『ホリミヤ』小野大輔×戸松遥×内山昂輝 メッセージ交換でハマったピース「だから私たち親子なんですよ」
『ホリミヤ』が、前作では描かれなかった原作の人気エピソードを軸に再び新作アニメ化、『ホリミヤ -Piece-』として放送中だ(TOKYO MXほか)。前作に引き続き堀京子を演じる戸松遥、宮村伊澄役の内山昂輝、さらに京子の父である堀京介役の小野大輔は、どのような思いでキャラクターを演じたのか。インタビューを進めると“君がいて、みんながいて。僕らのピースが揃っていく。”というサブタイトルのように、それぞれがいることによって作りあげられた『ホリミヤ』の魅力を知ることができた。(取材・文=楢崎瑞姫/写真=小川遼)
【写真】ソロカット多数! 小野大輔×戸松遥×内山昂輝、撮り下ろしカット
■『ホリミヤ』は理想の青春
ーー2021年の放送時に卒業まで描かれた本作。今回『ホリミヤ -Piece-』として新作アニメ化された際の率直な感想を教えてください。
戸松:前回卒業まで描かれたので、まさか新作アニメとして帰ってこられるとは思っていませんでした! あれだけきれいに終わった上で、どうやってアニメ化するのかドキドキしていたんですけれど、「こういう形になったのか」「なるほど」と思いましたし、率直にまた堀さんを演じられたことがうれしいです。
内山:僕も驚きました。前作で現在と過去の宮村をはじめ、いろんな側面から宮村というキャラクターを表現しましたし、最後に宮村の心の隅々までしっかりと描かれて“無事に終わった”感覚だったので、新作はどんなことをやるんだろうと想像がつかなかったです。
小野:僕はまだまだ京介を通して「この家族でわちゃわちゃしたい!」という思いがあったので、制作が決まった時は、また我が家に帰ってこられたようでうれしかったです。
戸松遥が演じる堀京子 (C)HERO・萩原ダイスケ/SQUARE ENIX・「ホリミヤ ‐piece‐」製作委員会
ーー改めて『ホリミヤ』シリーズの魅力はどんな部分ですか?
戸松:それぞれのキャラクターのバックボーンや、人間らしいちょっとした心の葛藤や悩みがリアルに描かれているところが魅力だと思います。
小野:確かに、誰しもが通ってきたような心の痛みや、その中で触れる優しさがさりげなく、そして丁寧に描かれているよね。
あとは、堀家のことでいうと、「こういう家族ってきっと世の中にいるよね」というあるあるな部分と、娘と父親が対等で仲良く喧嘩できるような「こういう家族だったらいいな」という理想の部分がバランスよく描かれているのも魅力だと感じます。
内山:僕は振り幅が大きいところかな。ギャグっぽい回もあれば、いきなりシリアスな展開になることもある。報われない恋模様みたいな切ない要素もありますよね。キャラクターが多い分、それぞれの物語や背景があるので、回によって味わいが変わってくるのも『ホリミヤ』らしさだし、そこが魅力だなと思います。
内山昂輝が演じる宮村伊澄 (C)HERO・萩原ダイスケ/SQUARE ENIX・「ホリミヤ ‐piece‐」製作委員会
ーーでは、皆さんにとって『ホリミヤ』はどんな作品でしょうか?
戸松:私は中高と女子校だったんですけど、「こんな青春過ごしたかったな〜!」って思わせてくれた作品ですね。私自身、門限が18時だったから、堀さんと宮村みたいに一緒に夕飯を食べているシーンにもすごく憧れる…堀さんを通して理想の青春を過ごすことができました(笑)。
内山:お話にもよるんですが、『ホリミヤ』って一人でセリフを練習していてもどうやって形になるのかつかみにくいエピソードもあるんです。それが、スタジオに入ってみんなで声を当てていくことで、どんどん面白くなっていくので、現場で作りあげていく作品だなと思いますね。
小野:確かに、うっちー(内山)が言うようにキャストのみんなと一緒にお芝居をやることで、見えてくるものがあるっていうのは『ホリミヤ』ではたくさんありますね。とまっちゃん(戸松)やうっちーが現場にいてくれて、アフレコを一緒にできると「ああ、家族だなあ」って感じられるのでホッとします。僕にとって『ホリミヤ』は家族って感じです。
小野大輔が演じる堀京介 (C)HERO・萩原ダイスケ/SQUARE ENIX・「ホリミヤ ‐piece‐」製作委員会
ーー本当にすてきな関係性だと思います。それでは、ここまで『ホリミヤ』のメインキャストを担当したお互いへのメッセージをお願いします。まずは小野さんから戸松さんへ。
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