孤独な青年が極上のスイーツで奇跡を巻き起こす 感動の実話『パリ・ブレスト』、日本公開決定
フランス映画『A La Belle Etoile』(原題)が、邦題を『パリ・ブレスト 〜夢をかなえたスイーツ〜』として、2024年3月29日から日本公開されることが決定。併せて本ポスタービジュアルが解禁された。
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本作は、ビターな少年時代を過ごした孤独な青年が極上のスイーツで奇跡を巻き起こすという、フランスを舞台にした実話を映画化した、ビター&スイートなサクセスストーリー。
育児放棄の母親の下、過酷な環境で過ごしている少年ヤジッド(リアド・ベライシェ)にとって唯一の楽しみは、フォスターファミリー(里親)の家で、だんらんしながら食べる手作りのスイーツ。いつしか自らが最高のパティシエになることを夢みるようになっていた。やがて、児童養護施設で暮らしはじめたヤジッドは、敷居の高いパリの高級レストランに、機転を利かせた作戦で、見習いとして雇ってもらうチャンスを10代でつかみ取る。
毎日180キロ離れた田舎町エペルネからパリへ長距離通勤し、時に野宿をしながらも必死に学び続け、活躍の場を広げていく。偉大なパティシエたちに従事し、厳しくも愛のある先輩や心を許せる親友に囲まれ、夢に向かって充実した日々を過ごすヤジッド。ところがそんな彼に嫉妬する同僚の策略で、突然仕事を失うことに。失意のどん底から持ち前の情熱でパティスリー世界選手権への切符をようやく手に入れるが…。
本作は、22歳でパティスリーの世界選手権のチャンピオンに輝き、彗星(すいせい)のごとくスイーツ界に登場した若き天才パティシエヤジッド・イシェムラエンの自伝書『Un reve d’enfant etoile:Ccomment la patisserie lui a sauve(スターを夢見た幼少時代:パティシエが彼を救った理由)』を元に映画化された。
現在彼は世界各地の最高級ホテルのコンサルタントや高級ブランドとのコラボレーションを務め、南仏アヴィニョンやパリに自身の店舗を持つ人気パティシエだが、14歳でパリの菓子職人の見習いに、やがてパスカル・カフェをはじめ、フィリップ・コンティチニといった著名なパティシエのもとで次々と修業を重ね、モナコのジョエル・ロブションのレストラン「ル・メトロポール」でスーシェフを務めた。そして、2014年ついにGelato World Cup(冷菓世界選手権)のチャンピオンとなっている。
主人公を演じたのは、TikTokで6600万人のフォロワーを持つ映像クリエイターとして人気のリアド・ベライシェ。インフルエンサーとしての活動以外に、役者としても活躍する彼は、本作に出演するために料理の集中講座を受け、ヤジッドから直々にパティスリーの創作を伝授してもらいながら役づくりに励み、初主演を果たした。
そして、もうひとりの“主人公”として見逃せないのは、ヤジッド本人が準備期間のみならず撮影中も全ての“出演シーン”を監修した、美しく華麗なデザートたち。ヤジッドの代名詞ともいえる、フォークを刺すとパリっと割れ、中からクリームがとろけ出す「パリ・ブレスト」、大きなサクランボの形をした、あでやかなチョコレートのコーティングが芸術的な「フォレ・ノワール」―。劇中に数々の垂ぜんものデザートが登場するのも見どころの一つとなっている。
監督は本作が長編監督デビューとなるセバスティアン・テュラール。ヤジッドの波瀾(はらん)万丈な半生をテンポ良く、まるで“パティシエ版『ロッキー』”のように熱く感動的に描き出す。
ポスターは、ヤジッドが真剣なまなざしで、彼の生き様とも言えるスイーツを生み出していくシーンを捉えたもの。色とりどりのマカロン、チョコレートコーティングが目にもおいしいパリブレスト、ジューシーなフルーツタルトが添えられ、見る人の心をおいしく、幸せに満たしていくようなビジュアルとなっている。
映画『パリ・ブレスト 〜夢をかなえたスイーツ〜』は、2024年3月29日より全国公開。