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『ドリー』監督、ピクサー社は「五輪の選手村みたい」名作生み出す苦労明かす

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 前向きでチャレンジを忘れないドリーはピクサーの姿にも重なるが、スタントン監督は「ピクサー社には、働いているみんながめちゃくちゃハッピーで、チョコレートの川が流れているようなファンタジックなイメージがあるかもしれないね。でも実際はオリンピックの選手村みたいだよ。才能あふれる技術者たちが、ダイヤモンドのようなものを作ろうと悩みまくっている。ちょっとストレスも感じる環境だよね」と心動かす名作を生み出すには大変な苦労があると明かす。

 マクレーン監督は「そんな場所で作っているのが楽しい映画というのは、アンチテーゼのようだけど」と笑い、「でも僕らは、自分が最善を尽くした作品に誇りを持つことができる。その気持ちが作品づくりに向かうパワーになるんだ。ディズニーのアニメーターで“自分が手がけたシーンは永遠に残る”という言葉を残した人がいて。いつもその言葉を胸に仕事に取り組んでいるよ」。
 
 するとスタントン監督も「好きなものを見つけると、ノーギャラでも身を粉にして尽くしたいと思ってしまうもの。これはピクサーには言わないでね」とお茶目に語り、「本作を作りながらドリーから刺激を受けることも多かった。みんなで彼女のような楽観的な見方を共有できたことが、大変な作業を乗り越えられた一番の理由だよ」と充実感をにじませる。尊敬すべき仲間たちと苦労を分かち合い、仕事に誇りを持つこと。これこそ、名作を生み続ける秘訣のようだ。(取材・文・写真:成田おり枝)
 
『ファインディング・ドリー』は7月16日より公開。

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