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永瀬正敏&佐藤浩市が現場で感じた、映画監督オダギリジョーの魅力

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■永瀬&佐藤、名優2人が見た監督・オダギリジョーの魅力


オダギリジョー
――お二人からご覧になって、監督としてのオダギリさんと共演者としてのオダギリさんの違いをどう感じますか。

永瀬:俳優としては突き進み度が独自というかオリジナルというか。だから目が離せなくなる俳優さんだと思うんですが、監督業においてはすごく誠実ですね。

一緒にいて見ていると、役者さんによって演出の仕方を変えてるんだなと感じます。それが自然にできるのはすごいなと思うので、同業者と話していて、「そういえばもうすぐ『オリバーな犬~』の映画公開ですね」とか言ってくれる人がいるときは「オダギリ監督から声がかかったら断っちゃダメだよ」と伝えています。

もちろん世間の人がそれを許さないから俳優業ももちろんやり続けてほしいけど、監督業もずっと続けてほしいと思いますね。

佐藤浩市
――例えば佐藤さんに対してと、永瀬さんに対しての演出とでは、違いはどんなところに感じましたか。

永瀬:例えば、言い回しとか、比喩ですね。「こういうことってあるじゃないですか」「〇〇な時の感じに近いんじゃないかな」みたいな言い方をしていたりするのを横で聞いていましたが、僕にとってはもっとストレートだったり、「もっといってもいいかもしれないですね」みたいな感じでした。意識的なのか無意識なのかは分からないけど、どちらにしても役者さんに対して演出を個別に分けているのは、1つのすごい才能だと思うので、監督はやり続けないとダメだよと思います。

佐藤:オダギリはもともと物撮り(監督)がやりたかったんだよな。

オダギリ:まあそうですね。

佐藤:そういう居住まいで役者をやっているかそうじゃないかっていうのは、僕らはだいたいもう、すぐ分かるんですよ。「将来、この人は物撮りたいんだな」という居住まいでその現場にいるのか、「この人はずっと役者だけだな」という居住まいなのかを見て、これは将来撮りたいんだろうなと思ってずっと見ていましたからね。

それが最初の長編監督作品『ある船頭の話』(2019)を観た時に「やっぱりそうなんだよな」と思いましたし、次にオリバーみたいな作品を映画に持っていくことの難しさを踏まえて、それをやっぱり映画にしたいということだろうと。そういうチャレンジの思いがなければ、やっぱり映画は撮っちゃいけないし、もうちょっと易しい作品を選ぶこともできるけど、あえてこれ(オリバー)を持っていくところが、オダギリの戦い方なんじゃないかなと思いました。そういう意味では、僕らみんなオダギリの思いに乗っかっていくだけでしたね。

――では、オダギリさんから見た永瀬さん、佐藤さんの俳優としての魅力、人としての魅力はどんなところでしょうか。

オダギリ:自分が作る作品は、やっぱり大切なものなので、中途半端な人に関わってほしくないんです。同業者として完全に信頼のできる俳優さんにお願いしたいですし、永瀬さんにしても、浩市さんにしてもテレビシリーズの企画を考える段階から絶対に参加してほしいと思っていたお二人でした。尊敬するお二人です。

永瀬さんには『ある船頭の話』にも出演していただいていますが、浩市さんとは監督と俳優としてはこの『オリバー』が初めてになるので、少し不安があったんです。「アイツは俳優としては知ってるけど、監督としては興味ないからさ」と断られる可能性だってある訳ですし。スーパーボランティアという、ちょっと変わった設定を面白がってくれるかどうか、正直分からなかったんです。結局のところ、その不安はかき消され、企画や作品の面白さを受け取ってもらえて、この作品を代表するキャラクターへと育ててくれました(笑)。

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■オダギリ、永瀬、佐藤が通じ合う源は?

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