“オトナ女子”にも人気!新時代の「ガシャポン」大ヒットの裏側に迫る
また、「ガシャポン」がヒットを連発できるのには、もう一つの理由があるという。それは、SNSでの拡散だ。「ここ5、6年くらいで、写真を投稿して共有する文化が急速に広まりました。最近のオリジナル商品はどれもSNSでの拡散を意識して企画しています」と話すのは、『いぬぱん』を企画した前田氏だ。
ユーザーが思わずSNSに投稿したくなるような商品かどうか、ユーザーが実際に楽しんでいる姿がイメージできるかどうか、最近の「ガシャポン」は必ずそこが意識されている。前田氏によると、SNSの登場により「ガシャポン」の企画の方向性は確実に変わったという。
また、企画を担当する石川氏は、想定通りにヒットしなかった商品も少なくないというが、「それも含めてチャレンジ」だと語る。人気キャラクター商品で確実にヒットを狙いにいく一方、ユニークなオリジナル商品を企画することで頭が凝り固まらないようにしている。それが許される風土がバンダイにはあるのだと笑う。
その石川氏が企画した『美少女戦士セーラームーン』や『おジャ魔女どれみ』などのシリーズは、子どもよりもむしろ20~30代の女性にヒット。“オトナ女子”と呼ばれる市場を開拓した。今後も“オトナ女子”に向けた様々な「ガシャポン」が企画されている。時代の流れをとらえる力と、高い企画力、そしてそれを実現できるバンダイの社風が、カプセルトイ「ガシャポン」のヒットを支えていた。(取材・文・写真:山田井ユウキ)
バンダイの「ガシャポン」が購入できる「オトナ女子のためのカプセルトイ販売コーナー『Brilliant Capsule』」は2016年2月29日まで東京ソラマチで開催中。
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