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『ベイマックス』は『鉄人28号』の影響受けている プロデューサーが明かす製作秘話

アニメ

 近年、フルCGアニメに力を注いでいるディズニー・スタジオ。CG技術の発達によりますます、リアルな表現も可能となってきたが、追求するのは「リアルさではない」とうなずく。「アニメーションを作る作業というのは、人生を模倣するのではなく、人生を蒸留するという試みだと思っている。それはやはり、アニメーションでしか描けないもの。CGにおいても、手描きのニュアンスを大事にしたり、アニメーションならではの表現を使うことで、それを可能にすることができると信じているよ」。

 企画を開発するときに大切にしているのは、“3つのキーワード”だ。「まずは、世界観。訪れてみたいと思えるような世界を作り上げること。これが実は、ストーリーを考える前にやるべきことなんだ。2つ目がストーリー。我々にインスピレーションを与えてくれる、推進力となるようなストーリーが必要だ。3つ目が思わず愛したくなるようなキャラクター。これらがそろえば、とても美しい映画ができあがるんだ」。

 また、「同じことを決して繰り返さないこと」をモットーに掲げた。「本作でも新しいストーリーテリングの形を生み出せたと感じている。映画を作るごとに、新しいものを探求していけたらと思っているよ」。それは勇気のいることでもあるが、「ジョン・ラセターがいつも背中を押してくれるんだ。“新しい、心に響くストーリーを探してこい”と言ってくれる。もし僕らが同じことを繰り返そうとしたら、彼は怒るだろうね!」と、スタジオのチーフを信頼しきり。世界中に愛される映画を生み出す秘訣は、このチームワークの良さにもありそうだ。(取材・文・写真:成田おり枝)

 『ベイマックス』は12月20日より公開。

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