高校生が犯罪に手を染めていく 『イカゲーム』の次に見たい“おすすめ韓国ドラマ”3選
■韓国軍隊の問題点を描く『D.P.』
Netflixシリーズ『D.P. -脱走兵追跡官-』独占配信中 (C)Blackaura
『D.P. -脱走兵追跡官-』(2021)は韓国軍隊の問題点を描いた社会派作品で、ウェブマンガ『D.P. 犬の日(原題)』が原作。この作品は、とにかく完成度が高い。権力や圧力による荒んだ軍隊組織や壮絶ないじめなどの問題が赤裸々に描かれ、心に残るものは重いですが、見たことは後悔しません。『人間レッスン』と同様、配信サービスのオリジナル作品だからこそ生まれた傑作と言えるのではないでしょうか。
Netflixシリーズ『D.P. -脱走兵追跡官-』独占配信中 (C)Blackaura
「D.P.」とはDeserter Pursuitの略語で、軍務から離脱した脱走兵を捕獲し軍に連れ戻す特殊部隊のこと。本作のストーリーは、それぞれが抱える事情によって脱走した兵士たちを軸に描かれ、D.P.に配属された主人公のアン・ジュノ(チョン・ヘイン)と先輩D.P.のハン・ホヨル(ク・ギョファン)がバディを組み任務を遂行していきます。演技の幅をみせたチョン・ヘインをはじめ、個性派俳優ク・ギョファンの独特なユーモアさ、パク・ボムグ中士役のキム・ソンギュンなどの実力派俳優たちがそろった俳優層の厚さが、ずっしりと重いテーマを最後まで導いてくれます。
Netflixシリーズ『D.P. -脱走兵追跡官-』独占配信中 (C)Blackaura
そして舞台になった2014年は、軍隊内で20歳の兵士が数十回にわたり暴行を受け死亡した事件、執拗(しつよう)ないじめを受けいていた兵士が銃を乱射し5人が死亡した事件の二つの大きな事件が起きた年でもあります。最終話のクレジットが流れた後まで見ると、私たちと無関係な事件とは言えない衝撃が走るはず。
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