ノッポさんにインタビュー!80歳を迎えても衰えない創作意欲の秘密を聞く
また、現在もトレードマークとなっているチューリップハットはノッポさん自身の発案であったという。
「最初『なにしてあそぼう』では違う帽子をかぶっていて、これになったのは『できるかな』になってから。一番初めは甲子園なんかで応援する時にかぶる安物のチューリップハットを買ってきたんだけど、途中から『あれじゃみっともないから』って帽子屋さんでこしらえてくれた人がいて。ほんととっさの思いつきだったんだけど、それが今も普段から脱げなくなっちゃって(笑)。でも、やっぱりかぶるとみんな喜ぶから、しょうがないね」。
現在は「大好き」という宮沢賢治の作品を自身で演出・出演するひとり芝居を全国各地で行っている。出演者はノッポさん一人だが、賢治の言葉に節をつけて歌い、得意のタップダンスを見せたかと思えば、墨と筆による絵をライブペインティングよろしく披露するなど、「できるかな」で見せたエンターテイナーぶりはいささかも衰えていない。
「プロデューサーは私の声が好きで、私に宮沢賢治の作品を読んでもらいたいと思ったらしいんです。でも私は読むだけ、朗読だけじゃ全然やりたいなんて思わなかった(苦笑)。もし自分がお客さんだったらすぐ帰ってきちゃう。“自分がお客さんだったらどこぐらいで帰るかな?”――その思いは抜き難くあります」。
「ひとりでやるのは大変だし、ノッポさんとしてやるから小さい子も来る。小さい子に宮沢賢治をやるのはある意味無理っていうところがあるけど、分からなくていいの。おチビさんたちが40分近く観てるっていうのは至難の業ですから、そこらで何かやっていたっていい。でもちゃんと観ているから、おチビさんもよく分かるんだなと思いました」。
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