次世代YouTuber・むくえな、仲良しの秘訣は“距離感”と“信頼” 「解散なんて、これから先もありません」
■2人の仲良しの秘訣は「正反対だからうまくいく」
むくえな
――ここからはむくえなさんのパーソナルな部分や、動画作りについて聞かせてください。むくさん、えなぴさんは幼なじみということですが、2人の活動が仕事に繋がっていくのをいつ頃から意識し始めましたか?
むく:高校1年生から「むくえな」として活動し始めましたが、2年生になったときにバイトを辞めて動画作りに専念することになったので、その辺りから意識したのかな。
えなぴ:私の場合、高校時代はまだ仕事という気はしなくて楽しい部活みたいな感覚でした。高校を卒業して学生じゃなくなったときに“動画一本”になったので、そのタイミングで意識するようになったかもしれないですね。動画でちゃんと生きていかなきゃならない。「楽しいだけじゃなく、自立できるように」という意識を持つようになったのはそれくらいの時期かもしれません。
――幼なじみで親友同士の2人が仕事のパートナーになっていますよね。動画配信を始めてから、いつかは個人のチャンネルにしようとは考えませんでしたか。
えなぴ:それは考えたことがなかったですね。私たち2人はYouTubeをやるだけの関係ではなく、ベースに“友達”というのがありましたので。友達は絶縁でもない限り解散なんてありません。だから個々にやりたいことがあったとしても、それで「むくえな」がなくなることはないですね。これから先もないと思っています。
――すごいですね。実際には多くの方が友人関係に悩んだりしていると思います。2人で仲良く過ごすためにどうやってバランスをとっていますか?
むく:えなぴとは高校で学校が別々になり会う機会が減ってしまうから動画投稿を始めることにしました。友達との関係を自然消滅させないためには、こんなふうに会うための口実を作っちゃうのもいいかもしれません。
えなぴ:この本でも話していますが、私たちは“正反対”なのが逆によかったと思っています。仕事でも互いを補い合えるのでうまくいっているのかも知れません。お互い正反対ではありますが相手を尊重できているのでちょうどいい距離感でいられます。
――では人間関係で悩むことはありませんか?
むく:私は、友達に「いらんこと言ったな…」と思っちゃう方ですね。だからえなぴとの関係でも、今日は言い方を間違えていたなと思うときがあります。でも、それで仲が悪くなるということは全然なくて。
えなぴ:これだけ付き合いが長いので、悪い人じゃないというのがわかっているんですよ。そういう“信頼”がベースにあるので、普通ならギクシャクしちゃうところでも相手は悪気がないと理解できるんです。だから一つ一つのことが大ごとにならない気がします。
■2人の距離感は「今がちょうどいい」
むくえな
――むくえなさんといえば等身大の女の子のリアルなトークや趣味やファッションが視聴者の心を掴んでいると思います。あえて等身大にフォーカスした動画作りをしているのにはどんな理由があるのか教えてください。
むく:意識しているというよりは、自分たちが楽しいことを優先していたら今の形になりました。動画作りに関しては元々、「自分たちが喋っているだけでも見てもらえる」ようになりたいという目標があったんです。その目標に向かって行くような動画作りを心がけています。“自分たちの素を出す=おもしろい”になるから、そこを意識している感じです。
えなぴ:あとは友達同士でやっているから、良く見せようと猫をかぶってもバレるじゃないですか(笑)。それに普段よりも良く見せることに恥ずかしさもあります。一緒にやっているのがガチの友達だからこそ、等身大になれるのだと思います。
――動画を拝見したところ一緒に住んでいた時期があったようですが、これからも一緒に住んでみたいと思いますか。
えなぴ:長めの旅行みたいで楽しかったから、また1ヵ月単位でシェアハウスはやりたいですね。
むく:今はお互いに住んでいる場所が近いんですよ。一人暮らしだけれど徒歩5分で行けちゃう距離にいますので。昨日も夜は一緒にスーパーに寄って、そのままウチで一緒にご飯を食べました(笑)。
えなぴ:今の感じがちょうどいいのかもしれません。元々、実家にいた時も今の距離と変わらないくらい近くて。だからもし結婚しても、お互いの家族同士で近くに住んでいたいですね。
――書籍で目標としていたチャンネル登録者数100万人突破おめでとうございます! 次の目標などがあれば聞かせてください。
むく:私たちのトークを届けられることが嬉しいので、ラジオなどの仕事もやってみたいと思います。ラジオには憧れがあるんです。自分たちの声が車から流れてきたら嬉しいですよね。
えなぴ:動画に関しては、もっとYouTuberっぽいこともしてみたいですね。ゆるい動画が多いのでたまには“ガッツリYouTuber”みたいなことをやってもいいんじゃないかと考えているところです。
むくえな
――では、最後に改めて書籍の見どころをお願いします。
むく:本当に“普通の女の子”2人が書いている本です。でも、そういう本ってあまり本屋さんに並ぶことがないですよね。身近な人が言っている言葉だからこそ響くことや、参考にできることがあると思っています。
えなぴ:私たちの“出会いから今日まで”が載っています。2人の人生そのものが1冊の本になっているので、ぜひいろんな人に読んでもらいたいです。例え「むくえな」を知らない人でも、読んでもらえればなにかしらのヒントになると思います。そしてこのエッセイ本をきっかけに「むくえな」を好きになってもらえたら嬉しいです!
『おかしな友情 正反対のウチらが一生モノの友達になるまで』(宝島社)は、各ネット書店のほか、全国書店で発売中。