とともに、祝福の声が相次いでいる。   引用:https://ameblo.jp/sagara-itsuki

  • 「第72回毎日映画コンクール」表彰式にて

    長澤まさみ、「役に自分自身が映し出される」大林宣彦監督の言葉にしみじみ

    映画

     「第72回毎日映画コンクール」表彰式が15日、川崎市内で行われ、『散歩する侵略者』で女優主演賞を受賞した長澤まさみ、『あゝ、荒野』で男優主演賞を受賞した菅田将暉ら受賞者たちが出席した。長澤は歴史あるコンクールでの受賞に「光栄です」と笑顔を見せると「昔より自由に、演じることと向き合えるようになってきたような気がします」と自身の成長を顧みていた。@@cutter 長澤は受賞スピーチで「年々、自分のなかにあるものと似た役を受けることが多くなってきたのかなと感じていたのですが、先ほど16年前に『なごり雪』という映画でご一緒させていただいた大林宣彦監督とお会いして『演じるというものは、自分自身が映し出されるものなのですよ』という言葉をいただきました。そのとき、自分という人間を役に投影するようになってきたのかなと思いました」としみじみと話し、「でも、まだまだ自分自身はこのような賞をいただけるような器になれているとは思っていないので、日々精進していきたいです」と力強く語った。  男優主演賞を受賞した菅田は「まさかこんな大きな賞をいただけるなんて」と恐縮した表情をみせると「日本映画だけでも何百本も公開され、公開規模が大きな映画や、ベテランのすごい俳優さんが出演している映画がたくさんありました。そのなかで『あゝ、荒野』を選んでいただけたと思うと、身に余る光栄です」と語る。  さらに「メガホンをとった岸(善幸)監督とは前作(『二重生活』)で出会ったのですが、そのとき『この人だ』と思ったぐらい運命的なものを感じたんです。それで、雑誌などで『ロミオとジュリエットみたいな関係です』と言ったら、監督は気に入ってくれたみたいで、メールが来るたびに『ジュリエットより』と書いてあるんです。あれは最近気持ち悪いのでやめてほしいです」と発言し会場を盛り上げていた。  また、日本映画大賞に輝いた『花筐/HANAGATAMI』でメガホンをとった大林監督は車椅子で登壇すると「映画の現場で、車椅子に乗って仕事ができるのは、監督だけです。それは監督が思ったことを、スタッフやキャストの方が肉体を動かして伝えてくれるからです」と静かに語る。続けて「ハッピーエンドというものは、映画が発明した見事なフィロソフィーなのです」と先人たちを例にあげ、映画のすばらしさを伝えた。この日、本作に出演した常盤貴子や窪塚俊介も壇上に駆けつけ、大林監督を称えた。  表彰式には、長澤、菅田のほか、役所広司、田中麗奈、高杉真宙、伊東蒼、水野久美、ふくだみゆき監督、湯浅政明監督、中村義洋監督、代島治彦監督、石井裕也監督、富田克也監督、岸善幸監督らも出席した。

  • 「2017年 第91回キネマ旬報ベスト・テン」表彰式に出席した蒼井優、菅田将暉

    菅田将暉、超多忙でも「まだ身体も元気」 キネ旬ベスト・テン主演男優賞に感無量

    映画

     映画雑誌・キネマ旬報が選定する「2017年 第91回キネマ旬報ベスト・テン」の表彰式が12日、都内で行われ、主演男優賞の菅田将暉と主演女優賞の蒼井優らが出席した。『キセキ ーあの日のソビトー』『帝一の國』『あゝ、荒野』、『火花』の4作での演技が評価されて主演男優賞を受賞した菅田は、トロフィーの重さを噛みしめながら「本当にありがとうございました」と感無量の表情。昨年は映画以外に、大河ドラマ、歌手、声優、舞台、ラジオと超多忙なだった菅田だが、「まだ身体も元気なので、とりあえず倒れたりしないまでは、できる限りやっていこうかな」と意気込みを語った。@@cutter この日は『あゝ、荒野』で共演し助演男優賞を受賞したヤン・イクチュンも出席し、互いに喜びを爆発させてキスをするふりまで披露。ヤンは菅田の魅力について、「動物的なところがあるんです。脱いだ姿も拝見したんですけど、感性も野性的な体と歓声を持っている」と評し、同作品のメガホンを取り、読者選出日本映画監督賞の岸善幸監督には「好きです」と日本語で伝え、がっちりと3人で寄り添った。  2006年度に助演女優賞を受賞している蒼井は、『彼女がその名を知らない鳥たち』で主演女優賞に輝き、「重たい賞です。賞をいただいたと聞いたときは、11年前からどれのくらい成長しているのか、なりたい役者像の何パーセントまできたんだろうと考えたが、正直2パーセントくらいだった」と自己評価。続けて「ひとりの人間としては、本当に大したことがないんですけど、たくさんの方に手を差し伸べていただき、しっかりとその手を信じて、あと98パーセントを頑張りたいです」と飛躍を誓った。  受賞作で、蒼井は年上の男と同棲しながらも、別れた男をひそかに忘れられないという嫌な女・十和子を熱演。「本当に嫌なやつだな、って思いました(笑)。けど、こんなに嫌な女を『よかった』と言ってくださって、私が演じた十和子も喜んでいると思います」と挨拶。役作りでは「初めてこんなに頭を使って、計算しながらやっていました。(白石和彌)監督は『いけいけ!』というタイプの方だったんですけど、クズはクズなりのプライドがありますので(笑)」と演じた十和子を代弁して語り、会場の笑いを誘った。  この日はほかに、助演女優賞の田中麗奈、新人女優賞の石橋静河、日本映画監督賞の大林宣彦監督、日本映画脚本賞の石井裕也監督、文化映画作品賞の伏原健之監督、キネマ旬報読者賞の立川志らくも登壇した。  1924年からスタートし、米アカデミー賞よりも長い歴史を誇る同賞は、その年を代表する「日本映画」「外国映画」をベスト・テンを挙げるほか、「日本映画主演男優・女優賞」「日本映画助演男優・女優賞」「新人男優・女優賞」などその年の称賛すべき作品や映画人を選出し、表彰するもので、映画評論家、日本映画記者クラブ員などの投票によって行われている。

  • 蒼井優、「第39回ヨコハマ映画祭」にて

    「第39回ヨコハマ映画祭」池松壮亮が主演男優賞、蒼井優は2度目の主演女優賞に輝く

    映画

     俳優の池松壮亮と女優の蒼井優が28日、神奈川県・横浜にて開催された「第39回ヨコハマ映画祭」の表彰式に出席。池松は『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』で主演男優賞に、蒼井は『彼女がその名を知らない鳥たち』で主演女優賞を受賞し、その喜びを語った。@@cutter 池松は、3年前に映画『ぼくたちの家族』で助演男優賞を受賞し、今回と同じ石井裕也監督とタッグを組んでいた。「個人賞をいただけると思ってなかったし、この映画は市井に生きる人を描いているので、市民映画祭で主演男優賞は、大変嬉しいです」と喜びを語った池松。同作品は、作品賞、脚本賞、撮影賞に加え、共演の石橋静河が最優秀新人賞を受賞、5冠を達成している。  恋愛映画をあまり見てこなかったジャンルであることを明かしながら、池松は「人を好きになること、世界で起こっていること、全てが感情と結びついているのがすばらしいなと思って、台本を読み終わって最後のページを閉じたときに“僕ができるのは、これだ”と思った記憶があります」と新たな世界に共感したことを振り返っていた。  蒼井は、2007年に映画『フラガール』で主演女優賞を受賞しており、11年ぶりの同賞の栄冠に輝いた。この日は『フラガール』で監督を務めた李相日監督が特別にプレゼンターとして登場。蒼井は周辺のスタッフが11年前とほぼ変わっていないことに対して、「蒼井優という商品をあきらめずにずっと支えてくれたみなさんにとってこの賞は励みになると思いますし、私からお礼を伝えられることがとてもありがたいです」と感謝を伝えた。  『彼女がその名を知らない鳥たち』は、メガホンを取った白石和彌監督が監督賞、松坂桃李が助演男優賞を受賞。6年前に同映画祭の最優秀新人賞を受賞している松坂は、そのとき表彰式に出席できず悔やんでいたことを明かしながら「皆さんのおかげで、ここに立つことができて本当に嬉しいです」と喜びもひとしおの様子。一方で劇中の役柄のダメ男ぶりをプライベートでよくバッシングを受けていたことを明かし、「すごく嬉しいけど、面と向かって言われた分、自分の気持ちが沈むのがわかるんですよね…」などと漏らし、笑いを誘っていた。  「第39回ヨコハマ映画祭」受賞結果は以下の通り。 ■作品賞 『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』 ■監督賞 白石和彌『彼女がその名を知らない鳥たち』『牝猫たち』 ■森田芳光メモリアル新人監督賞 石川慶『愚行録』 森ガキ侑大『おじいちゃん、死んじゃったって。』 ■脚本賞 石井裕也『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』 ■撮影賞 鎌苅洋一『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』 ■主演男優賞 池松壮亮『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』 ■主演女優賞 蒼井優『彼女がその名を知らない鳥たち』 ■助演男優賞 塩見三省『アウトレイジ 最終章』 松坂桃李『彼女がその名を知らない鳥たち』 ■助演女優賞 臼田あさ美『愚行録』 松本若菜『愚行録』 ■最優秀新人賞 石橋静河『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』 岸井ゆきの『おじいちゃん、死んじゃったって。』 ■審査員特別賞 ロマンポルノ・リブート・プロジェクト ■特別大賞 西田敏行

  • 映画『夜空はいつでも最高密度の青色だ』

    『舟を編む』石井裕也監督、石橋静河×池松壮亮で描く“最高密度の恋愛映画”映像解禁

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     『舟を編む』で知られる石井裕也監督の最新作『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』から特報が解禁。石橋静河と池松壮亮が織りなす濃厚な恋愛模様の一部が明らかになった。@@cutter 物語の舞台は、2017年の東京。看護師として病院に勤務する傍ら、夜はガールズバーで働き、言葉にできない不安や孤独を抱えながらも、誰かに甘えることもせず日々をやり過ごす美香(石橋)。工事現場で日雇いの仕事をしながら死の気配を常に感じ、どこかに希望を見出そうとひたむきに生きる青年・慎二(池松壮亮)。劇中では、排他的な東京における美香と慎二の出会い、そして恋に落ちる姿が描かれる。  一切のセリフを排した15秒の特報には、消費と喧騒に溢れる都会を疾走する美香と慎二の姿、そして呑み込めない思いを抱えながら苦悩する二人の様子が収められている。そして映像の最後には、律動する音叉のような振動音が街に鳴り響く中、二人が出会う瞬間がドラマティックに映し出される。果たして、不安と孤独を抱えながら巡り合った男女の恋は、どんな結末を迎えるのか?物語に期待が高まる特報は必見だ。  映画『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』は、5月13日より、新宿ピカデリー、ユーロスペースにて先行公開、5月27日より全国公開。

  • 石井裕也監督の新作『ぼくたちの家族』

    妻夫木聡と池松壮亮の共通点は? 石井裕也監督が新作『ぼくたちの家族』を語る

    映画

     『舟を編む』では興行的ヒットと共に、米国アカデミー賞外国語映画賞部門の日本代表に選出され、いまや国内外から注目される存在となった石井裕也監督。彼が20代最後の作品に選んだテーマは──ずばり「家族」。@@cutter 母親が余命わずかと突然宣告され、団結を余儀なくされる一家の物語を子供たちの目線から描いた映画『ぼくたちの家族』は、早見和真の同名小説が原作だが、完成した映画には石井オリジナルの味が濃厚に渦巻く。本作に込められた真意とは? 石井裕也監督へのインタビューが『TV Bros.』5/23発売号(東京ニュース通信社刊)に掲載されている。  映画化に踏み切った動機について聞いてみると…。  「最初、プロデューサーから原作を渡された時は、忙しい時期だったんで、まず信頼している大学の後輩に読んでもらったんですよ。それで感想聞いたら『いやー、なんか普通で』って答えが返ってきた。でも、そのわりにプロデューサーの熱が凄いんで、今度は自分で読んでみたら……『俺がやるべき映画だ』と思ったんです。つまり他の誰かに任せたら、本当に普通の映画になっちゃう可能性がある。でも自分ならこの原作の肝心な部分を引き出せる、と。実体験にも重なる点が多々あって、『まるで僕自身の話だ』と思えたほどなんです」。  7歳のときに母親を亡くしているという監督にとって、本作は“第2ラウンド”だったと語る。  「自分の家族では、母親という存在は早くに欠落している。一方、『ぼくたちの家族』では母親が脳腫瘍だと医者に宣告されて、今まさに欠損しようとしている。まずそこに興味が湧いて。つまり7才の時の僕は母ちゃんに対して何も出来なかったわけですよ。でも今の自分だったら何か出来るっていう自信があって。だから〝第2ラウンド〞みたいな感じ。ただのシンクロじゃないんですよ。この映画を撮ることで、もう一回チャンスを与えられたような気持ちになったんです」。  長男役に妻夫木聡、次男役には池松壮亮と、キャストも抜群だ。  「妻夫木さんとは今回初めてですけど、う、なんかね、……(沈黙)……『男』を感じる。それは池松君も同じですけど。妻夫木さんは物憂げに考え込んでいる様子とか、すごく色っぽいなぁと思っていて。実際にお会いすると同世代人としても非常にできる人で。池松君とはいずれ勝負の時に一緒にやろうって決めてたんです。WOWOWのドラマ『エンドロール~伝説の父~』に出てもらって、その打ち上げで『次の新作、次男坊は池松君でいくからね』って言いました」。  映画を撮るにあたりいつもテーマを設定していたという石井監督だが、今回は初めて明確なテーマを持たずに映画を撮ったという。  「最初はいろいろ考えたんですよね。例えば“本音”ってこと。要するにバブル期を経て、日本社会の規範が崩壊している現状、今の時代の家族はぶっ壊れていて当たり前で、そこから本音でぶつかり合ってやり直すしかないっていう……。それがテーマだと思って、十何稿と改訂していったんです。  だけど、そんな理屈で家族に向き合っても負けるなって。これは裸一貫で真正面からぶつかっていくしかない。だからテーマをとことん考えた上で、全部捨てようと。ただ、多分捨て切れていないものが映画にはたくさん出てると思うんです。それは意図したものじゃなく、全部お漏らしです」。  『舟を編む』が人気作になり、取材では「プレッシャーは?」と聞かれるようになったという。しかし「自分の周りにいる人たちの僕の評価って、実は以前と変わってないんです。もし仮に僕に対する世間の期待っていうものがあるのだとしたら、期待を裏切らない程度に逃げ続けたいですね」と語ってくれた。  『TV Bros.』5/21発売号では他に「小林賢太郎テレビ6 記憶の庭」に出演の小林賢太郎と松重豊の対談や、様々なジャンルで活躍する1973年生まれの共通点を検証する「花の73年組の歩んだ道」、英国男子インタビュー、『方言彼女。』特集などを掲載している。

  • まずは<第37回日本アカデミー賞>最優秀賞/新人俳優賞/話題賞受賞者が勢揃いした1枚

    「第37回日本アカデミー賞」授賞式フォト特集

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    日本映画に携わる映画人たちの祭典「第37回日本アカデミー賞」授賞式が3月7日(金)に開催となった。2013年に公開された作品の中で頂点に立った作品・俳優は? 豪華スターが集結した授賞式の模様をお届けします。

  • 『舟を編む』で最優秀監督賞を受賞した石井裕也監督

    <第37回日本アカデミー賞>最優秀監督賞は『舟を編む』石井裕也監督

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     第37回日本アカデミー賞授賞式が7日に行われ、『舟を編む』石井裕也監督が最優秀監督賞部門賞を受賞した。@@cutter 石井裕也監督は、新しく刊行する辞書の編纂に携わる個性豊かな編集者たちが、辞書の世界に没頭していく姿を描いた『舟を編む』で初受賞となった。 <日本アカデミー賞優秀監督賞:監督一覧(★が最優秀賞受賞者)> ★石井裕也(『舟を編む』) 是枝裕和(『そして父になる』) 白石和彌(『凶悪』) 三谷幸喜(『清須会議』) 山田洋次(『東京家族』)

  • 豪華キャスト勢揃い! 伝説の野球チームの奇跡を描く

    妻夫木・亀梨・上地が本気野球で魅せる!『バンクーバーの朝日』映画化決定

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     戦前のカナダに実在した 日系人野球チーム「バンクーバー朝日軍」の奇跡の実話を描いた『バンクーバーの朝日』の映画化が決定。妻夫木聡、亀梨和也ら豪華出演者も発表された。@@cutter 1914年~1941年、カナダ・バンクーバーで活動した日系カナダ移民二世を中心とした野球チーム「バンクーバー朝日軍」。差別や貧困にもめげずフェアプレー精神を貫き、カナダ人野球チームを打破。2003年にはカナダの移民社会、野球文化への功績が認められ、カナダ野球殿堂入りを果たした。本作では、当時の日系人の悲喜こもごもを描きながら、彼らに希望の光をもたらし、カナダ人との絆の懸け橋となった朝日軍の活躍を活写する。栃木県足利市に広大なオープンセットを組んで再現した当時の野球場や日本人街、白人街も見どころの一つだ。  本作で、日系二世のチームメンバーでもある主人公・レジー笹原を演じるのは、今年だけで『ジャッジ』『小さいおうち』など、話題作への出演が続いている妻夫木聡。同じチームメンバーを演じるのは、数々のプロ野球選手と対戦した経験を持つ亀梨和也、野球経験者の勝地涼、池松壮亮、高校時代はあの松坂大輔とバッテリーを組んだ上地雄輔。吹き替えなしのプレーと演技で作品に活力を与える。さらに、レジー笹原の父親役を佐藤浩市が務める。  監督は、『舟を編む』(13)で数々の映画賞を受賞した石井裕也、脚本は『八日目の蝉』(12)」で日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した奥寺佐渡子が担当する。  妻夫木は「差別や排斥運動が厳しい境遇の中で生きた彼らの誇りを胸に、演じることをいい意味で忘れて、この世界で僕も這いつくばって生きていけたらと考えています」と作品にかける思いを吐露。  野球経験のある亀梨は「その時代の方達の野球スタイルを一から学び、日本人としてこの歴史をしっかりと胸に刻み、撮影に挑みたい。妻夫木さんたちと最高、最強の『チーム朝日』を作ります」と力強いコメントを寄せた。  そして、素晴らしいキャストを得た石井監督は「夢も希望も一条の光すら見えない逆境の中で何とか立ち上がろうとした若者たちの姿を描きたい。当時の人々や朝日の選手たちに敬意を払いつつ、現在と未来の観客に向けて映画を作ります」と決意を語った。  『バンクーバーの朝日』は12月全国公開。

  • 『舟を編む』 第86回アカデミー賞最優秀外国語映画賞 日本代表に決定

    『舟を編む』第86回アカデミー賞最優秀外国語映画賞 日本代表に決定!

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     石井裕也監督、松田龍平主演の『舟を編む』が、2014年3月にアメリカで行なわれる第86回米国アカデミー賞最優秀外国語映画部門の日本代表作品に選出された。@@cutter 『舟を編む』は、三浦しをんの同名小説の映画化。2012年本屋大賞第1位となった書籍であり、発行部数72万部を突破した大ベストセラー小説である。  石井監督は本作で、30歳という史上最年少で日本代表に選ばれたこととなった。  『舟を編む』は、11月8日よりブルーレイ&DVD発売。

  • 『舟を編む』松田龍平インタビュー

    松田龍平、『舟を編む』でマジメを語る。「言葉が溢れていることに希望を感じます」

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     2012年本屋大賞第1位に輝く三浦しをんのベストセラー小説『舟を編む』が映画になった。それも原作に勝るとも劣らぬ形で。メガホンを執ったのは『川の底からこんにちは』の俊英・石井裕也。辞書作りを通じて、ひとりの青年・馬締光也(まじめみつや)と周囲の人々の姿を見つめる本作で、主演を務めた松田龍平がマジメの魅力を語り尽くした。@@cutter 営業部で持て余されていた、人とのコミュニケーションが苦手な馬締が、辞書編集部に配属になったことから物語は始まる。そこで馬締はお調子者の編集者・西岡正志(オダギリジョー)らに囲まれながら、気の遠くなる作業の連続の中で、自らの知識を本当の意味で生かしていく。そして宮崎あおい扮する林香具矢(はなしかぐや)なる女性への一目ぼれも経験し……。  映画俳優として彼にしかない存在感を放ってきた松田だが、馬締ほどの不器用なキャラクターを演じる姿はこれまでに見たことがない。  「辞書を作るという話自体は今までに無いですし、僕もどういった仕事なのか全然想像できなかったから、興味を持ちました。それに辞書を作る馬締自身が、人と言葉を使ってコミュニケーションを取るのが極端に苦手だというのはおもしろいと思いましたね。ただ演じる側としてはセリフが少なかったので、どうやって彼の思いやキャラクターを出そうか石井監督と相談しました。なかなか自分の気持ちを伝えられないもどかしさと、でもそれに対して諦めていないところが伝わればいいなと」。  最大のコミュニケーションツールでありながら、言葉が難しいことは私たち自身、よく知っている。松田も言う。「必ずしも自分の言いたかったことと、相手が受け取ることって一緒じゃない。おもしろい部分でもあるけど、でも怖いですよね。相手のことを考え過ぎるあまり、言葉が出てこないこともあるし。でもそれも、結局、相手がいるからこそ成立すること」。  そして馬締を通じて怖かった言葉がおもしろいものに変わってもらえばいいと続ける。「角度を変えれば、物事は全然別のものになるんですよね。怖かったものがすごくおもしろいものに見えたり。自分次第で世界は180度変わる。この世に言葉は何十万語ってあるじゃないですか。どうしてそんなに言葉が溢れているんだろうと考えると、劇中のセリフにもあるんですが、言葉は“人に自分の気持ちを伝えるもの。そして相手の気持ちを知るためのもの”。それが溢れているということに希望を感じます」。@@separator 一見、受け入れが難しそうな絵文字や若者言葉についても松田は“希望”だと捉える。「微妙なイントネーションを伝えようとした結果として出てきたものじゃないですか。それって、人間の、人と繋がりたいという希望だと思うんですよね」。  さらに松田は馬締をとても「前向き」な人だと話す。「言葉への知識があるからと辞書編集部に異動した馬締自身が、最初、言葉を頭の中だけで捉えてしまっていた。でも編集部の人たちに上手く自分の気持ちを伝えられなければ、ひとりでは辞書は作れないと思ったとき、彼をよく知る下宿のタケおばあさんに相談するんですが、その翌日の朝には、もう西岡に対して行動に移してるんです。でも距離の測り方を知らないから、一気にゼロにいっちゃって、そこに映画としての笑いが生まれるわけですが(笑)」。笑えるシーンも多い本作。このシーンも爆笑必至だ。  さて、辞書編集部に移れたことで、天性の仕事を見つけ、花開いたようにも受け取れる馬締。でも松田はそうではないし、そう受け取っては欲しくないという。「確かに辞書編集部は彼の才能を活かせる現場です。でも、辞書作りに選ばれたから彼が変化していったと思われるのはいやなんです。例えていうなら、宝くじにあたるじゃないけど、誰しもが自分の才能にあった仕事ができる世の中ではないですよね。馬締は宝くじにあたったわけではなくて、たとえすごく苦手な営業をずっとやっていたとしても、馬締にはいつかは突破する転機が訪れたと思うんです」。そこが松田のいう馬締の「前向き」さだ。  「馬締はちゃんと前を向いて、向上心を持っている。観ている方に、そう見えたらいいと思っています。そして作品を観終わったときに、人生は続いていくんだということを感じていただけたら。香具矢さんとの距離感もステキですし、日常の中で、見逃してしまっている幸せみたいなものを感じてもらえたら嬉しいですね」。(取材・文・写真:望月ふみ)  『舟を編む』は4月13日(土)より丸の内ピカデリーほか全国ロードショー

  • 大友啓史監督作「プラチナデータ」

    厚みを増すハリウッドに対し、今後の映画界を背負えそうな期待の日本人監督は?

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     「モンスターズ/地球外生命体」のギャレス・エドワース、「ドライヴ」のニコラス・ウィンディング・レフン、「ミッション:8ミニッツ」のダンカン・ジョーンズ、「ブルーバレンタイン」のデレク・シアンフランス、「Chronicle(原題)」のジョシュ・トランク、など、ハリウッドでは新たなヒットメーカーが続々と誕生し、エドワースはハリウッド版「ゴジラ」リブート作(14年米公開予定)、トランクは「ファンタスティック・フォー」リブート作(15年米公開予定)と、超大作の監督にも抜てきされ、ハリウッドのヒットメーカー層は着実に厚みを増している。@@cutter では、日本の映画業界はどうだろうか。今後の映画界を背負えそうな期待の監督をリサーチしてみた。  まず、高い注目度を誇るのが、失敗で終わることが多い人気コミックの実写化を、見事興収30億円のヒットに導いた大友啓史だ。彼は長回しや外連味あふれる演出を得意とし、ロケを重視することでも知られている。例えば、ここでの撮影は不可能だと自治体から言われても、そこでひるむことなく、腹を割って気長に話し合い、折り合える着地点を見つけるという、まさに折衝の達人。だからこそ、劇中のいち風景が新鮮に感じられ、それらの手腕は最新作「プラチナデータ」(3月16日公開)でも存分に生かされている。  次が、ドラマやベストセラー小説の映画化が大半のなか、オリジナル脚本で勝負する内田けんじ。サンフランシスコ州立大学で脚本と演出を学んできただけあって、商業映画デビュー作「運命じゃない人」はカンヌ国際映画祭のフランス作家協会賞(脚本賞)を受賞し、次作「アフタースクール」は興収6億円を記録。昨年は、堺雅人、香川照之、広末涼子を主演に迎えたコメディ作品「鍵泥棒のメソッド」を完成させたばかり。量産タイプの人物ではないため、新作が待たれている監督である。@@separator もう1人が、「桐島、部活やめるってよ」がツイッターを中心とした口コミにより、異例のロングランを記録した吉田大八。2007年に「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」で長編映画監督デビューを果たした吉田は、上記のほか「クヒオ大佐」「パーマネント野ばら」と、4本しか作品を発表していないが、「桐島~」のヒットにより、彼の次回作に注目が集まっている。  ほかにも、「舟を編む」(4月13日公開)が控える、「あぜ道のダンディ」の石井裕也、独特のゆるさが作品にあふれる、「横道世之介」の沖田修一、低予算で制作した「歓待」が世界40ヵ所以上の映画祭に招待され、ブレイクした深田晃司、クリント・イーストウッド監督の西部劇「許されざる者」のリメイクを手がける李相日など、日本にも個性豊かな監督がズラリ。とはいえ、監督のネームバリューで人が呼べるのは、ほんの一握りだ。後々、そこに彼らが加わるようになれば、邦画業界はより屈強なものとなるだろう。

  • 「舟を編む」完成披露試写会に登壇したオダギリジョー、松田龍平、宮崎あおい

    本屋大賞「舟を編む」マジメを演じた松田龍平、真面目に挨拶!

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     映画「舟を編む」の完成披露試写会が都内劇場にて行われ、舞台挨拶に主演の松田龍平、共演者の宮崎あおい、オダギリジョー、黒木華、そして石井裕也監督が登壇した。@@cutter 本作は、「まほろ駅前多田便利軒」(第135回直木賞)の三浦しをんの同名小説が原作。ある出版社の寄せ集め編集部が、気の遠くなるような歳月をかけて20数万語が収録された新辞書作りに挑む姿をユーモラスに描く。タイトルの「舟を編む」とは、人と人との思いをつなぐ“言葉”を整理し、その意味を示し、もっともふさわしい形で使えるようにするもの―辞書。その辞書【舟】を編集する【編む】人たちを意味する。  主人公の辞書編集者の馬締(まじめ)を演じる松田は「好きな映画なので、楽しんでもらえたら…」と客席に向かい、マジメにあいさつ。本作のキャッチコピーでもある「マジメって、面白い。」を地でいく真面目さ。松田と石井監督は1983年生まれの同い年で、松田にとっては、映画「まほろ駅前多田便利軒」、ドラマ「まほろ駅前番外地」に続く三浦作品への出演となる。松田は「辞書を作る話と聞いて、面白いなと思った。自分の気持ちを相手にうまく伝えられない主人公が、辞書を作りながら成長していくんです」と役をふり返りながら語った。本作で松田は、辞書作りに情熱をそそぎ、人生を捧げることになる主人公を熱演している。  松田に一目ぼれされる板前見習いの香具矢を演じる宮崎は石井監督とは初タッグ。「とても素敵な映画が出来上がりました」と客席に向かって呼びかけ、「クスクス笑えるシーンもあるので楽しんでください」とアピールした。宮崎は初の板前役で、包丁さばきや器と食材の相性などを学んだことを明かしたが、「前掛けをぐっと締めると、背筋がピンと伸びる感じ」と、凛としたかっこいい板前姿がすっかり気に入った様子。  馬締(まじめ)の先輩編集者・西岡役のオダギリは「チャライとか、お調子者の役柄なんですが、そのように紹介されると恥ずかしいですね」と語り、会場を笑いに包んだ。石井監督は「キャストの皆さんはみんな真面目で、スタッフと一丸となって作り上げた作品です。手作りで辞書を作っている人たちに寄り添うように作れたらいいなと思いながら作って行きました」と仕上がりに自信をのぞかせる。監督こだわりの本作は、辞書を編集する(舟を編む)人たちの、言葉と人への愛を謳う、感動エンタテインメントに仕上がっている。  他の共演者に、お笑い界随一の読書家として知られるピースの又吉直樹が辞書の装丁デザイナー役で、麻生久美子が辞書「大渡海」のPRの一翼を担う女優役で出演している。  映画「舟を編む」は4月13日より丸の内ピカデリーほか全国公開

  • 仲里依紗

    「元気のない日本に観てもらいたい」妊婦が主人公「ハラがコレなんで」舞台挨拶

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      現在開催中の第24回東京国際映画祭にて特別招待作品として出品された「ハラがコレなんで」の舞台挨拶が27日開催され、出演者の仲里依紗、中村蒼、石橋凌そして石井裕也監督が登壇した。 @@cutter   家も金もダンナもいない妊娠9ヵ月のヒロイン=原光子が、モットーとしている“粋”に生きることを糧に、限界ギリギリの状態でも自分のことより他人のこと、周囲の人間を元気にしていくというストーリーの本作。28歳の若き奇才、石井監督は妊婦をヒーローに仕立てた理由について、「僕自身は一生経験できないもの。だからこそ描く価値があり、面白さを感じている」と語った。母性や人間としてのたくましさ、力強さを妊婦という形で表現したという。   主人公・光子を演じた仲は、「日本人として尊敬できる女性の代表」と自身のキャラクターを絶賛。「一番“粋”だと思ったのは、自分自身の辛さを周りには見せないところ。妊娠中は一番不安定な時期なのに、それを見せようとしない。ある意味妊婦らしくない妊婦なんです」。   光子の幼なじみ・陽一役の中村は、「昔ながらの義理人情を世界の方々に見てもらって『日本はすごいな!かっこいいな!』と思ってもらいたい。日本の人々にも改めて日本人に産まれたことを誇りに思ってもらえたら」と作品への想いを語った。   また本作の撮影中に20歳の誕生日を迎えたという中村は、スタッフ・キャストらにお祝いをしてもらったと明かす。「当日オフだった石橋さんもお祝いに駆け付けてくれたんです」。そう紹介された石橋はこれまで義理も人情もない悪役が多かったが、今回は「中村くん演じる陽一を男手ひとつで育てる愚直な男」を演じているという。「いつもは殺されてしまう役ばかりですが、今回は最後まで生きています(笑)」と会場の笑いを誘った。   最後は作品タイトル「ハラがコレなんで」にちなみ「この映画はウケるんで!」とコメントした仲。その意味には「面白い」というのはもちろん、「いま元気のない日本のみなさんにこの映画を観てもらって色んな想いをウケてもらいたい」という気持ちが込められている。   第24回東京国際映画祭 特別招待作品「ハラがコレなんで」は11月5日(土)より渋谷シネクイントほか全国ロードショー。

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