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山田孝之、“憂鬱だった”『唄う六人の女』の役どころ「この人にはなりたくないと思って」

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映画『唄う六人の女』南丹市プレミア先行上映会トークセッションの様子
映画『唄う六人の女』南丹市プレミア先行上映会トークセッションの様子(C)2023「唄う六人の女」製作委員会

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武田玲奈

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石橋義正

 俳優の竹野内豊と山田孝之がダブル主演を務める映画『唄う六人の女』の南丹市プレミア先行上映会トークセッションが16日に京都・南丹市で開催され、山田のほか、共演の武田玲奈、アオイヤマダ、桃果、石橋義正監督が登壇。原生林の中で撮影が行われた本作の魅力を熱く語った。

【写真】野外上映イベントに登場した山田孝之、武田玲奈、アオイヤマダ、桃果、石橋義正監督

 父親が亡くなったという報せを受け故郷に戻った萱島(竹野内)と、萱島の父親が所有していた土地を譲り受ける予定の宇和島(山田)。2人は人里離れた山道を運転している最中に事故で気を失い、目が覚めると身体は縛り付けられ、森の奥深くに監禁されていた。2人を監禁するのは美しく奇妙な六人の女たち。女たちは何者なのか?また、その目的とは―?

 2022年春に京都府南丹市美山町の芦生の森にて撮影が行われた本作。監督に、南丹市美山町の原生林を撮影場所に選んだ理由を尋ねると、「全国の森を回りましたが、原生林で感じたことをそのまま伝えるには、原生林の中で感じた演技や感情が画面に出てきて初めて伝わると思ったからです」と原生林での撮影への思いを明かす。そんな原生林の魅力を聞かれた山田は「気持ちよかったです」と言い、「僕が演じた役はひどいことも言いましたが、素敵な環境で撮影させていただいた」と自然への感謝の思いを述べた。

 また、アオイは「私は原生林には入っていませんが、ここは本当に東京と空気が違う。美山での撮影の時に、鮎がたくさん獲れると聞いたので鮎の佃煮を買って、夫に作ったお弁当がこちらです(笑)と、自身が着用している、鮎の佃煮が入ったお弁当の写真がプリントされたワンピースを披露すると観客からは拍手が起こり、登壇者からも驚きの声が上がった。

 武田も「こんなに緑って深いんだと感じましたし、都会では感じられない自然の大きさを感じました」、撮影時に原生林に入れなかったという桃果も「(原生林に)入りたかった。自然の中に入ると空気が良くて癒されます」と口々に自然への思いを語った。

 山田のキャスティングについて監督は、「12年前の『ミロクローゼ』の時に一人三役で、アクションも殺陣もあってと無理難題を言いましたが、フルパワーでやってくださって。この映画もファンタジックだけど、役者の演技でリアリティを出さなければいけないと思ったので、山田さんにお願いしました。素晴らしいパフォーマンスを見せてくださった」と絶賛。また、6人の女のキャスティングについては、「この人のことが頭から離れないというような魅力がある方にお願いしました」と明かした。

 監督のオファーを受けた山田は脚本を読んで「面白い。忘れてしまいがちな深いメッセージがあって」と感じたそうだが、役を演じることは「すごく憂鬱だった」そうです。「気持ちを入れて役になって台詞を出して、その瞬間に誕生したような気になるんですが、今回はこの人にはなりたくないと思って。でも、全力でやらないと伝わらないと思った。憂鬱ではありましたが、ちゃんと仕事したと思います(笑)」と振り返った。

 南丹市での撮影の思い出を尋ねると監督は、「撮影が終わって美山の景色を見ながら、滅多に飲まない日本酒を飲みながらゆっくりできたのは貴重な時間だったと思います」と振り返り、山田は「鮎ですね。宿の横の川で獲った鮎を宿で食べさせてもらいました。水が綺麗なので味が全然違って美味しかったです」と嬉しそうに話した。

 イベントの最後にアオイは「自然と人間を分けるのではなく思いやりがあればいい方向に向かうと思います」、武田は「こんなに素晴らしいところで観ていただけるのが嬉しいです。全身でこの映画を体感してほしいです」、桃果は「改めて自然の大切さを感じてほしいです」、山田は「自然への思いを再認識しなきゃいけないと思って作りました。まずは観ていただきたい。人間の役割を考えるきっかけになる映画になれば」、監督は、「今日が初めての上映会。難しいことを言ったかもしれませんが、素直に楽しんでもらえたら嬉しいです」と作品をアピールした。

 映画『唄う六人の女』は、10月27日全国公開。

映画「唄う六人の女」南丹市・プレミア先行上映会

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