ゴダールの決別
【解説/みどころ】
ゴダールが、ギリシャ神話に材を採ったJ・ジロドーの戯曲『アンフィトリオン』を自由に翻案し、G・ドパルデューを主演に据えて撮った宗教的な色彩の濃い一編。スイス、レマン湖のほとりに暮らす、ごく普通の夫婦シモンとラシェル。しかし、シモンはある日、自らが神であると言い、ラシェルの肉体を強引に奪う……。物語の話者としてアブラム・クリムトという探偵を登場させ、5つの断章によって物語を重層的にしたゴダールは、音そのものをも多層化させる。まるで映像と音の一大ポリフォニーと呼び得るかのような空間を創出し、そこに神と人間との葛藤を描き出す。「新ドイツ零年」(1991)以降のゴダールの方向性が、ここに明らかとなっているかのようだ。
- キャスト
- ジェラール・ドパルデュー/ ロランス・マスリア/ ベルナール・ヴェルレイ/ オード・アミオ/
- スタッフ
- 監督: ジャン=リュック・ゴダール 脚本: ジャン=リュック・ゴダール 原作: ジャン・ジロドー
- 原題
- HELAS POUR MOI!
- 上映時間・制作年
- 分/1993年
- 制作国
- 仏=スイス
- 配給
- 洋画マイナー
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