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『シーフォーミー』視覚障がいのある俳優が演じたからこそのリアル 監督が語る制作の裏側

映画

映画『シーフォーミー』場面写真
映画『シーフォーミー』場面写真(C)2021 SEE FOR ME FILM INC.

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ランドール・オキタ

スカイラー・ダベンポート

 窃盗常習犯の盲目の少女が、サポートアプリを相棒に強盗集団に立ち向かうスリラー映画『シーフォーミー』。本作では、主人公と同様に自らも成人後に視力を喪失した視覚障がい者であるスカイラー・ダベンポートが主演を務め、ご都合主義を排除したキャラ設定とリアルな緊迫感を生み出している。カナダ・カルガリー出身で、日本、バンクーバー、トロントを拠点に活動する日系カナダ人映画監督のランドール・オキタに制作の舞台裏を聞いた。

【写真】自身も成人後に視力を失ったスカイラー・ダベンポートが熱演

――本作の監督を務めた理由を教えてください。

 私はこれまで、ドキドキハラハラするようなスリラー映画をたくさん愛してきました。本作の脚本を手にした瞬間、その面白さにどんどんページをめくらずにはいられませんでした。サスペンス要素に加えてオリジナル性のある驚くべきひねりとこれまでに見たことのないキャラクターが描かれていたからです。さらに、このようなジャンル映画においては話のテンポが非常に重要なのですが、脚本のトミー・グシュエとアダム・ヨークはその点をしっかりと理解してテンポの良い面白いストーリーを作り上げてくれました。私の家族の歴史をもとにストーリーを構成したビデオゲーム「The Book of Distance」(Digital Media Divisionで日本賞受賞)のVRプロジェクトを完了させた後だったので、それに続く新たな挑戦としてこのプロジェクトとユニークな主人公を通してのジャンルとスタイル、サスペンスの要素を探求できる機会は本当に素晴らしいものだと思ったからです。

――主演のスカイラー・ダベンポートの魅力は?

 ソフィを演じる役として視覚障がいのある俳優を見つけることは私にとって重要でした。スカイラーは明るい精神とアニメやビデオゲームでの声優経験から、とても自然な演技が出来るパフォーマーでした。10代で視覚と自立心を失ったスカイラーの人生経験はソフィの物語と重なり、ある程度の深みと理解、信憑性をもたらして多くの点においてストーリーを改善してくれました。スカイラーとは、出演が決まってからたくさんの議論をしました。視覚障がい者になった自身の経験と自立心を失うことについて話し合ったんです。目が見えない中、慣れない空間で動き回ることがどんな感じなのかについて話し合い、よりリアルなストーリーにするために脚本にはジャンル映画の精神を保ちながらもたくさんの調整を加えました。実際に現場でも映画の大部分を占める強盗に追われるシーンで、ソフィが空間をどのように動くのか、相談しながら決めていきました。スカイラーは信じられないほど協力的で、労働倫理と才能がチーム全体に刺激を与えてくれたのです。

――ソフィというキャラクターについて教えてください。

 ソフィはこれまでに見たことのないユニークな主人公で大好きです。この映画は楽しくてスリルのある商業映画でありながらも、リアルで魅力のあるユニークな視点を持っています。そうした意味と深みのある物語と、面白さの組み合わせは私にとっても重要なものでした。

――サポートアプリを相棒に強盗に立ち向かう設定について。

 ガイドによる視覚と携帯電話のカメラを通して見ることは、興味深い点だと思います。机に座ってソフィが携帯で映す画面しか見ることの出来ないケリー側の視覚と、ソフィが経験する世界を視覚的に表現しながらも、それをケリーが別の感覚でナビゲートする方法をとても楽しみながら模索しました。様々なゲームを調べて実際にプレイもした上で、最終的には独自の視覚言語と感覚をストーリーに反映させました。

――監督の好きなスリラー映画を教えてください。

 日本に住んでいた時に観た『オーディション』(2000/三池崇史監督)が大好きで、これまでに何度も観ています。

 映画『シーフォーミー』は公開中。

映画『シーフォーミー』予告編

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