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細田守作品が生まれる場所 『バケモノの子』齋藤プロデューサーが制作秘話を語る

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 人間社会にはどこにでも葛藤というもう一つの世界がある。『バケモノの子』で言えば、渋谷と渋天街という二つの世界で育った子どもが、その両方の世界から影響を受けてどのようにアイデンティティを育てていくのか、自分は何者なのかという問いかけに寄り添い、それを見いだすべき答えがこの映画にはあると齋藤プロデューサーは話す。作品では熊徹を始め、多々良、百秋坊といった様々なキャラクターが九太にとっての師であり父親的存在となり物語が展開していく。

 「海外でも日本同様に、段々と細田監督作品の認知度と期待感が高まり、幅広い観客層が映画館に足を運んでくださるようになってきました。特に『おおかみこども~』でそれは一気に加速し、親子で観に来てくださる方々が特に増えてきています。そこで、これまではあまり重点を置いてこなかった各国語の吹き替え版を劇場公開時から用意し、字幕より吹き替え版の方を多く上映して頂く国も増えてきています。これまで以上に、世界各国のお客様に対して、一番良い形で作品を楽しんで頂く環境を作ることも、今回、プロデューサーに求められたのチャレンジの仕事の1つでした」。

 スタジオ地図の次回作は未定。しかし、細田監督の身近な体験や出来事から、また世界中の家族を魅了する新たな物語が生み出されてくるはずだ。映画『バケモノの子』のブルーレイ&DVDは2月24日より発売開始。(取材・文:しべ超二)

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