本田翼、大学受験が大きな転機に 「私は失敗から始まっているんです」
――本作について本田さんは、会話劇の応酬が見どころの一つであり、自分にとっての新たな挑戦になりそうとおっしゃっていました。高橋さん、橋爪さんと改めて共演して、俳優としてなにか刺激を受けたことはありますか?
本田:お二人は、とにかく面白い発想をされるクリエイティブな方々で。特に今回は星太郎と絡むシーンがすごく多いのですが、高橋さんがアドリブと言いますか、言葉ではなく目で何か訴えてくるようなお芝居をされているのが印象的です。
土曜ナイトドラマ『6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の2番目の憂鬱』場面写真 (C)テレビ朝日
あとは、演技やセリフについて自分が想像していた動きや言い回しと全然違うことをされるので、自分の小さな想像をはるかに超えて。どんなことが起きても慌てずに受け入れられるように、しっかり準備だけはしておこうと思いました。
――クリエイティブなお二人と撮影していると、新たな学びなども多そうです。
本田:1話で橋爪さんが「その通り」という台詞があったんですけれど、英語で急に「Exactly」って言い出したんですよ。もちろん台本には書かれていなかったので、そういうところが本当にすごいなと感化されました。自分の中には絶対にないものなので…急に英語を話せる設定にされたりとか、「すごい、頭の中が宇宙なんだな」と思いました。
土曜ナイトドラマ『6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の2番目の憂鬱』場面写真 (C)テレビ朝日
――本田さんは、前作の撮影で学んだことは「失敗を恐れるな」という気持ちだとおっしゃっていました。具体的に、どのような出来事があったのでしょう。
本田:前作は、とにかく台詞の量が多いので「間違えないようにしておこう」と慎重になる部分があったんです。でも、今回はそこを乗り越えて、今までとは違う台詞の言い方をしてみようとか、新しい扉を頑張って開こうという意識を持って撮影に挑んでいます。
――新しいことへの挑戦は、葛藤や苦悩もあるのではないかと思います。本田さんご自身は、新しいことに挑戦する時は不安などありませんか?
本田:私は意外と柔軟に受け入れていこうとするタイプだと思います。
――不安がらず、新しいことにどんどんチャレンジしていきたい。
本田:不安になることがあるとしたら、何が不安かをちゃんと見極めて、どうしたらクリアになるかを考えた上で挑戦したいです。
土曜ナイトドラマ『6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の2番目の憂鬱』場面写真 (C)テレビ朝日
――考えを変えたことで、成功に導くことができたエピソードなどありますか?
本田:成功のエピソードとは少し違うかもしれませんが、実は、私は失敗から始まっているんです。大学の受験に落ちた時にマネージャーさんが「1年間芸能のお仕事をやってみない?」って言ってくれて。それがきっかけで現在に至っています。 だから私は、言ってしまえば最初は失敗から入っているんです。でも、その失敗をどうすれば自分的に納得できる方向に持っていけるかを今も常に考えながら物事に向き合っています。
――モデル業から俳優業への挑戦は、分からないことだらけだったかと。
本田:挑戦しようと決めたら想像より早くチャンスが来て…あまり分からない状況で飛び込んだ状態でした。俳優さんってこんなに大変なんだって思う瞬間が何度もありました。
――台詞を覚えるのに苦労されたり。
本田:そうですね。普通にドラマとか見ていたけれど、この量を皆さん覚えてやられていたんだなって、演じる側になって改めて思いました。
――俳優業をスタートして今年で14年目となりましたが、仕事やプライベートでこれから挑戦したいことはありますか?
本田:挑戦したいことって意外となかったりするもので。料理もしているし、ゲームや漫画を読むことも好きでそれもやっていて。 新しいことと言ったら、アウトドアになることですかね。…でも、今はそれを絶対にしたいとも思わなくて(笑)。新しく挑戦したいことは、これから探そうと思います!
(取材・文:杉崎絵奈 写真:上野留加)
土曜ナイトドラマ『6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の2番目の憂鬱』は、テレビ朝日系にて毎週土曜23時30分放送。