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“トヨエツ沼”にハマったあなたへ…美しき豊川悦司を堪能できる珠玉作品5選

エンタメ

◆許されない恋に生きる姿が尊い…『青い鳥』

 豊川が駅員姿を披露し、世の女子を歓喜させたドラマ『青い鳥』(TBS系・1997年)も忘れられない。同作は、幸せを求めて不倫と逃避行を行い、その償いに奔走させられる男の運命を描いたドラマ。豊川が長野県の「清澄駅」で駅員をしている主人公・柴田理森を、柴田が恋する次期市長の妻・町村かほりを夏川結衣が演じた。同作は2部構成になっており、前半は30歳の理森がかほりと出会い、恋に落ちていく姿が描かれる。後半は、その6年後。理森とかほりの娘・詩織(山田麻衣子)の物語がつづられる。全編を通して、重厚で胸の詰まるようなストーリーが展開するが、長野、北海道、そして鹿児島と日本を縦断しながら撮影されただけに、映し出される風景はどのシーンも美しく、そこにたたずむ豊川も尊い。多くを語らず、自己犠牲をいとわずに愛情を注ぎ続ける理森の姿は豊川のクールで寡黙なイメージにもぴったりで、トヨエツ好きにはぜひとも見てほしい一作だ。



『娚の一生』場面写真(C)2015 西炯子・小学館/「娚の一生」製作委員会

◆50代になった大人の男の色気があふれる『娚の一生』

 最後に、中年になってもなおその美しさが健在であることを知らしめた作品として映画『娚の一生』(2015)を紹介しよう。同作は、西炯子による人気コミックを実写化した作品で、祖母の死をきっかけに、東京から田舎の一軒家に移り住んだ堂薗つぐみ(榮倉奈々)と、祖母を慕っていたという大学教授の海江田醇(豊川)の奇妙な同居生活から始まる恋を描く。原作でも話題となった海江田による“足キス”シーンや“床ドン”などの胸キュンシーンが忠実に再現されており、ときめくこと間違いなし。この作品が公開された当時、豊川は52歳。大人の男の魅力全開で、若き日の美しさとはまた一味違った色気を放っている。



 近年は、NHK連続テレビ小説『半分、青い。』での秋風羽織役のような作品にスパイスを与えるような個性的な役柄を演じることが多い豊川だが、その輝きは今なお色あせない。今秋には、ハリウッド初出演で、ローランド・エメリッヒ監督が製作費120億円をかけて完成させたスペクタクル超大作『ミッドウェイ』の公開も決定しており、その活動からまだまだ目が離せない。(文:嶋田真己)

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