榎木淳弥らがメインキャストに! 岡田麿里の最新長編アニメ『アリスとテレスのまぼろし工場』9.15公開へ&特報解禁
岡田麿里監督によるアニメ映画『アリスとテレスのまぼろし工場』が、9月15日より劇場公開されることが決定。本作より特報とティザービジュアルが解禁され、榎木淳弥らメインキャストが明らかになった。
【動画】岡田麿里「甘酸っぱい青春物とは全力で逆走している、ヒリヒリした青春を描いています」 映画『アリスとテレスのまぼろし工場』特報
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の脚本家であり、監督デビュー作『さよならの朝に約束の花をかざろう』で国内外から高い評価を得た岡田麿里。岡田の監督2作目となる本作は、数々のヒット作を手がけるスタジオMAPPA初のオリジナル劇場アニメーション作品だ。
制作陣にも実力派スタッフが集結。副監督に『呪術廻戦』の平松禎史、キャラクターデザイン・総作画監督に『凪のあすから』の石井百合子、美術監督に『劇場版 花咲くいろは HOME SWEET HOME』の東地和生、音楽は『空の青さを知る人よ』などの横山克が担当する。
作品について岡田は「少年たちが主人公の本作だが、甘酸っぱい青春物とは全力で逆走している、ヒリヒリした青春」を描いていると話す。本作の制作に至った理由の一つとして、「自分が子供の頃に憧れた邦画や劇場アニメの空気を、現代の文法で作ってみたい」という思いを明かし、「抱いていた理想そのままに、どこか懐かしい、それでいてちょっと見たことがないような映像になってきている」と手応えをうかがわせた。
特報映像は、夕焼けが広がる空の下、光が反射する工場風景から始まる。14歳で時が止まった世界の退屈さを紛らわせるように、主人公の正宗と同級生の睦実がいらだちをぶつけ合っている中、空がひび割れ、突如、少女の泣き声が響き渡り、風が吹き荒れるシーンが続く。
何かの衝動のように映像が加速していく中、「退屈、根こそぎ吹っ飛んでいっちゃうようなの…見せてあげようか」という謎めいた睦実の声が聞こえ、“恋する衝動が世界を壊す”という意味深なフレーズで映像が終わる。変化を禁じられた世界で果たして何が始まるのか、否が応でも胸騒ぎが止まらない衝撃の映像となっている。
ティザービジュアルには、光に手をかざす少女の後ろ姿が描かれている。彼女の髪の毛は色濃く、その毛先には空のひび割れが続いており、謎めいた雰囲気を感じさせる。一体この少女は何者なのか? 「この少女に近づいてはいけない」という怪しげなコピーが、物語の始まりを想起させる。
併せてメインキャストも解禁。主人公・菊入正宗役には榎木淳弥。爽やかな少年系キャラクターから『呪術廻戦』の主人公・虎杖悠仁のコミカルな演技まで幅の広い演技力を持つ榎木が、退屈を持て余しながらも睦実や五実と出会ったことをきっかけに変化していく14歳の少年を繊細に演じる。
謎めいた正宗の同級生・佐上睦実役には上田麗奈。可憐な声ながらキャラクターの持つ危うさや狂気じみた部分を巧みにのぞかせる演技力で、正宗を翻弄する睦実に息を吹き込んでいる。謎の少女・五実役には久野美咲。“リアルな子どもの声”で謎の少女を熱演する。
岡田は「作品に関わってくれている多くのスタッフの情熱により、少しずつ作品の完成形が見えてきました。この作品を作っている理由の一つに、自分が子供の頃に憧れた邦画や劇場アニメの空気を、現代の文法で作ってみたいというものがありました。抱いていた理想そのままに、どこか懐かしい、それでいてちょっと見たことがないような映像になってきていると思います」と期待が高まるコメントを。
そして「少年たちが主人公の本作ですが、甘酸っぱい青春物とは全力で逆走している、ヒリヒリした青春を描いています。皆さんに楽しんでいただけますよう、スタッフ一同頑張ります。なにとぞよろしくお願いいたします」としている。
また、『あの花』以来約10年ぶりとなる岡田の書き下ろしの本作の原作小説が、角川文庫より発売されることも発表された。登場人物達の迷いや葛藤、誰かに強く惹かれていく気持ちなど、繊細な心の動きが岡田自身の言葉で綴られており、映画公開に先駆けて堪能できる。カバーイラストは、角川文庫版のみの限定カットで、光が差し込む製鉄所で正宗と睦実が佇む美しいイラストになっている。
5月21日のMAPPA主催イベント「MAPPA STAGE 2023」では、『アリスとテレスのまぼろし工場』スペシャルステージを予定。メインキャスト3名も登壇する。
アニメ映画『アリスとテレスのまぼろし工場』は、9月15日より劇場公開。