『ゆるキャン△ SEASON3』は「千明ちゃんがどんどんおじさんに」 原紗友里&豊崎愛生&高橋李依が“人間関係の変化”を語る
■千明ちゃん、おじさん化!?
――続いて、お互いのキャラクターの印象についてお聞かせください。
原:あおいちゃんは一見すると穏やか&ほわほわ系ですが、意外とツッコミにキレがあるし、ボケたりもする。ただ、千明としてはずっと仲良しの存在で、すごく自然な会話をできる相手なのかなと思っています。
高橋:確かに。二人は幼なじみで、恵那ちゃんの知らないここまでの歩みがあったと思います。それでも3人でいても居心地がいいと思わせてくれるのが、あおいちゃん。恵那ちゃんが野クル(本栖高校野外活動サークル)に顔を出せるのも、「あなたはあなた」を地でいくあおいちゃんがいてくれるからでもあると思います。
原:距離感を相手に合わせるのがすごく上手。なでしこのことは「なでしこちゃん」ってすぐに呼ぶけど、リンちゃんに対しては「志摩さん」って言っていて。それはリンちゃんが「犬山さん」って呼んでいたからなのかなと私は解釈しています。相手が「私とはこれくらいの距離をとりたいんやな」と思って、自然と合わせられるのがあおいちゃんかなと。
高橋:なるほど、私が感じていたのは、その心地よさなのかも!
豊崎:周りを俯瞰(ふかん)して見ているし、みんなのことを気にかけているけれど、何かを強要したりはしなくて。映画の世界線ではあおいちゃんが小学校の先生になっていますが、その片りんを『SEASON3』でも感じられます。そんなあおいちゃんが一人で活躍するお話があるとかないとか…!? お楽しみに!
高橋李依
高橋:次は私! 恵那ちゃんってどうです?
原:最初は不思議な子だと思っていたけれど、長く一緒にいるとこのぐらいのテンション感で冗談を言いたい子なんだというのがつかめた気がする。ミステリアスさをあまり感じなくなったというか。
高橋:あんなにふわーっとしているのに、実はたくらんでいることもあって。それが悪いことではなく、「ふっふっふっ、実は」くらいのものというか。あの温度感は唯一無二な気がします。それを心地いいと思ってもらえる間柄になっていたら、うれしいですね!
豊崎:恵那ちゃんはつかみどころが難しいキャラクターだけれど、実は自然体な子で、自分のペースをきちんと持っているよね。自分の楽しみ方を知っているというか。お芝居もちょっとのさじ加減で皆さんの印象が変わるキャラクターだと思うけれど、李依ちゃんは絶妙な塩梅(あんばい)で演じているよね。
高橋:うわー! ありがとうございます! 恵那ちゃんって一言で表すのが難しい子で…。演じる上でも、毎回新作が始まるたびに声のチューニングを擦り合わせているんです。でも、周りの皆さんが変わらぬキャラクターで掛け合ってくれることで、恵那ちゃんが自然と生まれてくると感じています。
原紗友里
――続いては部長です!
高橋:もう「千明がいなかったら…」という感じですよね!
豊崎:野クルの中心です。個人的に『SEASON2』、『SEASON3』では、千明ちゃんがどんどんおじさんになっている気が(笑)。
原:そうなんですよねぇ(笑)。
豊崎:リアクションとか趣味とか、あとはキャンプ飯を見ても「これはなかなか大人。渋い趣味の子だな」と感じています。
原:ちょくちょく「こういうのでいいんだよ」みたいなことを言うようになってきている。もうちょっと経ったら、「こういうのでいいんだよ(ぐびぐび)」みたいになりそう(笑)。
豊崎:面白い子だよね。私、原作を読んでいるとき、千明ちゃんのセリフは原ちゃんの声で脳内再生されるの。
高橋:わかります!
原:原作でいわゆるギャグシーンがあるたびに「このシーンがアニメになったら、何とかせねば」という心構えをしています。そのおかげもあるのかな?
高橋:求められること多くないですか? テロップを背負っていたり…。
原:確かに! テロップを背負っているし、みんながしない顔をよくする。まだ新しい引き出しがあったんだなって驚くばかりです。
豊崎:でもそんな千明がいるからこそ、野クルは成立しているというか。一番ストーリーを動かす人だなと思っています。
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