『めおと日和』本田響矢演じる“瀧昌”はなぜ魅力的? 優しさゆえの“狙っていないモテムーブ”など魅力を考察
■狙っていないモテムーブにキュン
瀧昌は不器用ではあるものの、優しさが凝縮されたような人間。それゆえに、たまに悪気なく、なつ美をキュンとさせるモテムーブをかましてくることがある。
例えば、第3話にて、2人は初めて家の近所を散歩する。その中で、なつ美が段差につまずいて転びそうになるシーンがあるのだが、この時に瀧昌はとっさになつ美の腕をつかむのだ。これだけでもキュンとするのに、まさかのその流れで「危ないから」との口実で手をつないでくるのだ。ただ、これはなにもなつ美をキュンとさせたくてやっていることではない。とにかく「危ないから」という思いからとった行動だというのが、なんともたまらない。
『波うららかに、めおと日和』第3話より (C)フジテレビ
また5話では、なつ美に洗濯物を預けた後、両手を包み込むように「いつもありがとう」と伝えた瀧昌。この時代、今では想像できないレベルで「男は仕事! 女は家事! 旦那の留守中には家を守れ!」という考えが根付いていたことだろう。そんな中で、家事を「当たり前」のものとせずに「やってくれてありがとう」の精神を持っているなんて、いったいどんなお育ちをしたら、こんな清らかな心で入れるのだろう…。
結局、優しくて思いやりのある男性は、いつの世も魅力的だと確信した瞬間だった。
■余裕がなくなった時の姿もたまらない
無口で無表情、どこか鉄壁な印象のある瀧昌だが、実はかなり嫉妬しやすいことが、ここまでの物語で明らかになっている。
例えば、4話でなつ美の幼なじみである瀬田(小宮璃央)と妹のふゆ子(小川彩)が2人の家を訪れた際、瀧昌は瀬田に対して嫉妬心をむき出しに。ことあるごとに「妻が」となつ美は自分のものであることを強調。2人はマウントを取り合うような会話を繰り広げる。
それに対してなつ美は、2人が仲良く打ち解けているものと勘違い。瀬田に対して「ずるい!」と思い、苦いお茶を出すなどしてささやかな復讐をする。それを瀬田が察して耳元で指摘するのだが、これを見てしまった瀧昌は気が気ではない。
『波うららかに、めおと日和』第5話より (C)フジテレビ
2人が帰宅した後「先ほど彼と何の話をしていたのですか?」と問い詰める瀧昌。しかし、なつ美は2人の仲睦まじい姿を見て「ずるい」と思ったなんて恥ずかしいからと隠そうとするのだ。すると、瀧昌は後ろからなつ美に覆い被さるような体勢になって「言って」と詰問。そして、なつ美からことの真相を聞いた後で、少しだけ安堵の表情を浮かべ「あんまり他の男と仲良くしないで」と言うのだった。
普段は敬語なのに、こんなときだけタメ口になるなんて! 優しいのに余裕がなくなると男らしさをむき出しにするなんて! いや、もうこれを天然でやっているとしたらあざといを通り越して、憎すぎる!
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