小関裕太、20年超のキャリアを重ねて30歳に 10代で経験した転機と意識の変化とは?
――鴻上さんとは初顔合わせですが、実際に演出を受けていかがですか?
小関:昨年『朝日のような夕日をつれて2024』を拝見した時に、熱量とテンポの速さを感じたんですけど、実際に内側から覗くことで、ただテンポが速いだけじゃないんだな、熱量が大きいだけじゃないんだなというのを体感しながら稽古に臨んでいます。改めて鴻上さんとご一緒できて本当によかったなと感じています。
――共演者の皆さんの印象はいかがですか?
小関:臼田さんはすごくカラっとしていて明るい方なので、女性が少ないカンパニーの中でもみんなの癒やし的存在です。すごく心で動く方なので、舞台の経験が少ないとご自身はおっしゃっていたんですが、心が客席側から見えてくるような、臼田さんを通しておつうや小都が動いているような、いい意味ですごく役者さんとしてありのままの方だなと思いました。
もっくん(太田)は、『ロミオ&ジュリエット』でもご一緒させてもらい、その時は対峙する仲だったのでケンカをするシーンを通して信頼関係を培った感覚があります。今回もそんな間柄ですが、すごくしっかりされていて芯があり、強さや誠実さをすごく感じる役者さんです。
慎太郎くんは今回初めてご一緒しますが、熱量も強くて、でもなんか控えめだったりと、柔か剛で言うと柔。柔軟だし支えるし、でも強いしみたいな方で、すごく信頼でき、安心して一緒にお芝居させていただいています。
――与吉とおつう、宮瀬と小都、対照的な夫婦関係を演じる臼田さんとは何かお話されていますか?
小関:何か特別にというのはないですね。脚本がとても面白く伝えたいことがはっきりあるので、そのうえで、お互いにそれを感じ取って、どれだけそのキャラクターとして生き生きできるかが作品のゴールにつながるんじゃないかなとそれぞれ感じ合っている肌感です。