「東宝シンデレラ」受賞 福本莉子がオーディション応募者へ伝えたいこと「丸裸の自分を見てもらって」
過去に長澤まさみや上白石萌音、上白石萌歌、浜辺美波らを輩出した「東宝シンデレラ」オーディションが、東宝創立90周年プロジェクトとして6年ぶりに開催される。2016年に第8回グランプリに輝いた福本莉子が、自身のオーディション当時を振り返るとともに、未来のシンデレラを目指す応募者へエールを送った。
【写真】受賞当時15歳だった福本莉子も21歳に かわいく美しい撮り下ろしカット
■「変わりたくて」友人から薦められて臨んだオーディション
――6年ぶりに「東宝シンデレラ」オーディションが開催されますね。
福本:私が受賞させていただいたのが6年前なんですね。もうそんなに時間が経っているんだというのがちょっと驚きです(笑)。事務所の中で一番後輩だったので、先輩になるというのが不思議な感覚。高校時代も部活に入っていましたが、あまり後輩と接する機会もなかったので、ちょっと楽しみではあります(笑)。
――第8回「東宝シンデレラ」のオーディションは、推薦されてギリギリでの参加だとお聞きしました。
福本:そうなんです。当時「なにか変わりたいな」という思いがあったんです。そんなときに友人から「東宝シンデレラのオーディションがあるから受けてみたら」と言われたのがきっかけでした。漠然と芸能界に対する憧れみたいなものはあったのですが、オーディションを受けて…みたいなことは考えていなかったので、最初は躊躇(ちゅうちょ)しましたが「人生一度きりだから」とチャレンジしてみようと思ったのがきっかけでした。
――「東宝シンデレラ」が初めてのオーディションだったのでしょうか?
福本:一度雑誌のオーディションは興味本位で受けたことがあったのですが、書類審査に通ったあと、二次審査が東京だったんです。私は当時大阪に住んでいて、家族にも話をしていなかったので、そこで「もういいかな」と思って受けなかったんです。そのオーディションが「Seventeen」という雑誌だったのですが「東宝シンデレラ」のオーディションで、グランプリと共に頂いたのが集英社(Seventeen)賞だったので、不思議な縁でビックリしました。
――他者からの推薦というスタートでしたが、オーディションはどんな感じだったのですか?
福本:私のときは書類審査がなく、東宝の方が全国各地を回って、一次二次審査を同日に行っていました。そこで受かると東京での合宿審査になるのですが、今回も親にはちゃんと話していなかったので、どうしようか…という迷いはありました。ギリギリまで「どうなるんだろう」という思いがあったのですが、今回は「チャレンジしたい」と思って、東京に行きました。
――合宿審査はいかがでしたか?
福本:本当に大変でした。5人で1グループになるのですが、お芝居とダンスの審査があって…。2泊3日の合宿だったのですが、土曜日まで学校があったので、1人だけ遅れて行ったんです。私はダンスの経験がなかったので、夜までずっと練習をしていました。同じグループの最年少の子がダンス経験者だったので、その子に教えてもらって、必死に食らいついていった感じです。
――年齢も違う5人組。結構ライバル意識はありましたか?
福本:そういう感じではなかったです。みんな受かりたいという思いはあっただろうけれど「蹴落としてやる!」みたいなギラギラした感じはなかったです。バーベキューとかもしたし「みんなで1つの目標に向かって頑張ろう!」みたいな雰囲気でした。ただ合宿中は、自主練を含めて、すべて見られている感じはありました。
――合宿審査のあとは?
福本:合格者はグランプリファイナルという舞台に進みました。東宝の本社に行って、メチャクチャ偉い人がたくさんいる中で、ダンスをしたのを覚えています。その後、映画館で発表がありました。
――審査が進むにつれて「自分がグランプリかも」という手応えみたいなものは感じていましたか?
福本:勝手に自信満々で落ちるのも嫌だったので、あまり自分に期待はしていませんでした。結果は気にせず、目の前の審査に一生懸命取り組もうという思いでした。審査員にアピールしようなんて余裕もなかったので(笑)。
――グランプリ受賞の瞬間は?
福本:「本当に自分なの?」という信じられない感覚でしたね。もちろんうれしかったのですが、それ以上に私はただの高校生だったので、今後どうやっていったらいいのか…という不安の方が頭に浮かんできました。受賞後、テレビの生放送などにも出演したのですが、大阪の学校に通っていたので、学生生活ができるのかな…みたいな気持ちが大きかったです。