銃誤発射で訴追されたアレック・ボールドウィン、5年の刑期は免れる
ウエスタン映画『Rust(原題)』の撮影現場で起きた銃誤発射による死亡事故。銃を構えたアレック・ボールドウィンが過失致死の容疑で正式に訴追され、有罪となった場合、銃器の使用に関する強制的刑罰が加わり、刑期が5年になることもあり得るとみられていたが、この強制的刑罰が課されない見通しとなった。
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この事故は、2021年10月に、米ニューメキシコ州のボナンザ・クリーク牧場で撮影中だった『Rust(原題)』のリハーサル中に発生したもの。アレックの構えた銃が誤発射し、撮影監督のハリーナ・ハッチンズさんが亡くなり、監督のジョエル・ソウザが負傷した。
先月末、ハッチンズさんの死亡に対する過失致死容疑2件で、アレックと武器の管理を担当していたハンナ・グティエレス・リードが、正式に訴追された。2件は、いずれも有罪になれば最高で禁錮1年6ヵ月、罰金5000ドル(約67万円)を科される可能性があり、また、銃器の使用に関する強制的刑罰が加わり、刑期が5年になることもあり得るとされていた。
Varietyによると、この強制的刑罰は、2022年5月に発効したもので、ハリーナさんの事故には該当しないとアレックの弁護士が裁判所に訴え出ていた。今回これが認められたという。
地元検察官事務所は、「ボールドウィン氏と彼の弁護士による新たな裁判を避けるため、検察は『Rust』撮影現場におけるハリーナ・ハッチンズさん死亡事故の過失致死容疑において、銃器の使用に関する強制的刑罰を課さないことを決定しました。この訴追で最優先すべきは真実の追及であり、都会の高額な弁護士を儲けさせることではありません」と声明を出したそうだ。
なおアレックの弁護士はこの後、この裁判を担当する特別検察官アンドレア・リーブの罷免を求めて行く方針だそうだ。彼女はニューメキシコ州選出の下院議員も務めており、特別検察官との兼任は不可能であると申し出るとみられる。