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細田守作品が生まれる場所 『バケモノの子』齋藤プロデューサーが制作秘話を語る

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「スタジオ地図」代表で『バケモノの子』プロデューサーの齋藤優一郎氏
「スタジオ地図」代表で『バケモノの子』プロデューサーの齋藤優一郎氏 クランクイン!

 2015年夏に公開され観客動員459万人の大ヒットを記録した『バケモノの子』。『時をかける少女』、『サマーウォーズ』、『おおかみこどもの雨と雪』などの作品で知られる細田守監督の最新作で、その世界感は日本だけでなく、海外でも共感を呼び人気が高まっている。そんな『バケモノの子』の制作秘話と細田流創作の秘密、そして海外での反応は…。06年『時をかける少女』以来、一貫して細田守監督作品をプロデュースしてきた「スタジオ地図」代表の齋藤優一郎プロデューサーに話を聞いた。

【関連】映画『バケモノの子』場面写真

 「『バケモノの子』は企画から公開まで約3年です。12年7月に『おおかみこどもの雨と雪』を公開し、沢山の方々に映画を観て頂いて、興行リクープをした後となる同年10月中旬ぐらいから次はどんな映画を作るべきかという企画会議を始めました。公開後、細田監督自身に子供が生まれ、その子供の成長を通して感じた現代における様々な父性や父親の形、またこれからの家族像などについて、監督とひたすら話をし、考え続けていきました」。

 こうした日常会話の積み重ねと繰り返しは毎回行われ、それが細田作品の土台となり重要な部分になると齋藤プロデューサーはいう。

 「自分の家族で起きている喜びや問題意識は世界の家族の中でも同様に起きている。細田監督は身近で普遍的なモチーフを映画にし、映画の機能を使って、世界中の人たちとその喜びや問題意識を共有できるような作品を作りたいとチャレンジし続けている人」そんな風に齋藤プロデューサーが語るように、細田監督が扱うテーマは家族の喜びや悲しみ、そこにある問題といった“国や文化を問わないもの”であるため、世界的な注目が高まってきている。

 『バケモノの子』公開にあたり訪れたフランス・パリでは「細田守は現代を描く芸術家、今回の作品ではどのような新しい価値観を提示しているのか」といった質問が飛び、海外映画祭で訪れたスペインやカナダ、また劇場公開された韓国・台湾といったアジアでも「『サマーウォーズ』で対比されたアナログの家族とデジタル世界、『おおかみこども~』の自然と都会、あるいは雪と雨という2つの生き方など、どうして細田作品は2つの世界を対比して描かれるのか」といった作家性に迫る、強い興味と関心を感じさせる質問が寄せられたと齋藤プロデューサーは話す。

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