温厚な中年夫婦は“殺人犯”だったのか…? <実際の事件>をドラマ化『ランドスケーパーズ』が面白すぎる!【PR】
オスカー女優のオリヴィア・コールマンとデヴィッド・シューリスが夫婦役で主演を務め、イギリスで実際に起きた事件を描くクライムドラマ『ランドスケーパーズ 秘密の庭』がいよいよ日本上陸。本日4月1日より「スターチャンネルEX」にて独占初配信、5月16日より「BS10 スターチャンネル」にて放送開始となる。“妻の両親を殺害して庭に埋めていた中年夫婦の実話”という興味をそそる題材もさることながら、実力派俳優&『チェルノブイリ』の製作陣という強力タッグによって、夫婦の心の揺れや強烈な愛が浮かび上がる名作として完成している。
■ 映画ファンが楽しめるドラマ! 実録犯罪ものでありながら夫婦の愛を描く傑作
『ランドスケーパーズ 秘密の庭』 © Sister Pictures Limited 2021. All Rights Reserved.
殺人を犯すようにはとても見えない物腰の柔らかい中年夫婦をオリヴィア・コールマンとデヴィッド・シューリスが演じた本作。主人公となるのは、人には言えない事情を抱えながらフランスで慎ましい生活を送っていたイギリス人のスーザン(オリヴィア)とクリス(デヴィッド)。仕事がなかなか見つからずに経済的に行き詰まったクリスはイギリスに住む継母に電話をかけ、話しているうちに“ある告白”をしてしまう…。すると継母は彼の自白を警察に通報してしまい、スーザンとクリスは厳しい現実とそれぞれの辛い過去と向き合うことになる。
本作は、「スーザンとクリスは2014年に殺人により有罪判決を受けた」との字幕から幕を開ける。実際に起きた不可解な事件の裏側を描く物語は、「どうしてこんな事件が起きたのか?」という疑問や好奇心から思わず覗きたくなってしまうもの。これまでにも実際の事件を扱った映画やドラマは数々作られてきたが、本作はそのどれとも違った奥深さと味わいを与えてくれるドラマとしてぜひオススメしたい。
『ランドスケーパーズ 秘密の庭』 © Sister Pictures Limited 2021. All Rights Reserved.
映画が大好きで、映画のポスターやスターの写真を並べながら、穏やかな生活を送っているように見えるスーザンとクリス。実は彼らが経済的に困窮していること、そして15年前に妻の両親を殺害しながら、その遺体を庭に埋めて隠していることなど次々と2人の秘密が掘り起こされていき、1話から視聴者を釘付けにする吸引力がハンパない。本作が特別である大きな理由のひとつは、猟奇的事件が描かれ、不穏な空気が流れるにも関わらず、“この人を支えたい、守りたい。この人のために生きたい”という普遍的な夫婦愛が物語の推進力となっていること。思わず「この夫婦に何があったのか、もっと知りたい」と前のめりになってしまう。
海外ドラマというと長期シリーズをイメージして尻込みしてしまう人もいるかもしれないが、本作は全4話でテンポよく進むため、「普段はあまり海外ドラマを観ない」という人にも◎。むしろ、細やかな心理描写が楽しめる作品に目がない映画ファンであれば、絶対に見逃せない1作だ。
■ オリヴィア・コールマン&デヴィッド・シューリスの圧倒的な“演技力”
『ランドスケーパーズ 秘密の庭』 © Sister Pictures Limited 2021. All Rights Reserved.
スーザンを演じているのは、『女王陛下のお気に入り』で気まぐれな女王の孤独を存在感たっぷりに演じ、第91回アカデミー賞で主演女優賞を受賞したオリヴィア・コールマン。クリスの帰りを笑顔で迎え、献身的な愛を捧げる妻に見えたかと思いきや、サッと笑顔を消してクリスの発言を遮るなど、スーザンの感情の起伏から目が離せない。とりわけ裏切られたと感じて烈火のごとく怒ったり、笑顔なのに目が全然笑っていない表情を浮かべる場面は鳥肌モノ。オリヴィアが見事に彼女の“危うさ”を表現しており、The Guardian紙から「キャリア最高の演技」と称えられたのも納得だ。
『ランドスケーパーズ 秘密の庭』 © Sister Pictures Limited 2021. All Rights Reserved.
一方、全世界で大ヒットを記録した『ハリー・ポッター』シリーズの中でも人気の高いキャラクターの一人であるルーピン先生を演じていたデヴィッド・シューリスが、クリス役として登場。危うい一面のある妻の言動に戸惑いながらも、どんなときもスーザンを包み込み、彼女の期待を裏切らないよう、彼女が安心して暮らせるように励んでいるクリスを、にじみ出る優しさとともに演じている。スーザンへの愛情、罪の意識、気弱さなどが入り混じる彼の複雑な内面を感じて、ドキドキとさせられる。
スーザンとクリスは愛し、愛されて生きている夫婦だが、彼らには“殺人事件を犯しながらも、その現実から逃避している”というとんでもない裏の顔がある。オリヴィアとデヴィッドがキャラクターの歪みまでを体現しており、理解不能な方向に突き進む2人でありながら、視聴者に「こういう人いそうだ…」という説得力までもたらしてしまうのだから本当にスゴイ。オリヴィアとデヴィッドの演技力だけでも、見る価値アリ!と声を大にしたい。
■『チェルノブイリ』の製作陣など、強力布陣が仕掛けた驚くべき演出法とは?
SkyとHBOオリジナル作品となる本作は、『チェルノブイリ』の製作会社「シスター」と、オリヴィア・コールマンが夫エド・シンクレアと設立した「サウス・オブ・ザ・リバー・ピクチャーズ」との共同製作で、夫妻のプロダクションにとっては初めての作品となる。脚本を手がけたシンクレアは、スーザン役に妻のオリヴィアを想定して執筆したという。監督を務めたのは「シスター」製作のNetflixドラマ『Giri/Haji』に出演した日系イギリス人のウィル・シャープ。強力な布陣で映画級のクオリティを誇るドラマを作り上げ、米映画評論サイト「Rotten Tomatoes」では98%の高スコアを獲得している。
『ランドスケーパーズ 秘密の庭』 © Sister Pictures Limited 2021. All Rights Reserved.
歴史上最悪の人災を描き、関わる人々の勇敢さ、そして人間の愚かさまでをえぐり出した『チェルノブイリ』では、まるでその場にいるかのような臨場感と追体験をさせるような描き方が印象的だったが、本作でも、「シスター」厳選による制作陣の手腕は冴え渡っている。スーザンは現実から目を背けるために、しばしば映画の世界へと逃避してしまうのだが、彼女の回想や白昼夢は西部劇やモノクロ映画風の映像で挿入され、どこまでが彼女の妄想なのか、現実なのかがわからなくなるような仕掛けが施されている。たとえばスーザンとクリスが抱き合う場面はロマンチックなクラシック映画のような雰囲気になったり、供述しながら過去を思い返していくシーンでは鮮やかな色のライティングを効果的に使うことで、夫婦の混乱や内面世界が視聴者の目の前に広がってくるのだ。
『ランドスケーパーズ 秘密の庭』 © Sister Pictures Limited 2021. All Rights Reserved.
なんでもシンクレアは、「殺人事件にありがちな“白か黒か”ではなくもっと人間的な形でこの事件にスポットライトを当てたいと考えていた」という。つまりスーザンとクリスの心理描写を独特の手法によって際立たせることで、単なる再現ドラマにとどまっていない点が本作の最大の見どころ。実録犯罪ものでありながら、時にダークユーモアたっぷりに、ある時はせつないものとして彼らの生活や、お互いへの想いが描かれていく。その過程は、予想のつかない展開の連続。彼らがいかにして“2人だけの世界”を作り上げていったのかーー。その愛が力強いパワーとなって伝わる、異色のラブストーリーとしても堪能できる1作となっている。
【『ランドスケーパーズ 秘密の庭』(全4話)配信・放送情報】
© Sister Pictures Limited 2021. All Rights Reserved.
■ 配信
「スターチャンネルEX」
<字幕版・吹替版>4月1日(金)より配信開始 毎週金曜更新
■ 放送
「BS10 スターチャンネル」
【STAR1 字幕版】5月16(月)より放送開始 毎週月曜23時00分ほか
★5月8日(日) 第1話 先行無料放送
【STAR3 吹替版】5月18(水)より 毎週水曜22時00分ほか
『ランドスケーパーズ 秘密の庭』公式サイト >
© Sister Pictures Limited 2021. All Rights Reserved.
提供:スター・チャンネル
文:成田おり枝、クランクイン!編集部