柄本佑、世間のイメージ覆す“新たな道長”を語る「根本は“三郎”であり、家族を思うパパ」
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色恋のもつれも楽しみなところだが、やはりここからの見どころといえばいよいよ誕生する『源氏物語』だ。第31回では、道長の依頼によりついにまひろが『源氏物語』の執筆を開始する。そこには、娘・彰子のもとに一条天皇のお渡りを増やしたいという政治的思惑があった。柄本は、実際に演じてみて「今思うと、もちろん政治的な考えもあるけれど、やっぱり自分の家族の幸せを思ってお願いしに行ったなっていう感じがします」と慮る。「(道長は)まひろの前では、他の人に見せられないような顔や、情けなさを出せる。すがるような思いで『一条天皇が彰子のところに行ってくれないんだ、なんとかしてくれないか』って相談できるのもまひろしかいないし、弱いところをしっかり出せる」と2人の関係を分析した柄本。「(道長は)非常にパパしてます。政治に繋がっていると言うか、もうめっちゃパパしてたような気がします」とお茶目に語った。
大河ドラマ『光る君へ』第31回「月の下で」より(C)NHK
道長は『源氏物語』の“最初の読者”となるが、演じる柄本はどう感じていたのか。「道長としてはやっぱり非常に不安なところがあって。きっと冷静には読んでないと思う。『これ、一条天皇に渡すんだよな』みたいなところも考えていたりするから、不安でいっぱいだったと思います」と振り返りつつ、今では「『源氏物語』を書いているまひろの作家としての才は最高に認めています」と分析した。
『光る君へ』での道長とまひろの関係は、恋人でも夫婦でもビジネスパートナーでもなく“ソウルメイト”であるとされている。柄本にとって今作でのソウルメイトとはどんな存在であるか問うと「それは最初の頃から変わっていないんですけど、さらけ出せる人っていうのかな。愛し合うということにしても、憎み合うということにしても……極端な話、本気で決別できる相手。中途半端な間がないっていう印象ですかね」と語っていた。
大河ドラマ『光る君へ』第31回「月の下で」より(C)NHK