実は『イカゲーム』は新境地 “韓国トップ俳優”イ・ジョンジェってどんな人?

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2021年10月30日 10:00
実は『イカゲーム』は新境地 “韓国トップ俳優”イ・ジョンジェってどんな人?
イ・ジョンジェ(2019年撮影)  (C)Zeta Image

 9月17日に公開されて以降、世界の90以上の地域で視聴回数1位を記録しているNetflixのドラマ『イカゲーム』。主人公のソン・ギフンの、少し情けなくて、気持ちが揺らぐこともあるが、その中に信念もあるというキャラクターも、このドラマが人気となった理由のひとつだろう。ギフンを演じるのは、韓国の俳優イ・ジョンジェ。このドラマを初めて見た人ならば、大泉洋がやるような三枚目な役が似合う俳優だと思うだろう(実際にそういうツイートも散見された)が、実は、こうした三枚目の役は新境地で、これまではむしろ悲しみをたたえた役なども演じてきたし、どんな役でも自分のものにしてきた韓国のトップ俳優だ。(文=西森路代)


■以前にもデスゲームの映画に出演

 過去にも『イカゲーム』と同じく、デスゲームの映画にも出演している。韓国で2014年に公開された『ビッグマッチ』は、日本でも活躍していたアーティストのBoAとの共演作だ。

 イ・ジョンジェ演じるチェ・イッコは“不屈のファイター”の異名を持つボクサーであったが、ある日突然、兄のヨンホ(イ・ソンミン)が殺人の容疑をかけられ、代わりにイッコが警察に拘束されてしまう。しかし、実際には兄のヨンホは謎の男に誘拐されており、兄を助けるために上流階級だけが楽しんでいるデスゲームにイッコは参加することとなる。

『ビッグマッチ』イベントでのイ・ジョンジェ(2014年撮影) (C)Zeta Image
 刑務所から脱走し、カメラで追われながらもミッションをクリアしていく力強いイ・ジョンジェが堪能できる一作だ。イッコは三枚目的なところもあるが、格闘家だけあって、その戦い方はギフンよりも戦闘力が高く、また兄との熱い絆や、BoA演じる謎の女性と徐々にバディのような関係になっていくのも見どころである。

 こうしたアクションも近年は多いが、個人的には、イ・ジョンジェというと、どこか静的、文学的な作品に似合う俳優俳優だとも思っている。そんな印象を持ったのが、2000年のファンタジックなラブストーリー『イルマーレ』だった。

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西森路代(ライター)

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