今や“個人情報”など存在しない リアルな現実に恐怖を覚える『search/#サーチ 2』本編映像
物語がすべてPCの画面上で展開していくという革新的なアイデアと巧みなストーリーテリングで世界的なヒットを記録した映画『search/サーチ』(2018)のシリーズ第2弾『search/#サーチ2』より、今や“個人情報”など存在しないというリアルな現実を痛感させられる本編映像が解禁された。
【動画】SNSの情報をもとにパーソナルな質問にも次々回答 『search/#サーチ2』本編映像
行方不明になった娘を捜す父親の姿をPC画面の映像で描き、世界中の観客に新しい映画体験をもたらした2018年の映画『search/サーチ(原題:Searching)』。第2弾となる本作は、デジタルネイティブ世代の女子高校生ジューンが、南米旅行中に行方不明となった母を捜すストーリー。
『search/サーチ』で監督・脚本を手掛け高い評価を受けたアニーシュ・チャガンティが原案・製作を担当。監督・脚本を、前作『search/サーチ』で編集を務め、巧みな映像手法を知り尽くしたウィル・メリック&ニック・ジョンソンが務める。
このたび本作より本編映像が解禁。ジューンは、恋人との旅行中に行方不明になった母の手がかりを探るため、母のGoogleアカウントで行動履歴を辿ろうとするが、パスワードが分からずどうしてもログインできない。
そこでジューンが目をつけたのが、共に旅行に行き、同じく行方不明でもある母の恋人・ケヴィンのGoogleアカウント。“声色を変えてオペレーターからケヴィンの共通パスワードを聞き出す”という超アナログな手法を思いついたジューンは、友人に「前に電話で配達員のフリしたよね?」と話しかけ、その友人との連携で見事パスワードをゲット。そしてついに、ケヴィンのアカウントへのアクセスに成功し、捜索の第⼀歩を踏み出す事になる。
同映像で印象的なのは、「お母さんの旧姓を」「通った小学校の名前は?」といったパスワード確認のためのパーソナルな質問に対し、2人が全て開示されているSNSの情報をもとに答えることができてしまう様子。一見コミカルにも見えるが、今や“個人情報”など存在しないというリアルな現実を痛感させられるシーンともなっている。
本作は先日、何が上映されるのか事前情報⼀切ナシの“#ソニピク謎試写”にて日本初お披露目された。その際は字幕版で上映されたが、観客からは「マジで新しい映画体験」「前作を超える衝撃!」「凄まじい『検索スリラー』」「鑑賞者自身が主人公かのようにスクリーンに広がるネット捜査網」「伏線の張り方がすさまじい!」など、SNSを中心に早くも絶賛の声が上がっている。
■「見せ字幕」の圧倒的数!
本作の字幕版には、登場人物が言葉で話す内容を表す「台詞(せりふ)字幕」のほかにも、PCやデバイス画面上の情報やテキスト会話などの内容を示す「見せ字幕」も存在。「見せ字幕」は、スマホ画面でのチャットのテキストやデスクトップに貼り付けられたメモ画面、検索サイトでの検索内容などを翻訳している。字幕の数は膨大で、「台詞字幕」が約970枚、「見せ字幕」が約560枚にのぼる(※字幕は1画面分表示されるのをそれぞれ「枚」で数える。「台詞字幕」と「見せ字幕」が同じ画面に存在するものはそれぞれ1枚ずつ)。
前作『search/サーチ』では、「台詞字幕」が約800枚、「見せ字幕」が約410枚だったので、本作『search/#サーチ 2』は字幕の情報量が前作よりさらに多い。同じソニー・ピクチャーズ配給のこれまでの他作品でも、地名や年月日、看板の名前やTV画面のテロップ表示など様々な「見せ字幕」が存在してきたが、その数は通常でも20~30枚程度であり、『search/#サーチ 2』での「見せ字幕」がいかに多いかがわかる。
■日本語吹替版上映も決定
なお前作『search/サーチ』は、劇場上映時は字幕版のみだったが、後に配信がスタートした際には字幕版と日本語吹替版の両方で配信。すると日本語吹替版に対し「物語にとても入りやすい」という声が寄せられ、その声を受けてシリーズ第2弾『search/#サーチ 2』では、字幕版のほか日本語吹替版も劇場上映されることが決定した。
映画『search/#サーチ2』は、4月14日より全国公開。