ハリウッドのストライキ SAG-AFTRAとスタジオとの合意に関してうまくいかなかった1つの点
全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)のストライキがついに終了。組合側は大きな勝利を獲得したと報じられるが、少なくとも1点、妥協した箇所があるようだ。Just Jaredが報じた。
【写真】一致団結! 大規模ストライキに集結したスターたち
11月8日(現地時間)にSAG-AFTRAが声明を発表し、11月9日午前0時1分をもってストライキを終了することを正式に発表した。これまでの報道によると、SAG-AFTRAは大手映画製作会社やストリーミング会社が加盟する全米映画テレビ製作者協会(AMPTP)との交渉で新たな契約として、史上初めてAIに対する保護策を盛り込んだほか、最低賃金の7%引き上げを成立させた。組合ではトータルで10億ドル(約1513億円)の価値があるとしている。しかし重要事項の一つに挙げられていたストリーミングサイトにおける収益の分配に関しては、望み通りとはいかなかったそうだ。
SAG-AFTRAの会長フラン・ドレシャーは、ストリーミングサイトの勃興による業界の形態の移行に見合った契約を行うことを最大の優先事項とし、交渉を行ってきたとされる。その中で、ストリーミングの収益から2%を得ることを模索していたが、残念ながらこの要求は半分の1%、もしくは年間5億ドル(約757億円)と減額される結果になったそうだ。
そのかわり、契約には新しく「ストリーミング参画ボーナス」が盛り込まれることに。SAG‐AFTRAの交渉人のトップ、ダンカン・クラブツリー・アイルランドは、年間およそ4000万ドル(約60億円)の利益になると試算する。