戦隊45作品目に「プレッシャーはない」 主演・駒木根葵汰が語る『ゼンカイジャー』への思い
■ロボット4体との撮影秘話
――もともとヒーローへの憧れはあったのでしょうか?
もちろん! 小さな頃から憧れていましたし、おもちゃも買ってもらっていました。ヒーローごっこもしていましたよ。僕は特に『仮面ライダー龍騎』が好きで、龍騎のヘルメットをかぶってお父さんの仕事現場について行ったりなんかして…。
あと、空手をずっとやっていたのですが、始めたきっかけがヒーローに憧れたからだったんです。だから、今こうしてヒーローになれたのが不思議ですね。
――演じる五色田介人はどんな青年ですか?
とにかくまっすぐな男の子です。まっすぐすぎて周りからちょっとバカ扱いされていますが、ひとつの信念を持っているので、そこはリスペクトしています。
はじめに、プロデューサーさんから「ヒーローの素質を感じられる人間として演じて欲しい」と言われて、ヒーローの素質ってなんだろう? と考えましたが、介人の心にはダークな面が本当になくて、“みんなを守りたい”ということしか考えていないんです。そういう純粋な姿が伝わって、みんなに愛されるヒーローになればと思っています。難しいですけど(苦笑)。
――難しいといえば、介人と一緒に戦う仲間たちは、今回、人ではなく“ロボット”です。撮影も難しそうですね。
ほかのロボットたちには表情がないので、ひとりきりの人間である僕は、より表情がはっきり分かるよう演じています。ただロボットたちと演技することについては、皆さんが想像しているほど違和感はないんです。
テストの段階ではスーツアクターの方たちが、顔を見せて演技をしていますし、皆さん経験豊富な方たちなので、引っ張ってもらっています。だから、むしろやりやすいです。ただ、ロボットたちのセリフは、声優さんたちが後からアフレコで入れるので、撮影のときにセリフを話しているのは僕だけ。声があとで入ることを考えながら、セリフの声がかぶらないように演技をすることは難しいですね。
――それは大変そうです! しかも相手は4体。
そうなんです! 最初は誰が話しているのか分からなくなりそうでしたが、動くときにキュッキュと少し音がするので(笑)、誰が動いているのか聞き分けています。コツを掴んだら意外と面白いです。
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