“ワンテイク”中に、本物の警官から職質のアクシデント モザイク入りでカットせず使用『ナイトライド』
一夜の犯罪劇をワンショットで描くアイルランド発スリラー映画『ナイトライド 時間は嗤う』より、撮影中に本物の警官から職務質問を受けた様子を採用した場面の写真や、撮影の裏側を捉えたビハインド・ザ・シーンカットが解禁された。
【写真】本物の警官から職質を受けるシーンカット
本作は、電話の向こうの《姿なき》登場人物たちとの危険過ぎる駆け引きがノンストップで展開するクライム・スリラー。真夜中の北アイルランド・ベルファストを奔走する主人公の姿を94分間ワンショット撮影した。
本編シーンの多くは、真夜中のベルファストを走行する車中で、主人公バッジがスピーカーフォン越しの《姿なき》登場人物たちと駆け引きを繰り広げる様子で構成されている。本来、車を運転するシーンではロー・ローダーと呼ばれる牽引トレーラーを用い、俳優は運転している“フリ”をしながら演じるものだが、本作で主演のダンフォードは自ら実際に運転しながら演じ続けたという。
そんな撮影現場では、安全性には充分配慮していたものの、さまざまなアクシデントが発生。映画には、主人公バッジがパトカーの制止を受け、警官から免許の提示を求められるシーンがあるが、これは当時撮影中に本物の地元警官に止められ、ダンフォードが映画の役になりきったまま即興で対処した姿をそのまま使ったもの。警官の顔にはモザイクがかけられ、声も吹き替えられたうえで、本編に採用された。今回解禁された場面写真には、その警察官が登場するシーンを収めている。
撮影場所だったベルファストのニュー・ロッジ地区は、若者たちと警察の間で騒動が絶えない危険エリア。そのため、映画の撮影に気付いた地元の若者たちがキャストやクルーを狙い、瓶を投げつけるなどのトラブルも起きた。映画冒頭で、瓶を投げつけられたダンフォードが一瞬かがむ場面も実際に起きていたことだったという。
撮影中にその場で起きたことを全てそのままスクリーンに焼き付け、さまざまなアクシデントやトラブルを乗り越え辿り着いた奇跡の“ワンテイク”を、劇場で体感したい。
映画『ナイトライド 時間は嗤う』は、11月18日より全国公開。