麻路さき&彩輝なお、30周年迎えた『エリザベート』に感謝 ガラ・コンサートならではの魅力を楽しむ
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宝塚歌劇団による1996年の日本初演以来、多くのファンに愛され続ける不朽の名作ミュージカル『エリザベート』。その日本上演30周年を記念した『エリザベート TAKARAZUKA30th スペシャル・ガラ・コンサート』が上演中だ。今回クランクイン!では、1996年星組公演で主演を務めた麻路さきと、2005年月組公演で主演した彩輝なおにインタビュー。30年という歴史を紡いだ『エリザベート』の思い出やその魅力を語ってもらった。
【写真】麻路さき&彩輝なお、30年前に星組で紡いだ絆は今も健在! 仲良しツーショット
◆「トートを演じるのは本当に嫌だった」(麻路)
1992年のウィーン初演以来、世界各国で上演が続けられているミュージカル『エリザベート』は、死を象徴する黄泉の帝王トートとヨーロッパ宮廷随一の美貌を謳われたオーストリア皇后エリザベートとの愛の物語。美しい旋律で彩られた楽曲で綴られ、日本では小池修一郎の潤色・演出により宝塚歌劇団で10バージョン上演されるなど、毎回チケット争奪戦が起きるほどの人気を誇る。
そんな本作で麻路は、初演の雪組に続き同年上演された星組で、彩輝は麻路を本役とする新人公演と月組トップ就任後の退団公演にてそれぞれトートを演じた。
――『エリザベート』30周年を記念するガラ・コンサートとなりますが、出演のお話を聞かれた時はどのようなお気持ちでしたでしょうか。
麻路:30年という歴史を重ねて、今回参加できるというのはものすごくびっくりです。私は宝塚を卒業して、芸能界の一線からは離れていましたし、30年普通の生活をしていればいろんなことがありますよね。もう30年経ったなんて本当に月日が流れるのは早いなって思います。
彩輝:マリコさん(麻路)が主演を務めた星組公演から30年。その時、私も星組におりまして、新人公演でトートを演じさせていただき、本役のマリコさんからトートのお手本としても、男役としてもたくさんのことを学ばせていただきました。そしてそこから10年経って、5組全組を周った2005年の月組公演でトート役をやらせていただいたのが退団公演でした。そこで男役の集大成としてトートを務めさせていただきました。そこからまた20年と、エリザベートの区切りと共に自分がいる感じは否めないんですけど(笑)、すごくご縁があるなぁと感じています。
麻路:在団中に関わってなかったら出してもらえないものね。
彩輝:そうですよね。体力的にできるかな?とかいろいろ考えるようになりましたが、先ほどマリコさんが30年も暮らしていたらいろいろあるとおっしゃっていましたが、そのいろいろなものが、当時の感覚に味となってプラスされていくんだろうなって思うと、今回またどういう風に演じられるのかとすごく楽しみでした。
――30年前に星組さんで『エリザベートをやります』となった時は、どんな印象でしたか?
麻路:「それは絶対嫌です」と。私、白城あやかちゃん、稔幸ちゃんと3人でヨーロッパにお仕事に行かせていただいた時に、たまたまこの作品をウィーンで観ていたんです。素晴らしい作品でしたし、雪組がやるらしいとも聞いていたので、そりゃ雪組では一路真輝さんが歌ったらぴったりだろうと。それで「雪組の次は星組で」と聞いた瞬間に「それは冗談じゃない!」って。本当に嫌でしたね。
――実際に演じてみての印象はいかがでしたか?
麻路:作品は本当に素晴らしいし、役的にもトートってどうとでも作れる役じゃないですか。歴史上の人物たちばかりの中で、実在しない存在としてすごく自由にやれるっていう面白さはものすごくありました。
でも、トップになってからこんなにプレッシャーに苛まれる日々を送るとは思っていなかったですね。私たちの時は大劇場と東京で公演の間が空くんですよ。稽古が始まってから千秋楽を迎えるまでに約半年かかるんですよね。その半年は、宝塚人生の中でもすごく濃い半年だったかもしれないです。
――現時点で星組のトートは麻路さんだけですもんね。
麻路:え! そうなの? 気が付かなかった。でも、これってもう巡り合わせなんですよね。全く『エリザベート』に出なかったっていう子もいれば、組替えしてまた出ましたっていう子もいるし。こればかりは本当に運ですよね。ガラ・コンサートにも毎回出させていただけて、本当にラッキーだなと思います。
(左から)彩輝なお、麻路さき
――彩輝さんは月組から星組に組替え後、新人公演でトート役を演じられました。
彩輝:最後の新人公演でした。もう30年も前なので、トート役に決まった時の気持ちは覚えてないんですよね(笑)。
麻路:あの頃って、新人公演の主演はそんなに変わらず何度も同じ子がやる感じだったよね。
彩輝:上級生の皆様は、子どもを育てるような雰囲気でしたね。私ができなかったというのもありますが、みなさんが親のように温かく見守ってくださっていました。
麻路:バウホール公演も若手の勉強の場だったし、おおらかにじっくりと育てる感じがあったよね。別にお客様が入らなくても全然怒られなかったし、大失敗してもまた次もチャンスがあった。
彩輝:私は何度主役をやらせていただいても、何度も失敗しました。銀橋に出る前に手を前に出したらマイクを飛ばしちゃったり(笑)。

