『スター・ウォーズ』展を徹底解剖! 行ってわかった“楽しむポイント”を紹介
■心理学の観点から、キャラクターを形成!
インタラクティブ体験「どのような親に育てられたか」
それは、「自分の親のタイプ」を選ぶ項目。心理学者ダイアナ・バウムリンドが、親から子供に対しての「応答性(心情を読み取ること)」と「要求性(命令・指示など)」の度合いに基づき提唱した4つの子育てスタイルを用いて、自分が育ってきた環境を選択します。
たとえば、アナキン・スカイウォーカーの母親は、「要求性」は低いものの、「応答性」は高いタイプでした。現にアナキンの母は、アナキンがクワイ=ガン・ジンとジェダイの修行に出るとき、アナキンの意思を尊重し、別れとわかっていながらも許します。
一方、ルーク・スカイウォーカーは、「応答性」と「要求性」どちらも高い環境で生きてきました。ルークの育ての親オーウェン・ラーズは、ルークに遊びよりも仕事を優先させるように言うシーンがあります。「要求性」が高い環境で育った子は、責任感が強い人に成長する傾向があるようです。
完成したオリジナルキャラクター
このように、劇中に出てきた登場人物の行動と、心理学などを織り交ぜながら、オリジナルキャラクターが出来上がっていきます。本インタラクティブは、体験を通して、心理学的観念からの『スター・ウォーズ』の新たな発見が見つかるという、二重にも三重にも面白い内容となっていました。正直、時間が無限にあっても足りません。
『スター・ウォーズ』ファンのみならず、物語を知らなくても、様々な吸収ができる本展覧会。見た目や言語の異なる様々な人種が共存し合っている点や、経験次第では、ジェダイにもシスにもなりうる人生が待ち受けていることなど、会場の外の世界にまで活かすことができる、学びが散りばめられています。
今後もシリーズは続き、ミュージアムやアトラクションが生まれ、この先も『スター・ウォーズ』の世界は広がり続けていきます。そんな中で見た本展覧会から感じたのは、『スター・ウォーズ』が、今も昔も変わらぬ普遍的なテーマを守り続けているということでした。「フォースと共にあらんことを」。何世代にも語り継がれるであろう、この言葉の意味を、改めて考えさせられます。
【「STAR WARS Identities:The Exhibition」概要】
日程:8月8日(木)〜2020年1月13日(月・祝)
時間:10時00分~19時00分(最終入場18時30分)
場所:寺田倉庫G1-5F
料金:前売券 大人(中学生以上)3200円、小人(小学生)2000円、親子チケット(小人1名以上を含むご家族4人)1万円/当日券 大人3500円、小人2300円