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「あのパルコが?」意外すぎるゲーム業界参入で話題のPARCO GAMES担当者に直撃 “2つのキーワード”から見えたパブリッシャーとしての思いとは?

ゲーム

■パルコが掲げるキーワードは「インキュベーション」&「キュレーション」

――パブリッシャーは基本的にゲームを販売することが仕事だと思いますが、クリエイターさんとのやり取りの中で、内容に意見を出したりすることはありますか?

清水:ゲームのパブリッシングもそうですし、ポップアップとかイベントを作るときにもクリエイターさんと担当者がガッツリ向き合って、何を伝えたいのか、どういう風にしたいのかっていうのを話していきます。話し合ったことがより伝わる、そのために改善できる点があるんじゃないかと思った部分があれば忖度なく伝えるようにしていますし、それを取り入れる取り入れないはクリエイターさんに委ねてはいるものの、そこで僕たちが口をつぐんでしまうということはないようにしています。

西澤:一言でパブリッシャーと言っても、単純にゲームの流通や配給に重きを置いて数多く取り組むスタイルもあれば、クリエイターさんと意見交換をしながらひとつのゲームのクオリティをじっくり上げていくようなスタイルもあったりすると思います。僕らはどちらかと言うと後者をやっていきたいと思っているんです。そのゲームがひとつの作品としてより良くなるためにはどうしたらいいかをクリエイターさんと一緒に悩みたいし、その結果、ゲームがさらによくなってユーザーの方も喜ぶみたいな。そういうサイクルを意識したパブリッシャーを目指しています。

当社のどのエンターテインメントの事業もそうなのですが、僕らは「インキュベーション(支援)」と「キュレーション(編集)」というキーワードを大切にしていて、ゲーム事業に関しても同様な想いを持ちながら、ひとつひとつのコンテンツにしっかり向き合いたいです。

――11月には『The Berlin Apartment』と『Constance』がついにリリースされ、ユーザーからも高評価を獲得しています。今のお気持ちはいかがですか?

『Constance』スクリーンショット (C)btf
西澤:ほっとしているのが正直な感想です(笑)。ゲームの高評価については、僕としては自信はうっすら持っていたというか、パブリッシャーとして自信を持たなきゃいけないなっていう感覚でした。でも、ユーザーさんからの反響は蓋を開けてみないとわからないので、楽しみな反面どうなるんだろう…と思っていました。なので、Steamのレビューが“非常に好評”となっていることについては、本当にほっとしています。

清水:この2作とは昨年の「東京ゲームショウ2024」で出会ってから1年間一緒に歩んできているので、思い入れも相まって私も根拠のない自信はありました。最初に開発者さんへお声をかけた時点から、ある程度国内で受け入れられる要素と可能性がしっかりあり、それに足るクオリティの作品であることも実感してました。とはいえ、『The Berlin Apartment』は舞台がドイツの話なので、これが日本を含めたアジアのユーザーにどれだけ共感してもらえるか未知数であり、こうして高評価をいただけたのはかなり安心しています。

――今年は「東京ゲームショウ2025」や「デジゲー博2025」を始め、海外のインディーゲームイベントにも精力的に参加されておりました。試遊された参加者からの生の声でも高評価が多かったですか?

『The Berlin Apartment』スクリーンショット (C)btf
清水:多かったですね。あと、参加者さんのプレイを後ろから覗かせていただいたりもしたんですけれど、途中でプレイから脱落する方も少なくしっかり最後までプレイしていただけました。また、中には近しいジャンルの作品で遊ばれている方もいたので、そういう方には操作感やゲーム性についてもお話しを聞いて、システマチックな部分でも生の声で評価を得られたのはイベントに出てよかったなと感じています。

西澤:11月には韓国と中国でのイベントに参加してきまして、そこでも試遊台はひっきりなしにプレイしていただけるような状況だったんですね。韓国の方も中国の方も、そもそもパルコのことをあまり知らないはずなので、純粋に僕らが持っていった3タイトルのアートスタイルやゲームシステムなど何かしらに関心を持ってくださっているんだろうなっていうところは掴めました。

――『The Berlin Apartment』はSteamのほか、PS5やXbox Series X|Sでもリリースされておりますが『Constance』と『南極計画』については現時点(2025年12月)で対応プラットフォームがSteamのみになっております。両作は家庭用ゲーム機での展開も視野に入れてるのでしょうか?

西澤:その可能性はもちろんゼロではないです。『Constance』ですとSteamのストアページで公開しているロードマップに「コンソール版の発売(Nintendo Switch、XBOX、PS5)」と記載しているのと、『南極計画』も同様にマルチプラットフォーム化は積極的に検討したいと思っています。やっぱり多くのユーザーに触ってもらえることはいいことなので。

――例えばの話にはなりますが、今後はパブリッシングだけでなく、自社開発でのタイトルも展開したいといった展望はありますか?

西澤:あります。具体的にお話しできることは今はありませんが、兼ねてから自社でゲームのIPを開発するというのは、事業ポートフォリオの中のひとつとしてターゲットに入れています。とはいえ、開発機能を内製で持ってない現状や、そこに至るまでの様々なハードルもあったりするので、どのタイミングでどういったものを目指すのかしっかりとコンセプトを固め、その上で開発に踏み込んでいきたい。そして、自社でパブリッシングできたらいいよねと考えています。

清水:それこそチームが発足した当初から、そこは常に視野に入れながらパブリッシングやイベントでクリエイターさんと向き合ってきました。その場限りで終わらないお付き合いを僕らも意識的にするようにしていますし、先ほど出た「インキュベーション」と「キュレーション」はパルコとしても大切にしてきた部分であるので、お互いによくなっていこう、面白いことを一緒にどんどんやっていこうみたいな思いは常に持ってお付き合いをするようにしてます。

――今までにお話しに上がった3作に続く、第2弾のパブリッシングタイトルは決まっていたりするのでしょうか?

西澤:現時点ではお話しできるものがないのですが、11月29日にオンラインで開催された「INDIE Live Expo」にも我々は参加しておりまして、その中で流させて頂いたPVで最後にチラっとネクストのことを触れたりはしてるので、何かはありますって感じですかね。ぜひご覧になってください。

――「ご期待ください」ということですね。

西澤:そういうことです(笑)。

――最後に「PARCO GAMES」の展開を楽しみにしているユーザーや、気になっているインディーゲームクリエイターへメッセージをお願いします。

(左から)西澤優一氏、清水喬介氏
西澤:レーベルを立ち上げてまだ半年経っていないくらいですので「PARCO GAMES」ってなんなんだろうとか、どういうものを発信していくんだろうみたいな期待値を僕らがもっと上回るようなものを出していかなきゃいけないんだろうなと強く感じます。それはユーザーさんに向けてもそうですし、業界に向けても同じです。

そして、パートナーの方と一緒にステップアップしていきながら仲間たちをどんどん広げていくような感覚で、ゲーム業界の発展・成長により貢献できたら嬉しいなと思っています。そういった活動の中で「次はどんな発表があるんだろう」と皆さんに気にかけていただけるような存在になっていきたいですね。

清水:今はまだ「PARCO GAMESです」って名乗っても「あのパルコですか?」と言われることが多いんですけれど(笑)、創業当初からずっと演劇や映画などのカルチャーと向き合ってきた私たちだからこそおすすめできるゲームをユーザーの皆さんには一緒に面白がってもらえると嬉しいなと思っています。

ゲームの開発者さんに関しては、伝えたいと思っていることを広める“文化の発射台”として私たちをいい意味で使ってもらえればなという感じです。そういう寄り添える存在でいたいなと思っていますし、ひいてはそのゲームがカルチャーとして根付いていくまで、僕らも協力できれば幸いです。一緒に作品の魅力を伝えさせてほしいので、お問い合わせフォームから気軽にご相談ください。

(取材・文:舘はじめ 写真:吉野庫之介)

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PARCO GAMES スペシャルショーケーストレーラー

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