全米映画俳優組合がストを発表 トム・クルーズやマーゴット・ロビーの来日にも影響か
アメリカで活動する俳優約16万人が加入する全米映画俳優組合(SAG‐AFTRA)が、現地時間7月13日、スト決行を発表した。映画やドラマの撮影ほか、プロモーション活動、授賞式ほか、トム・クルーズやマーゴット・ロビーの来日にも影響するとみられる。
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Varietyによると、SAG‐AFTRAは、報酬の引き上げのほか、人工知能(AI)の利用の制限、視聴者数に基づいたストリーミング報酬などを求めて、全米映画テレビ制作者協会(AMPTP)と交渉を行っていたが、期限の7月12日までに合意に至らず、決裂したまま交渉期間を終えたという。
現地時間7月14日午前0時からストライキに入り、俳優は映画やドラマの撮影に参加しないほか、プレミアイベントなど公開作のプロモーションや授賞式への参加、ソーシャルメディア上での宣伝活動にも関わることができない。また、世界最大級のポップカルチャーイベントとして知られる「サンディエゴ・コミコン・インターナショナル」など、コンベンションにも参加が許されないそうだ。
先日エミー賞のノミネーションが発表されたばかりだが、投票者に向けてアピールするFYCイベントも制限される。また、この後『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』のトム・クルーズや『バービー』のマーゴット・ロビーらの来日が予定されていたが、影響が出ることは避けられないとみられる。
ハリウッドでは、SAG‐AFTRAに先駆け、全米脚本家組合(WGA)もストを行っており、新作の企画、製作がストップしていたほか、すでに脚本が仕上がっている作品でも、撮影中に生じる脚本の変更に対応できないため、数多くの作品に影響が出ていた。HBOの『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』など、巨額の予算を投じる大作も制作中断を余儀なくされていたが、SAG‐AFTRAのスト決行で、この夏公開される大作映画のプロモーション活動も制限されることとなり、さらなる影響が見込まれる。WGAとSAG‐AFTRAが同時にストを行うのは、63年ぶり。