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『思い出のマーニー』米林宏昌監督、描く上で意識した“アリエッティ”との違い

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 米林監督いわく「ラストの種明かしとは別に、“杏奈の心の中から現れた少女”でもある」というマーニー。登場はもちろん、各場面ごとに異なる性格をみせてくれるなど神秘的かつ謎も多い存在である。あるときは友だち同士のように杏奈へ振る舞い、あるときは彼女を遠くから見守るようなマーニーの言動も、展開においては注目すべきところだ。
 
 さらに、本作の魅力について「繰り返し観ればより楽しめる作品」と米林監督は語ってくれた。「結末を知った上でもう一度観ると、場面ごとに新たな発見や驚きがみえてきます。例えば、作中で杏奈がマーニーを『許すかどうか』というシーンがあるのですが、最後まで見終わったあと、もう一度振り返りつつ観るとその場面の意味合いも違った解釈になってくると思います。本作を手がける中では前後の繋がりも非常に苦労した部分でしたが、二度、三度と観て、細かな台詞や二人のやり取りの意味合いを一人ひとりに感じ取ってもらいたいですね」。  
 
 そして最後に、米林監督からファンへのメッセージを伺った。「公開当時は映画館で男性が涙を流していたり、女性から『少女時代の自分を思い出しました』という声も聞きました。家族の物語であり、人と人との繋がりを描いた作品でもあるので、世代を超えたみなさんにご覧頂ければと思いますね」と締めくくった。(取材・文・写真:カネコシュウヘイ)

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