岡田准一が本編ナレーションを担当 『人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界 完全版』本予告解禁
登山界のアカデミー賞であるピオレドール生涯功労賞を受賞した登山家・山野井泰史の軌跡をたどるドキュメンタリー映画『人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界 完全版』より、本予告映像とポスタービジュアルが解禁されたほか、本編ナレーションを俳優の岡田准一が務めることも発表された。
【動画】岡田准一が本編ナレーションを担当 映画 『人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界 完全版』本予告
登山家・山野井泰史は、2021年に登山界最高の栄誉といわれる「ピオレドール生涯功労賞」をアジア人として初めて受賞。ラインホルト・メスナーやダグ・スコット、ヴォイテク・クルティカなどと並んでクライミングの歴史にその名を刻むこととなった。山岳雑誌「山と溪谷」で読者が選ぶ「好きな登山家第1位」(2016年1月号)にも選ばれ、先月には単行本『CHRONICLE クロニクル 山野井泰史 全記録』が出版。コミック誌「ビッグコミック」では伝記漫画「アルパインクライマー‐単独登攀者・山野井泰史の軌跡‐」も連載中の、まさに日本を代表する登山家だ。
本作は、世界の巨壁に“単独・無酸素・未踏ルート”で挑み続けた、極限のクライマーである山野井の軌跡を、貴重な未公開ソロ登攀映像や生涯のパートナーである妻・妙子への取材、関係者の証言などとともに振り返るドキュメンタリー。
起点は1996年、ヒマラヤ最後の課題といわれる「マカルー西壁」にアルパインスタイル・ソロで挑むという究極の挑戦への密着取材。その後、2002年に沢木耕太郎の著作『凍』でも描かれた「ギャチュンカン」登頂後の壮絶なサバイバルにより、凍傷で手足の指10本を失うことに。2008年には奥多摩山中で熊に襲われ重傷を負うアクシデントにも遭遇。それでもなお“垂直の世界”に魅せられ、挑戦し続ける登山家の魂にカメラは迫っている。
メガホンをとったのは、自らもヒマラヤ登山経験のあるジャーナリスト・武石浩明。公私ともに山野井と交流しながら追い続けた25年、長期に渡る取材を通して“極限の人”の実像に迫る唯一無二の作品を作り上げた。
本編のナレーションを務めるのは、山好きとして知られ、山岳映画『エヴェレスト 神々の山嶺』(2016)でも主演を務めた岡田准一。本作で初めてドキュメンタリー映画のナレーションに挑んだ岡田は、山野井について「その純度の高い生き方には美しさを感じます。日本が誇る、知ってもらいたい日本人の一人」とコメント。本編中には、『エヴェレスト 神々の山嶺』で山岳コーディネーターを務めた岡田の友人でもある今井健司さん(2015年にヒマラヤで行方不明)の姿も映っており、岡田が思わず言葉に詰まってしまう瞬間も。その語りには、常に自然と対峙し乗り越えていく“クライマー”への敬意と共感がにじみ出ており、観るものの胸に深い余韻を残す出来栄えとなった。
本予告映像には、山野井が、ピオレドール生涯功労賞を受賞した当時の映像や、数々の世界の巨壁に挑む姿が。そのほか、「泰史から山を取り上げたら何もなくなっちゃうから」と語る妻の妙子、「なんでそこまで(クライミングが)好きなの? 自分の生命がなくなっちゃうかもしれないよ、って…。頭おかしいんだよね」と自身について語る山野井の姿も収めている。
ポスタービジュアルは、今もなおクライマーとして垂直と闘い続ける山野井の近影をモノクロで捉えたもの。上には“極限の人。”というキャッチコピーが添えられている。
映画『人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界 完全版』は、11月25日より全国順次公開。
岡田准一のコメント全文は以下の通り。