ノッポさんにインタビュー!80歳を迎えても衰えない創作意欲の秘密を聞く

ゴン太くんとの名コンビで、昭和のテレビ史を彩った国民的人気番組『できるかな』。言葉を発さない、不思議な工作お兄さんとして活躍したノッポさんは5月に80歳を迎えた。30代以上にはきっと今も心に残る『できるかな』の創作秘話、そしてノッポさんの現在と温かなメッセージ。
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芸人・俳優として活躍した父の影響、そして「神様」というフレッド・アステアに憧れ芸の道を志したノッポさんだが、そのキャリアは悪戦苦闘。大きく道を開くことになる『なにしてあそぼう』(『できるかな』の前身番組)でノッポさん役に選ばれたのは「33か34ぐらい」だったというから遅咲きだ。
「それまで工作番組はあったけど、工作好きなおじさんがセリフ交じりで手順を説明してっていう形のものが多かった。でも“ものをこしらえるとやっぱり楽しくなるよなぁ”っていう感じにするには、やってる人がどれだけ楽しそうに見えるかっていう方がいいし、それで私は動きが面白いから、私でやってみようっていうことになったんです」。
スキャットの音楽に乗り小躍りするように工作するノッポさんの姿は実に楽しげ。その魔法のような手に魅せられ、放送後、自分で再現を試みたチビっ子も多かったに違いない。
「でもあれはみんなスタッフがよかったからで、実際は器用じゃないんです(笑)。だけど器用じゃないから続いた。これは事実です。だって私が作った時に喜んだのは本当だから。それはちゃんと映るし、ウソじゃないんです」。
テンポと手際よく作っていく様が印象的だったノッポさんだが、番組は編集を行わず、一気に通して収録していたというから驚き。これについては次のように語る。
「始まったら終わりまで、途中休憩はなしで15分やっちゃうんです。多少失敗とかがあっても、乗り越えるのが上手いところで(笑)。つまんでくっつけた(=編集した)間(ま)と人間の間(ま)は違うし、息が違うからすぐ分かっちゃう。面白くもおかしくもない。当時は1週に1本を3日間掛けて撮っていました。打ち合わせみたいのからお稽古をして通しでやって、木・金・土とやる中で土曜日が本番で週の後半3日間を掛けてやっていました」。
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