スタジオツアー東京の特別企画「炎のゴブレット」はもう行った? 実はとても奥が深い“神イベント”でした
映画『ハリー・ポッター』や『ファンタスティック・ビースト』シリーズの制作の舞台裏を体験できる、ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ‐ メイキング・オブ・ハリー・ポッター(以下、スタジオツアー東京)は、4月18日(金)から9月8日(月)までの期間限定で、映画『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』公開20周年を記念した特別企画「炎のゴブレット」を開催。本企画では、スタジオツアー東京開業以降はじめて、ひとつの作品のテーマに沿って初公開となるものも含む小道具や衣装、クリーチャーが全館の随所に展示される。今回は本企画をより一層楽しむための豆知識を、クリーチャーやトム・リドルの墓の制作に携わったスタッフの言葉とともに紹介。映画では見逃してしまいそうな細かいこだわりを展示とともにぜひチェックしてみて。その奥の深さにきっと驚くはず!
【写真】迫力すごすぎる 特別企画「炎のゴブレット」の展示をイッキ見
■『炎のゴブレット』をおさらい
シリーズ4作目となる『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』は、100年ぶりに開催されることになった三大魔法学校対抗試合(トライウィザード・トーナメント)を舞台に、ホグワーツ魔法魔術学校の4年生になったハリー・ポッターの成長と試練を描く物語。
出場年齢に達していないにもかかわらず、炎のゴブレットによって出場選手に選ばれてしまったハリーは、はからずも三つの危険な課題に挑むことに。『ハリー・ポッター』シリーズにおいて、魔法と冒険の物語から魔法界の闇の勢力との戦いの物語へ、ターニングポイントとなる重要な作品だ。
■今回の企画で何が見れる?
大広間の中心に、炎のゴブレットが登場! Warner Bros. Studio Tour Tokyo – The Making of Harry Potter.
そんな本作を特集する特別企画「炎のゴブレット」では、シリーズのなかで最も古く、最も大きなセットである大広間の中心に、炎のゴブレットが登場。青く光る年齢線と青い炎が揺らめく演出がほどこされたゴブレットがゲストを出迎える。原木ならではの節やねじれ、割れといった自然の風合いを生かした歴史を感じさせる重厚なゴブレットを目の前にすると、伝説の試合に名乗り出た生徒たちの覚悟や緊張感を感じるはず!
色とりどりの水が流れる蛇口
さらに大広間のセットを抜け、歩を進めると、本作に登場する印象的な小道具やクリーチャーの数々が次々と姿を現す。三つの課題のうち第一の課題でハリーが対峙(たいじ)したドラゴンのハンガリー・ホーンテイル、ハリーが第二の課題のヒントを解くために訪れた監督生の浴室で、ひときわ目をひく色とりどりの水が流れる蛇口、スタジオツアー東京で初めての披露となる衣装の数々など、映画の名シーンを彩った貴重な品々が展示される。
■巨大ハンガリー・ホーンテイルが頭上に!
映画『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』場面写真 Harry Potter characters, names and related indicia are trademarks of and(C)Warner Bros. Entertainment Inc. Harry Potter Publishing Rights(C)J.K.R.(C)2025 Warner Bros. Entertainment Inc.All rights reserved.
三大魔法学校対抗試合の第一の課題は、ドラゴンとの対決。出場選手は、代表選手それぞれに割り当てられたドラゴンが守っている金の卵を奪い取るという、非常に危険で壮大な戦いに挑む。ハリーはその中でも特に凶暴な「ハンガリー・ホーンテイル」というドラゴンと対峙(たいじ)することに。
本作に登場するハンガリー・ホーンテイルは、トーナメントでハリーを追い回すCG版と、クリーチャー部門によって制作されたアニマトロニクス版とが用いられた。ハリーが森の中で初めてハンガリー・ホーンテイルを目にするシーンに登場した実物大のドラゴンはアニマトロニクス版のもので、全長約12m、羽を広げると約21mもあり、実際に体を動かして威嚇したり、9mの炎を吐いたりすることができた。
ハンガリー・ホーンテイルがゲストの頭上に
今回の特別展示では、全身幅3mのハンガリー・ホーンテイルが、地上4mの高さに、左右1.3mの翼を広げた姿で登場。ハリーに奪われまいと、鋭い眼光を放ちながら岩の上の金の卵を守るさまが再現される。ちなみに、映画で使用されたホーンテイルは、アニマトロニクス版で、展示用とは別のモデルとなる。
展示されるハンガリー・ホーンテイルの制作を手掛けたのは、映画『ハリー・ポッター』シリーズ全作でアニマトロニクス・モデル・デザイナーとして活躍したジョー・スコット。彼は、クリーチャー部門に残されていたドラゴンをスキャンし、コンピューター上で3Dモデル化。頭部や足、翼などを動かしてポーズを決定し、その姿を造形。その後、塗装部門が色彩やリアルな質感を施し、オリジナルのハンガリー・ホーンテイルを完全再現した。
天井から吊るされた状態での展示となるため、「翼幅と全体を支える方法が最大の課題だった」とスコット。この難題を解決するため、「造形されたドラゴンの内部に金属の骨組みを入れた」と明かす。
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