全米映画俳優組合、史上最長のストライキがついに終了!
全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)が全米映画テレビ製作者協会(AMPTP)と合意に達し、ストライキがついに終了した。7月に始まったストライキは118日間にもおよび、1980年に行われた95日間の記録を塗り替えて、史上最長となった。
【写真】一致団結! 大規模ストライキに集結したスターたち
Varietyによると、11月8日(現地時間)SAG-AFTRAが声明を発表し、11月9日午前0時1分をもってストライキを終了することを正式に発表したそうだ。
SAG-AFTRAの交渉委員会は、先週から大手映画製作会社やストリーミング会社が加盟する全米映画テレビ製作者協会(AMPTP)と協議を重ねていたが、3日にAMPTPが「最後にして最良のオファー」を提示。数日にわたって検討重ねた結果、微調整を加えたうえで全会一致でこれを承認したという。
詳しい合意内容はこの後10日に発表されるが、史上初めてAIに対する保護策が盛り込まれたほか、最低賃金の7%引き上げを獲得。また求めていた視聴者数に基づいたストリーミング報酬については、「ストリーミング参画ボーナス」が設けられたといい、ほかに年金やヘルスケアについても要望が認められたようだ。組合ではトータルで10億ドル(約1513億円)の価値があるとしている。
交渉委員会のベン・ホワイトハイルは取材に対し、「組合にとって大きな勝利だ」とコメント。ストリーミングの報酬における「構造的な変化」を獲得したと語り、要望をすべて通したわけではないものの次回2026年の交渉につなげるとし、「演技者たちは我々が獲得したものを理解したとき、大喜びするでしょう」と語った。
これを受け、『デッドプール3』など、ストライキで中断していた撮影も早速再開することが決まった。俳優たちも、禁じられていた出演作にまつわるSNS投稿をスタートさせている。