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大友啓史監督に“実写化困難” の文字はない? 人気漫画の映画化を成功させるワケ

映画

『ミュージアム』『秘密 THE TOP SECRET』の実写映画化に挑む大友啓史監督
『ミュージアム』『秘密 THE TOP SECRET』の実写映画化に挑む大友啓史監督 クランクイン!

 昨年11月末、熱狂的ファンを持つ巴亮介のサイコスリラーコミック『ミュージアム』の実写映画化が発表された。メガホンをとるのは映画『るろうに剣心』シリーズや大河ドラマ『龍馬伝』の大友啓史監督だ。さらに彼は、清水玲子の大人気コミック『秘密 THE TOP SECRET』の実写映画化も手掛ける。“実写化が困難”と叫ばれる作品の映像化は、ファンにとって常に不安が付きまとう。しかし「大友監督なら」と期待する人は多いのではないだろうか。

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 振り返れば『るろ剣』が実写化されるという一報が流れた際、賛否というより否定的意見が圧倒的な数を占めた。しかし蓋を開けてみれば、3作合計で興収120億を超える大ヒットを達成。興行的な数字だけではなく、スタイリッシュな映像、日本映画の概念を打ち破るようなアクションシーン、そしてしっかりとした物語と、内容的にも評価され、そのチャレンジに多くの賞賛が贈られた。

 大友監督と言えば、NHK在籍時に2年間、ロサンゼルスに留学し、ハリウッドの撮影技術や脚本など映像にまつわる総合的なことを学んだというキャリアがクローズアップされる。特徴的な長回しや、光と影の使い方など、スクリーンに映し出される映像は、ある種独特の存在感を醸し出す。あまり映画を観ない人でも大友監督の作品は「何となく違うな」と感じることが多いだろう。

 もちろん、個性的な映像も大友監督の特徴の一つだが、それ以上に多くの人の心をつかむのは、原作に寄り添い、人物や作品の持つメッセージ性や意味をしっかり理解することによって生み出された“解釈”を映像に乗せるからではないだろうか。その部分がぶれないから、『龍馬伝』のような時代物から、『プラチナデータ』のような近未来サスペンスなどジャンルが全く違うものでも上手に“料理”することができるだ。

 ドラマ『白洲次郎』や『龍馬伝』、映画『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』など、大友組作品に多数出演している伊勢谷友介は「大友さんが手掛けるものには、どんなものでもちゃんとそこに意味がある」と絶大な信頼を置く。作品の本質をしっかり捉える力があるからこそ、奇特なキャラクターでも感情移入できる。大きく道を外れることがない。

 『秘密 THE TOP SECRET』では生田斗真&岡田将生、『ミュージアム』では小栗旬と魅力的な俳優たちとタッグを組む。どちらも日常とはかけ離れた世界を切り取った重厚なサスペンスだ。そんな題材をどう料理するのか……。2016年、大友啓史作品が日本映画界を席巻するかもしれない。(文:磯部正和)

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